【目次】
エナジーブランディング vol.29:
シェフが来てくれるって、どういうこと?
あけましておめでとうございます。ブランディングコーチの大島文子です。
今年最初のコラムは、私が昨年末からハマっている「出張料理サービス」について紹介します。この2年間、外食すること、会食することのハードルがとても上がっています。最大限気をつけて、信頼しているレストランに少人数でいく。以前より頻度を極力下げて。…の日々ですよね。
こんなご時世は家に少人数をお招きして手料理でおもてなしが一番だと思うのですが、私はテンションが上がらない。料理するのは嫌いじゃないけど、たぶん日々の炊事で自分の料理の味に飽き切っていて、友達を招いて料理することにエネルギーが不足しているようです。
そんな年末に連絡をくれたのが、長年家族ぐるみで通い続けた恵比寿の老舗イタリアン「コルシカ」の川端京太さんでした。
恵比寿コルシカは約50年の歴史ある、そして優しいお味が大好きだったレストラン。昨年夏、エリア開発のために惜しまれつつ閉店しました。私は閉店前に駆け込みたかったけど、電話も繋がらない人気状態で伺えないまま…。そのコルシカのオーナー重本さんの元で約10年修行した川端京太さんが、コルシカの味を受け継いで「出張料理サービス」を開始したとのお知らせでした。
早速!美味しいもの好き、そしてコルシカファンの友人たちを招いてのホムパを企画!
出張料理サービスをオーダーする。
まず、開催日時と人数を川端さんのInstagramDMで相談。予算は料理が1人7,000円~。プラス出張費1万円とのこと。今回は7,000円のお料理を5人分なので1人9,500円となりました。ワイン(追加料金)やパンもお任せも可能とのことでしたが、今回は飲み物は参加者各々に持参いただき、パンは近所の焼き立てパンを準備することに。
川端さんから送られてきた膨大なメニューから絶対食べたいお料理をセレクトし、プラスお任せでコースを提案してもらいました。1週間前にはコースも決まり、出席者も再度確認して予約の最終決定!
ここからホムパ開始までに私がやったことは、家の掃除とテーブルセッティングのみ。当たり前ですが、大量の買い出しも料理の下準備もないわけです。今までホムパをしていた時以上に丁寧に掃除が出来てしまい、テーブルセッティングも落ち着いて準備出来ました♡
<order point>
・サービスの皿と取り皿やカトラリー、ナフキンなどテーブル周りはホスト側が用意
(お料理用のお皿は事前に複数出しておいて、シェフに選んでもらいました)
・グラタンとドリアをオーダーしていたので、グラタン皿がいろいろあることを連絡
・オーブンレンジの種類を連絡
・冷蔵庫の一部を使えるよう空けておきました
・ホスト側で用意したパンも袋のまま引き渡し、レストラン風に盛ってサービスしてくれました
我が家にシェフがやってきた!
ホームパーティー当日、川端さん到着まで時間を持て余すホステス大島(笑)。今までうん十年、バタバタの汗だくで準備していたホムパとは別の一日が始まることにワクワクしていました♡
そこにシェフ、身軽に保冷バッグと料理器具と調味料などを詰めたバッグで登場!保冷バッグの中は、到着後、シェフが料理にかかり切っている最中を激写したのですが、最初はそれはきれいに整えられて素材が詰まっていました。
実は美味しいお料理に改めてハマってしまい、11月12月で3回もお願いしまして、今回のコラムの写真はその3回のまとめです。初回、お料理とトークに夢中になり、終わってみたら料理の写真しか撮れていなかった私。(素直にゲストと共に楽しんでしまって、コラム取材をさぼりました…)この写真は2回目6名のランチをお願いした時のモノ。
アシスタントさんと2人で来てくれました。我が家のキッチンにシェフ登場!です。調味料や素材はもちろん、お鍋やフライパン調理器具、そしてなんとフキンやスポンジの類まで持参して… 到着後30分、ゲストの到着と共に、前菜からサービスが始まりました。
川端シェフのコルシカの味
まずは前菜の「冷製牛タン」からスタート。コルシカでも人気のメニューだったこの牛タン、とろとろの食感がたまりません。懐かしいコルシカの味です♡
▲冷製牛タン、ラタトゥイユ、アサリとほうれん草のバターソテー
イタリアン定番の前菜「ラタトゥイユ」や「アサリとほうれん草のバターソテー」など懐かしい、優しいお味の料理もコルシカならでは。
▲平目のウニソース、グリルチキン
そしてお魚料理は「平目のウニソース」。お肉は「グリルチキン」。実はこのグリルチキンはうちの夫が40年来食べ続けていた大好物。お店でも1回も浮気せずメインはこのチキンでした(笑)。添えてあるガーリック風味の醤油ソースとの相性が堪らないらしく、もう食べれないと諦めていたコルシカのグリルチキンがまた食べれたことに、感動していました。
そしてみんな大好き「シーフードグラタン」と「カレードリア」♡ どちらもコルシカで私がマストでオーダーしていたものです。それを超出来立てでたっぷりとサービスされて、ゲストの皆さんにも大満足いただけました。
▲シーフードグラタン、カレードリア
あの保冷バッグの中の下準備から、どのように作るのか… 興味津々でしたが食べることとトークに夢中でなかなかキッチンに近づけません。3回目でやっと、しかも後半に近づいてみると… ベシャメルソースを一から作っていた!! 保冷バッグにチラ見えしていた「特選」牛乳はこの素材だったんですね~。
川端さんのインスタには、事前のヒュメ(魚の出汁)やトマトソースの仕込みの模様が紹介されています。丁寧な下準備とその場の作り立ての美味しさ。まさにシェフならではの味を満喫させてもらいました。
ホムパの新しいカタチ、出張料理サービスがもたらしてくれたこと。
スタートから約3時間。最後のお皿もみんなのお腹に収まって、でもトークは続きます(笑)。お腹は満腹だから、デザート用に準備しておいたフルーツを取りにキッチンへ。料理を作り終えたシェフの仕事は、すべて完了していました。
それまでに使ったお皿やグラスはピカピカに洗い磨かれ、シンクは空に。レンジは壁面まで全く料理の痕跡ゼロの状態に戻っている。レストランの厨房のお掃除力って凄いとは聞いていましたが…。本当にすごかったです。
すべてを清潔にピカピカに保つ。これもプロの仕事なんですね。ここでシェフをお見送りして、フルーツと残りのワインで年末トークは延々と続きました。
出張料理サービスを体験して、今まで何百回とお友達や仕事仲間をお招きしてきて、こんなに会話に参加したのは初めてだったと思います。自分が一番楽しんでしまいました(笑)。
体力も精神的にも余裕いっぱい。しかも自分の家の安心感。ゲストはわざわざお越しくださるけどその労力もない訳です。プロのシェフがメニューを提案し、下準備や買い出しをしてくれ、お料理を作って、片づけてくれる。レストランよりも贅沢なサービスだと思います。
注目を集める「出張料理サービス」、今回ご紹介したコルシカ 川端シェフ以外にもたくさん出てきているようです。怒涛の飲食業界にとっても新しい業態ですし、子育て中のワーママや、忙しくても人と家で食事をしたいビジネスパーソンにも歓迎されるサービスです。
お店から派遣されるシェフも、出張料理専門のシェフもいてお値段やサービスは千差万別。今後どんどんニーズが増えて、サービスが充実し、自分の味覚や好みに合う出張料理シェフリストを作れるほどになったらと期待しています。皆さんもぜひトライしてみてください。
【コルシカ 川端京太シェフへのご相談は以下のインスタグラムからDMで】
▶︎川端京太シェフのインスタグラム:@kyotakawabata
記事内イメージ画像一部/(C)Shutterstock.com
ブランディング コーチ
大島文子
ファッションや百貨店、化粧品、ライフスタイル雑貨などのブランディング支援、PRや販促を中心に活動している。6年前に(株)ブルーム&グローという会社を起業。
Oggi.jpにて連載していた「ブランディング仕事術」はこちら