「浅ましい」
「浅ましい」は、言動や考えなどに品性がないことや、見た目がみすぼらしいことを指す言葉のため、類語にあたります。外見と内面の両方に使え、「さもしい」とほぼ意味が同じなので、言い換えて使いやすいでしょう。
「人の失敗を喜ぶなんて、浅ましいにも程がある」「上司に気に入られようと、うそをついたり、人を陥れようとしたりする浅ましい人は、最終的に信頼を失うだろう」のように使います。
「下衆(げす)」
心が卑しい人や下劣なことという意味がある「下衆」も類語です。ただし、見た目のみすぼらしさを表すときには使わないので、注意しましょう。
片仮名で「ゲス」と表記されることも多く、日常会話で使われることもある言葉です。若者の間では、「ゲスい」というスラングも使われています。2016年の「ユーキャン新語・流行語大賞」で、「ゲス不倫」という言葉が選出されたこともあるので、知っている人もいるのではないでしょうか。
「上司はお酒に酔うと下衆になる傾向があるので、飲み会に参加したくない」「ゲスい話をスクープしてお金もうけをしているとは、それこそ下衆だ」のように使います。
参考:「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン 新語・流行語大賞 第33回 2016年 授賞語
「意地汚い」
日常会話でも使われる、「意地汚い」にも言い換え可能です。食べ物に対して食い意地が張っていることや、金銭や物品に対して貪欲なことという意味があります。いずれの場合も、自分の欲を抑えられず、周囲の人はお構いなしに私欲に走るといった行動に対して使われます。
「食べ放題のレストランで、元を取ろうと食べ物をお皿からはみ出るくらい乗せる人は、意地汚く見える」「人の食べ残しまで欲しがるのは、意地汚い」のように使いましょう。
「セール品は1人2点までなのに、再びレジに並び直して買おうとするのは意地汚い」「相続の話し合いでは、意地汚さが見えることが珍しくない」という使い方もできます。
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【目次】
「さもしい」の使い方や例文
正しく言葉を使いこなすためには、意味だけでなく使い方や注意点も押さえましょう。「さもしい」の使い方を例文とあわせて紹介します。
ネガティブな意味を持つため使い方に注意
「さもしい」は、ネガティブな意味を持っています。人をけなしたり、卑下したりする侮辱的な言葉のため、使う相手や状況に十分注意する必要があります。
面と向かって使うと相手をひどく傷つけてしまったり、「失礼だ」と怒らせてしまったりすることもあるでしょう。会社の人など頻繁に顔を合わす人の場合は、その後の人間関係に悪影響を及ぼすリスクもあります。どんなに親しい間柄だとしても、使わないのが無難でしょう。
「さもしい」の例文
「さもしい」だけでなく、「さもしげ」や「さもしさ」という形で使われることもあります。具体的には下記のように使います。
・いつも人のせいにして責任逃れをする彼は、さもしい
・流行を追う必要はないけれど、身だしなみにあまりにも無頓着だと、さもしげに見える
・いくら取り繕っていても、言葉の端々にさもしさが表れている
「さもしい〇〇」という形でもよく使われます。
・人からもらった高額な品を転売して稼ぐなんて、さもしい人だ
・さもしい言動を繰り返している彼は、周囲の人に敬遠されている
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