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2021.11.27

〝侮辱〟とはどんな行為?〝名誉毀損〟との違いについても解説

最近取り上げられることが多い、インターネットやSNS上での誹謗中傷。これらは〝侮辱〟行為にあたります。自分自身が何気なく発言したことが犯罪になる可能性もあります。今回は「侮辱」の意味や侮辱罪、「名誉毀損」との違いについても解説します。

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【目次】
「侮辱」の意味や読み方とは?
「侮辱罪」とは?
使い方を例文でチェック
類語や言い換え表現にはどのようなものがある?
英語表現とは?
最後に  

「侮辱」の意味や読み方とは?

まず、「侮辱」の読み方と意味を解説します。「侮辱」は「ぶじょく」と読みます。意味は下記のとおり。

相手を軽んじ、はずかしめること。見下して、名誉などを傷つけること。(<小学館 デジタル大辞泉>より)

「侮辱」の「侮(ぶ)」の字は「あなどる、ばかにする」という意味があり、「辱(じょく)」の字には「はずかしめる」という意味があります。2つの漢字のイメージからも持つ意味が伝わりますね。

侮辱

最近、気をつけたいのがインターネット・SNS上での誹謗中傷。今の時代は、自分自身が何気なく発言したことが拡散され、誰もが加害者や被害者になりえます。人を「侮辱」する行為について、気をつけ、理解しておきましょう。

「侮辱罪」とは?

不特定または多数の人の前で、人をはずかしめる行為をすると、罪になるケースがあります。相手を誹謗中傷したことで成立する「侮辱罪」と「名誉毀損罪」です。「侮辱罪」は、刑法第231条に定められた犯罪。

例えば、SNSでの誹謗中傷は「侮辱罪」の代表的な例です。不特定多数の人が目にする場で誹謗中傷をすると、その行為が「侮辱罪」に該当するとして、書類送検されることも。相手の人格そのものを否定するような攻撃的な内容は罪に問われる可能性が高まります。

侮辱 

ネット上で「○○はバカで、無能な人間だ」「八方美人だから付き合わない方がいい」といった、抽象的な誹謗中傷も「侮辱罪」の対象に。

「バカ」や「無能」や「八方美人」などの言葉は、明確な判断基準がなく、人それぞれの感覚的な表現なので、日常会話の延長で口にしてしまう人もいるかもしれません。しかし、SNS上での発言は影響力が大きいことを自覚して、気をつけましょう。

表現が被害者の自尊心(名誉感情)を傷つけたと認められる場合は侮辱罪が成立する可能性があるのです。しかし、同じような「侮辱的な発言」であっても、個人間のメールやSNSのダイレクトメッセージなど不特定多数の目に触れないやりとりの場合は、原則的に「侮辱罪」にはなりません。

「名誉棄損」との違いは?

「名誉棄損で訴えます!」と、怒りをあらわにする発言を聞いたことがある人は多いでしょう。「名誉毀損罪」は、刑法第230条で定められた犯罪です。「名誉棄損罪」も「侮辱罪」も、適用される場面はよく似ていますが、この2つの罪の違いは「具体的事実」が示されているか、いないかという点。

具体的事実が示されている場合は「名誉棄損罪」、具体的事実が示されていない場合は、名誉毀損罪は成立せず、侮辱罪が成立する可能性があります。「侮辱罪」は「侮辱した」という行為のみで成立します。

名誉棄損罪における具体的事実とは、例えば次のような場合です。
・「◯◯氏は、3年前から会社のお金を横領している」
・「職場の部下と不倫しているらしい」
・「あの企業はデータ改ざんをしている」などといったものです。

いずれも、証拠があればそれぞれの内容の真偽は判断できるものです。不特定または多数の人が認識できる状況下で、このような情報が公表され、広まると、社会的評価の低下につながる恐れがあります。そのため、「名誉毀損罪」に該当する可能性があります。

名誉毀損罪は、具体的事実の真偽とは別に成立するので、真実を明確にする意図であっても罪に問われてしまうことがあるので、注意が必要です。

名誉毀損罪や侮辱罪が想定される場合、被害者は加害者への慰謝料請求や刑事告訴をすることが選択肢の1つとして考えられます。執拗に誹謗中傷を受けている場合や多大な損害を受けている場合は、弁護士などの専門家に対応を相談するのも1つの方法でしょう。

侮辱 

使い方を例文でチェック

では、日常の生活シーンで使われる「侮辱」という言葉について考えてみましょう。例文を紹介します。

1:「彼は人を侮辱するような発言を平気でする」

日常のコミュニケーションのあり方や言葉遣いは、良くも悪くもその人ならではの特徴がありますね。人を侮辱していることに全く気付いていない人に対して、その態度をすこし批判する意味合いも含んだ表現です。

2:「彼女はプライドが高いので、自分を侮辱した人を決して許さない」

侮辱する人と侮辱される人の関係性と個人の特性に注目した使い方です。侮辱された時の反応のしかたで、その人のものの考え方や傾向がわかる時があります。

3:「最近の政治家の侮辱発言は目に余る」

国際問題や差別問題など、民族や個人の尊厳にかかわる社会的課題に配慮を欠いた発言がされた場合に、侮辱発言ととらえられることがあります。注意しましょう。

類語や言い換え表現にはどのようなものがある?

「侮辱」には、どのような類語や言い換えができるか、見てみましょう。

1:侮蔑(ぶべつ)

「侮蔑」とは「見下し、さげすむこと」を意味します。「軽蔑」よりも強く見下すニュアンスが特徴ですが、「侮辱」のような「相手に恥をかかせる」という意味合いはありません。

下記の例文は芥川龍之介の小説「羅生門」の一説です。死人の髪の毛から鬘を作ろうとする老婆に対して、「冷やかな侮蔑」という言葉を使って、その卑しさを表現しています。

例文:失望すると同時に、また前の憎悪が、冷ややかな侮蔑と一緒に、心の中へ入ってきた。

2:罵倒(ばとう)

「罵倒」とは「激しくののしること」を意味します。罵倒された人は、侮辱されたような気持ちになるものです。場合によっては、罵倒する人に対して恨みを感じることもあるでしょう。

例文:立場の弱い者を罵倒するような社員がいる会社とは取引したくない。

3:蔑視(べっし)

「蔑視」とは、「あなどって見下すこと」を意味しています。例えば、過去の慣習では女性差別や蔑視ととらえられていなかった社会的な価値観が次第に修正、見直しされるようになりました。しかし、まだ侮辱や蔑視について無自覚でいる人もいます。

例文:あの政治家は、自分が女性蔑視発言をしていることを理解していない。

英語表現とは?

「侮辱」は英語で表現する場合は、どのような言葉を使うのでしょう。例文とともに紹介します。「侮辱」を意味する英単語は「insult」です。「insult」は動詞として「侮辱する」の意味でも使うことができます。

例文は以下の通りです。

1:These words are meant to insult us.(これらの言葉は私たちを侮辱するものだ)
2:She took the joke as an insult.(彼女は冗談を侮辱と受けとった)
3:No matter who it is, I cannot forgive anyone who insults my family.(それが誰であろうと、私の家族を侮辱する人は許さない)

侮辱

最後に

今は誰でも、インターネットを利用したSNSなどで、思ったことを自由に発言することができますね。感情の赴くままに表現すると、気晴らしになって、気持ちがスカッとすることもあるかもしれません。

けれども、発言の影響力と自分で責任を担うこと想定しておかないと、思いもかけないトラブルに巻き込まれます。近年はSNS上での誹謗中傷に対して、厳罰化を求める動きもあります。

いずれにしても、日頃から不用意な発言をしないことが大切です。その都度、自分の感情やふるまいを上手にコントロールして、他人を侮辱するような態度はとらないようにしましょう。どんな時も、自分も他人も大切にするコミュニケーションを心がけることを忘れずにいたいですね。

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