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2024.08.30

「榊」を神棚に供える理由とは? 意味や由来と飾り方を解説

「樒」との違いとは?

疑問を持つ女性

(c) Adobe Stock

「榊」とよく似た植物に「樒(しきみ)」があります。「樒」も古来、神聖で邪気を払う樹木とされてきました。

「樒」は、シキミ科シキミ属の常緑高木。樹高はおよそ2mから15mです。日本や中国、東南アジア、中央アメリカなどに分布します。葉は左右に互生し、縁がなめらかな部分は「榊」と似ています。

3月から4月になると淡い黄色や白色の花を咲かせます。「樒」には全体に毒があり、特に実を食べると死亡するケースもあるそう。木材は数珠などに用いられ、「シキビ」「コウノキ」「仏前草」とも呼ばれます。

「榊」と「樒」の見た目は似ていますが、異なる点がいくつかあります。見分け方としては、葉を見たときに平らであれば「榊」、波打った形状をしていれば「樒」です。また、葉の生え方も「樒」の方がより密集しています。

また、「榊」は無臭ですが、「樒」には全体に香りがあり、その葉は線香やお焼香の際に使う抹香の原料となっています。「榊」が神前に供えられるのに対して、「樒」はもっぱら仏前や墓前に供えられることも大きな違いといえるでしょう。

「榊」の育て方や増やし方

お供えされた「榊」は、月に2回ほど新しいものと交換する習わしがありますが、毎回買うのも大変です。「榊」は挿し木でも増やすことができるので、榊の枝を購入して挑戦してみてはいかがでしょうか。

「榊」の挿し木は、6月下旬から7月上旬の梅雨の時期に行います。その後、直射日光を避けた明るい場所に置いてください。このとき、空気穴をあけた透明のビニールで覆い湿度を保ちます。「榊」は水をよく吸うので、水切れに気をつけて育ててくださいね。そして、根が出てきたら庭などに植え替えましょう。

最後に

古来、神様の宿る木として神聖な存在だった「榊」。生命力を感じさせる濃い緑色の葉や枝ぶりは、神棚に飾るのにふさわしいですね。神棚にお供えされた「榊」は、左側には先祖の神様、右側には氏神様が宿っていると考えられているのだとか。日々の感謝の気持ちを持って手を合わせたくなりますね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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