相手の言いなりになる人
「莫大小」は、使う人によって形や大きさを変えます。柔軟性があるといえばポジティブなニュアンスがありますが、見方によっては「主体性がない」「優柔不断だ」「相手の言いなりだ」とも取れるでしょう。このようなネガティブなニュアンスを込めて、「莫大小のようだ」と表現することもできます。
【例文】
・彼は彼女の言いなりだ。まるで自分というものがない。ああいう男を【莫大小男(めりやすおとこ)】と呼ぶのだろう。
・今まであんなにギターは嫌いだといっていたのに、新しい彼氏がバンドマンだからといって急に「ギターの音っていいね」というようになった。彼女は【莫大小】のように信念がないのだ。
・彼女はどんなことを提案しても、いいねと喜んでくれる。初めは度量が広い人だと思ったが、よく考えれば主体性がないだけだ。まるで【莫大小】のようで信用できない。
「莫大小」は、ポジティブな意味でもネガティブな意味でも使われる言葉です。そのため、いい意味で「莫大小のようだ」と表現しても、相手から「けなされたのだろうか?」と悪く取られるかもしれません。使うときは、ニュアンスが上手に伝わるように注意しましょう。
【目次】
まとめ
「莫大小」は「メリヤス」と読み、ポルトガル語やスペイン語の靴下を語源とする言葉です。編んだ生地や編み方を指し、伸縮性に富み、体の大きさが違ってもフィットしやすいという特徴があります。
柔軟であるということをポジティブに捉えて、「莫大小のようだ」と表現することもありますが、自分というものがないというネガティブな意味でも使うことがあるので注意が必要です。柔軟な性格を褒める意味で使っても、相手からは「悪く思われているのでは?」と誤解を招くこともあるでしょう。
そのため、他人に対して「莫大小のようだ」というときは細心の注意を払うことが大切です。特に相手の柔軟さや臨機応変な様子を褒める意味で使うときは、ポジティブなニュアンスが正しく伝わるように前後の表現に注意をしましょう。
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