善因善果(ぜんいんぜんか)
「善因善果」の意味は以下のとおりです。
仏語。よいことをすればそれがもととなって必ずよい報いがあるということ。⇔悪因悪果。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「善因善果」は「良い行いをすると良いことが自分に戻ってくる」という意味を持つ四字熟語で、仏教の言葉です。「善因」は良い結果となる行い、「善果」は良い結果(報い)が組み合わせられて「善因善果」という言葉ができました。
「あの人はいつも低姿勢で人当たりも良い、リーダーに抜擢されるのも当然だしまさに善因善果だね」というような使い方が可能です。対義語には「悪い行いをすると悪いことが自分に戻ってくる」という意味を持つ「悪因悪果(あくいんあっか)」があります。
自業自得(じごうじとく)
「自業自得」はどのような意味でしょうか?
仏語。自分の行為の報いを自分自身が受けること。一般に、悪業の報いを受けることにいう。自業自縛。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「自業自得」は「因果応報」と同じく「どんな行いも自分に戻る」という意味を持つ四字熟語です。「いつも人を見下しているから必要な時に助けてもらえないんだ、自業自得だよ」といった使い方ができます。
例文のとおり、悪い意味で使用されることが多いですが、良い結果の場合でも使用できる言葉です。
身から出た錆(みからでたさび)
「身から出た錆」の意味は以下のとおりです。
《刀の錆は刀身から生じるところから》自分の犯した悪行の結果として自分自身が苦しむこと。自業自得。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「身から出た錆」は「自分の悪い行いによって降りかかる災い」という意味を持つことわざです。「いつも散財するから必要な時にお金がないんだよ、身から出た錆だね」といった使い方ができます。
ただし「因果応報」や「自業自得」とは異なり「身から出た錆」は悪い意味でしか使用できないため、使用の際は注意が必要です。
【目次】
「因果応報」の英語表現とは
「因果応報」は日本独自の表現なので、直訳できる英語表現はありません。そのため、「悪い行いも良い行いも自分に返ってくる」ということを英語で表現してみましょう。ここでは、2つ紹介します。
What comes around goes around.
「What comes around goes around」は、直訳すると「出ていくものは戻ってくる」という意味。転じて、自分がしたことは周り回って自分のところへ戻ってくるという意味として使われます。「悪いことをしたら、最終的に自分に悪いことが返ってくるよ」と教訓のように使われることもあるでしょう。
karma
「karma」は、ヒンドゥー教や仏教における「業(ごう)」を指します。日本語でも「カルマ」と言いますね。人の運命や宿命などを意味する言葉として用いられます。例えば、「人は、何度も生まれ変わることを運命付けられている」というような輪廻の思想も、1つのカルマと言えるでしょう。
最後に
「因果応報」は「どんな行いも自分に戻る」という意味を持つ四字熟語で、類語には「自業自得」などがあります。「いつも人を馬鹿にしているから痛い目に合う、因果応報だ」といったように、悪い結果の時に使用されることが多い言葉ですが、良い結果の場合にも使用可能です。使用する状況にあわせて、「因果応報」を正しく使い分けてみてくださいね。
TOP画像/(c) Adobe Stock
▼あわせて読みたい