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LIFESTYLE雑学

2022.05.30

良い意味では使わない!? 【氷山の一角】の意味と語源をチェック!

「氷山の一角」は、主に好ましくないものごとの一部分だけが表面的に見えている状態を指して使われます。ビジネスシーンでも用いられる表現であるため、知っておくと表現の幅を広げられるでしょう。「氷山の一角」の意味や語源、使い方のポイントを解説します。

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「氷山の一角」の意味と語源

「氷山の一角」は、表に見えているのはものごと全体のほんの一部にすぎないという意味をもっています。特に、あまり好ましくない問題やトラブルを指して使われることが多い言葉です。

氷山の一角

言葉の成り立ちに関わっているのは、海面にちょこっとだけ頭が見えている状態の氷山の様子です。

「氷山の一角」の詳しい意味と由来をご紹介します。

意味はものごとの一部だけが見えていること

目に見える部分は、全体像のほんの一部にすぎないという意味で使われるのが、「氷山の一角」です。読み方は……「ひょうざんのいっかく」でした。

デジタル大辞泉での解説もご紹介します。

氷山(ひょうざん)の一角(いっかく)
表面に現れている事柄は好ましくない物事の全体のほんの一部分であることのたとえ。「今回摘発された事件は―にすぎない」

慣用句を構成している単語、「氷山」と「一角」の意味はそれぞれ次のとおりです。

「氷山」:分離して漂っている大きな氷の塊
・「一角」:一部分

「一角」には一部分という意味の他に「片隅」や「一つの角」といった意味もあります。

ネガティブなニュアンスを含む

「氷山の一角」にネガティブなニュアンスが含まれている点は、しっかりと認識しておく必要があるでしょう。

「氷山の一角」は、主に好ましくない事柄を指して使われます。

例えば、犯罪や不正行為、政治の汚職問題などに対して使われることが多いです。良い行いを指して「今回の鈴木さんの親切な行為は氷山の一角にすぎない」のように表現するのは不適切です。

由来は海面に出ている氷山

言葉の由来は、海面に少しだけ姿を出している氷山の様子です。実際に目で確認できる氷山の姿は、海中に隠れている部分を合わせた全体像の7分の1程度だとされています。

つまり、氷山は目に見える部分よりも見えない部分のほうがはるかに大きいといえるでしょう。

そんな氷山の特徴から、明らかになっている事柄は全体のほんの一部で、より多くのことが隠されているという意味になりました。

「氷山の一角」の類義語と対義語

類似した表現や相反する表現を知ることで、その言葉に対する理解をより深めることができます。

氷山の一角

「氷山の一角」の類義語と対義語は次のとおりです。

・類義語:片鱗(へんりん)を示す
・対義語:一切合切(いっさいがっさい)

それぞれの表現の意味や含まれるニュアンスの微妙な違いを詳しくご紹介します。

【類義語】片鱗を示す(へんりんをしめす)

「氷山の一角」の類義語として挙げられるのが、「片鱗を示す」です。才能や知識の全てではなく、ほんの一部だけを見せるさまを指して使われます。「片鱗を見せる」と表現されることも多いです。

「才能の片鱗」という言葉にもあるように、「片鱗を示す」は主に特別な力を持っている人物の様子を話したり、説明したりする際に用いられます。

「氷山の一角」と「片鱗」の違い

「氷山の一角」と「片鱗」は、どちらも全体の内の一部分を示す言葉です。しかし、「氷山の一角」はネガティブな意味で使われ、「片鱗」はポジティブな意味で使われるという点が大きな違いです。

好ましくないことに対して「今回の事件は片鱗にすぎない」と「片鱗」を使って表現することは正しくありません。

「氷山の一角」と「片鱗」は、意味が似ていても利用シーンが異なる点は押さえておきましょう。

対義語は「一切合切」

「氷山の一角」と反対の意味を持つ言葉が「一切合切」です。「一切合切」は、何もかも全てを意味します。

同義語である「一切」と「合切」を組み合わせ、意味を強調した言葉です。「一切合財」と表記される場合もあります。

「一切合切」は、明治時代から使用が始まり、小説などにも頻繁に登場する言葉です。

ビジネスシーンで相手に一任するという場面で「一切合切を君に任せよう」のように使われることもあります。

【一切合切/一切合財】いっさいがっさい
《同義語の「一切」と「合切」を重ねて、意味を強めた語》
1 全部。残らず。すべて。「—が灰になる」「—を売り払う」
2 (あとに打消しの語を伴い副詞的に用いて)全然。いっさい。「今後は—関知しない」

「氷山の一角」の使い方と例文

「氷山の一角」の意味と類義語、対義語についての知識を付けたところで、使い方のポイントを確認していきましょう。

氷山の一角

自然に使いこなすコツは、良くないことの一部が表面化している場合に使うことです。ネガティブなニュアンスを含む言葉であるため、良い意味では使わないのが一般的です。

実際の会話で活用できる例文もご紹介します。

良くないことの一部が表面化している場合に使う

「氷山の一角」は、表面に出てきているのが、悪い事柄全体の一部分でしかないことを指して使います。

例えば、報道された政治の汚職問題に関して、まだまだ隠された事実があると予測できるような場面で、「氷山の一角」を使った表現が可能です。

「氷山の一角にすぎない」または「氷山の一角どころではない」などのフレーズで覚えておくと、さらに活用がしやすいでしょう。

「氷山の一角」を使った例文

例文をチェックして、実際に使いこなせるようにしましょう。

【例文】
今回の失敗は【氷山の一角】だと心得て、全体の状況を見直そうと思う。
【氷山の一角】という言葉があるように、潜在的な問題に対する解決策を考える必要があるだろう。
まだ状況把握ができていない今の被害者数は、【氷山の一角】にすぎない。
エラーの原因は特定したが、これは【氷山の一角】ではないかと嫌な予感がする。

まとめ

「氷山の一角」とは、好ましくないできごとのほんの一部のみが表面化している状態で、大部分はいまだ隠されていることを意味します。ネガティブなニュアンスを含んでいるため、一般的には悪い意味で使われることが多いです。

氷山の一角

氷山は全体の7分の1しか水面に出ておらず、大部分は水中に隠れていてその姿を見ることができません。そんな氷山の様子から、見えていることより見えていないことのほうが多いという意味の慣用句となりました。

「氷山の一角」は、政治問題や犯罪行為、災害の様子を伝える際に、ニュース報道でもよく使われる言葉です。一方で、仕事上のミスやシステムエラーが発生してしまった場合など、ビジネスシーンでも活用できるのがポイントです。

利用できるシーンの多い「氷山の一角」の意味や使い方のポイントを正しく理解して、自然に使いこなせるようにしましょう!

何か身の回りで問題が起きた時にも、表面化した部分は「氷山の一角」だと捉えて、再発防止のための対策が取れるといいですね。

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(引用全て〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

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