お盆の時期は地域によって異なる
お盆は8月に迎える地域と7月に迎える地域があります。8月は旧盆、7月は新盆と区別されます。一般的に8月のお盆が主流で、7月にお盆を迎えるのは東京を中心とした一部の地域のみです。
地域によって時期が異なるのは、使用する暦が新暦か旧暦かという違いです。日本では古くから月の満ち欠けを基準とした旧暦を基準にしていましたが、明治5年から、現在使用している太陽暦(グレゴリオ暦)に変わりました。以前の暦を旧暦、太陽暦を新暦と呼ぶようになったのです。
改暦に伴い、これまで7月だったお盆も新暦では8月になりました。 7月をお盆とする地域は東京や函館、金沢の旧市街地などに限られ、それ以外のほぼ全国は8月にお盆を迎えます。
お盆のお供えは、旧盆の場合であれば8月13日から8月16日の間に、新盆では7月13日から16日の間に行います。それぞれ13日がお盆の入りで「迎え盆」が行われ、16日がお盆の終わりで「送り盆」と呼びます。お盆の期間はこの世に戻ってきているご先祖様を大切にもてなすという気持ちで、毎日お供えしましょう。
お盆に手土産にするお供物、おすすめはお菓子
お盆の時期は多くの人が実家に里帰りしたり、新盆(初盆)を迎えた家庭を訪問したりします。お盆に訪問する家庭の仏壇にお供えする手土産を選ぶ際は、お菓子がおすすめです。常温で日持ちのするお菓子であれば、しばらくお供えしたあと家族で分け合うことができます。
仏壇にお供えするものですので、派手な包装のものは避けるようにしてください。親戚が集まる家庭には、個包装で分けやすいものを手土産にすると喜ばれるでしょう。お茶菓子にしやすく、来客をもてなす訪問先の負担も軽くなります。
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お盆にお供えするときの注意点
お盆のお供えをする際は、いくつか注意したい点があります。特に、以下の2点は迷う方も多いのではないでしょうか。
・お供えの置き場所
・のし紙は必要か
お供えの置き場所は、基本的には仏壇の中段です。また、訪問先にお供えを持っていく際は、のし紙をつけるのがマナーです。
お盆にお供えをする際の注意点について紹介します。
お供物は仏壇の中段に置く
仏壇は上段と中段、下段に分かれており、お供物は中段に置くのが一般的です。大きなものやたくさんお供物があるときなど、仏壇の前にお供物を置く台を用意する場合もあります。
お菓子の箱が大きいなどかさばる場合は中身を取り出し、お皿に分けてお供えしましょう。お皿や器に載せる場合、下に三角に折りたたんだ半紙を敷き、角が自分の方を向くようにお供えします。
お供物にのし紙をかける場合
訪問先にお供えする際は、のし紙をかけるのがマナーです。お供物にかけるのし紙の水引は黒白で、地域によっては黄白の場合もあります。その地域の慣習と異なる水引をかけてもマナーに反するわけではありませんが、念のため事前に確認しておくとよいでしょう。
のし紙の表書きは筆で「御供」と書き、水引の下に名前をフルネームで記入します。
商品に直接かけ、その上から包装紙で包む「内のし」と、包装紙で包んだ上からのし紙をかける「外のし」があります。お盆の時期に複数の来客からお供えがある家庭を訪問するときは、外のしにして誰からのものかわかりやすくするとよいでしょう。
また、お供物にかけるものでも一般的にのし紙と呼びますが、不祝儀の場合、正確には「掛け紙」です。祝儀の贈り物にのみ添える「熨斗」を印刷したものが「のし」であるため、本来「のし紙」という呼び方はお祝いの贈り物に対して使うのが正しいとされています。細かいことですが、覚えておくとよいでしょう。
お盆の日は仏壇にお供えをしよう
お盆はご先祖様に感謝して仏壇にお供えをする日です。五供を基本に、お供物として適したものを仏壇にお供えしましょう。新盆を迎える家庭にはお金をお供えするのが一般的ですが、そうでない場合は日持ちのするお菓子がおすすめです。お供物の置き場所やのし紙をかけるなど、お供えに関するマナーもしっかり把握しておきましょう。
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