伝えるタイミングは、なるべく早めに
「習い事」を辞めることが決まったら、早めに伝えることが大切。実際に伝える際には、「習い事」の規約を確認して手続きしましょう。一般的には辞める1か月以上前に伝えることがマナーです。辞める直前に伝えるのは相手にも失礼ですし、手続き上の問題で次月分の月謝を請求される事態にもなりかねません。
先生にとって、生徒が辞めるのは珍しいことではありません。そして、多くの先生は対応の仕方も心得ています。時間に余裕を持って、明確に『辞める』と伝えることが、むしろ配慮となるのです。
辞める理由をどのように説明すれば?
辞める理由について、具体的にどのような説明をすればよいかも悩ましいところ。押さえておきたい5つのポイントを紹介します。
子どもには辞める理由を言わせない
最初に辞める話を切り出す役目を、子どもにさせることは控えましょう。もし子どもから話を聞いた場合、先生は「一時的な感情ではないか」と感じるかもしれません。子どもの意思を確認したら、まずは保護者が先生に辞めることを伝え、子どもからは「ありがとうございました」と感謝の言葉を伝える形にするといいでしょう。
辞める理由は臨機応変に
引っ越しなど、物理的な距離の関係で習い事に通えなくなる場合は事実を伝えて問題ありません。しかし、経済的な理由や相性といった感情の問題は、正直に伝えにくい場合もあります。言いたくないときは、あえて本当の理由を言う必要はなく、「家庭の事情」とだけ伝えましょう。念のため、相手に誤解を与えないような言葉を選ぶといいかもしれません。
感謝の気持ちとお礼を忘れずに
辞める理由を伝える際に踏まえておきたいのは、いい加減な態度で辞めると子どもの教育上よくないということ。辞めるとなった途端、保護者が横柄な態度をとったり、投げやりな対応をしたとしましょう。子どもはしっかりとその姿を見ていますよ。お世話になった先生には、感謝の気持ちとお礼を忘れないことを保護者の態度で学んでもらうのがベストです。
お礼の品は必須ではなく、気持ちでOK
「習い事」を辞めるときのお礼の品は、必須ではありません。習い事によっては、お礼は受け取らないという規則を設けているところもあります。そういった場合は渡さない方が無難です。特に規則がなければ、心からのお礼の気持ちを形であらわしたいという考えで、先生やクラスメイトの保護者に、お礼の品を渡す人も少なくありません。贈る品については、のしをつけたお菓子などが選ばれることが多いようです。
引き止められても、きっぱり辞める意思を伝える
いざ「習い事」を辞めると伝えると、引き止めてくる先生もいます。しかし、子どもと話し合って決めたのですから、引き止められてもきっぱりと辞める意思を伝えましょう。ただ、この場合は辞める意思を押し通すよりも、「また機会がありましたら、お世話になるかと思います」と相手の気持ちに配慮した丁寧な言い回しを心がけましょう。
【100人に聞いた】子どもの習い事を辞めさせるときに意識すべきこと
習い事を辞めさせるときに意識すべきことについても、アンケートを実施しました。どのようなことを意識するのか、どのように声掛けするのか、寄せられた意見を紹介します。
子どもを尊重する
「またやりたくなったらやっていいと伝える」(40代・静岡県)
「子どもに何の習い事を続けたいか意見を聞く」(40代・千葉県)
「子どもの意思をなるべく尊重すること」(30代・北海道)
お互いに納得できるようにする
「お互いの合意」(40代・東京都)
「どうして辞めたいのかしっかり聞き、納得して辞められるようにする」(40代・千葉県)
「子どもの気持ちをゆっくり聞く」(30代・茨城県)
後悔しないか確認
「辞めることで後悔しないかは絶対に聞く。なぜ辞めたいのか理由を子供に聞き取ることは丁寧に行う」(40代・富山県)
「本当に辞めても大丈夫か、何度か確認した」(40代・愛知県)
やめぐせをつけさせない
「やめぐせがつかないようにする」(40代・広島県)
「逃げるのは良くないと教える」(40代・大阪府)
やりきる
「やりきること」(40代・大阪府)
「やるだけやったか」(40代・千葉県)
「最後までしっかりやること」(40代・千葉県)
褒める
「頑張った成果をほめること」(40代・大阪府)
「今まで頑張ったことを誉めて、辞めた後のことも話して、納得出来るか? 聞いてみる」(40代・宮城県)
親子で手を取り合って、次のステップへ
「習い事」を始めれば、いつかは辞めるときがきます。辞めることは、先生にとっては残念な報告となるため、子どもを指導してくれた感謝も込めて失礼のない辞め方を心がけられるといいですね。親子で納得できる辞め方をすることで、子どもも新しいステップに進みやすくなります。いつか、子どもが「またあの『習い事』をやりたい」と言うときが来るかもしれませんが、そのときはよく話し合って、いつでもやりたいことを気持ちよくできるような対応をしましょう。
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