「勇往邁進」の意味
勇往邁進とは、勇気を持って自分の目的やチームの目標に向かって、突き進むという意味の言葉です。「ゆうおうまいしん」と読みます。さまざまな困難を乗り越え、信念を持って前に進んでいくとてもポジティブなニュアンスのある言葉です。
【勇往邁進】
目標に向かって、わきめもふらず勇ましく前進すること。
「全国制覇をめざして―する」
(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
四字熟語ですが、故事成語ではありません。「勇往」と「邁進」の、2つの語句をつなげた言葉です。
■「勇往邁進」の語源は「勇往」と「邁進」
勇往邁進の語源は、「勇往」と「邁進」です。「勇往」には「勇んで前進すること」「ひたすら進んでいくこと」といった意味があります。「邁進」の意味は、「何事にも恐れることなく突き進んでいく」です。
この2つの言葉は似た意味を持った語句であるため、2つ並べることによって、意味の強調される効果があるといえるでしょう。インパクトのあるパワフルな言葉です。
■「勇往邁進」はスローガンとして使われることが多い
勇往邁進は漢字の見た目も含めて、力強さが伝わってくる言葉であるため、スローガンや座右の銘などで使われることの多い四字熟語という特徴があります。
スローガンとして使われる場合は、チームや組織など、複数の人間によって共有されるため、モチベーションを高める効果のある言葉であることが求められるでしょう。勇往邁進は闘志をかきたてる効果も期待できるため、スポーツの標語としても、適している言葉です。
「勇往邁進」の使い方と例文
勇往邁進は、チームの一体感を生み出すのにふさわしい言葉です。また、自らを鼓舞する場合にも、使われるケースが多いといえるでしょう。
【例文】
・私が『三国志』の中でとくにお気に入りの登場人物は、勇往邁進といいたくなる武将、趙雲です。
・わがチームのモットーは「勇往邁進」です。たとえ相手がどんなに強くても、全員が一丸となって恐れることなく立ち向かっていけることを誇りに思っています。
・敵のチームのキャプテンは「勇往邁進」の人という評判でしたが、実は冷静な戦略家なのではないでしょうか。
「勇往邁進」の類義語3つ
勇往邁進には、四字熟語の類義語がいくつかあります。主なものは以下の3つです。
「勇猛果敢」
「直往邁進」
「猪突猛進」
どの言葉からも、勢いの良さや力強さが伝わってきます。それぞれ使われている漢字の一部が共通しており、ニュアンスが重なる部分も少なくありません。それぞれのニュアンスの違いも含めて理解しておくと、使い分けが容易になるでしょう。
1.勇猛果敢
勇猛果敢は、「勇ましくて闘志にあふれていて、決断力のあるさま」という意味の言葉です。「ゆうもうかかん」と読みます。
「果敢」という言葉の入っているところがポイントです。「果敢」には、「思い切りのいい」「決断力がある」という意味があります。この言葉から、肉体の強さとともに精神の強さを感じる方もいるでしょう。
【例文】
・彼のプレーが多くの人を感動させるのは、常に勇猛果敢な姿勢を持ち続けているからです。
・テレビを見ていたら、よく見る政治評論家が「政治家は勇猛果敢なだけではダメだ」と、ある大臣を名指しして批判していました。