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2023.04.05

「我が家の王様、2歳になる。」【竹内由恵連載vol.9】

タレント・竹内由恵さんによる、「はじめまして」に囲まれた日々を綴るエッセイ。今回は、すくすくと成長する息子と、私の頭の中のお話です。

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相変わらず、家庭と仕事の両立に奮闘しています

みなさん、こんにちは。竹内由恵です。今回は最近の子育てのお話など、あれこれです。私事になりますが、インスタグラムに続きまして改めてご報告もあります。そちらはこの記事の最後に。

我が息子、2歳になりました。親子の会話がとても楽しい

子供を膝に座らせた竹内由恵さん

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この間生まれたばかりのような気もする息子は2歳になり、一つ一つ蓄積していった言葉の引き出しからいくつかの単語を並べて、それなりに意思疎通がとれるようになってきました。今は親子の会話がとっても楽しいです。人の顔をみて「怒ってる」「悲しんでる」「泣いてる」「困ってる」「笑ってる」など表現できるようにもなりました。先日、スマホで写真を撮っていたら、写真に残った仏頂面な自身の顔をまじまじと見つめ、「〇〇ちゃん(自分の名前)怒ってる」と気になった様子。私が「うん、怒ってるねえ。もう一回撮ってみようか」と再びレンズを向けると、今度は自分から笑顔を作っていました。ついに、表情を操れるようになってきたか!レンズを向けても釣れない不愛想な表情を見せてくるところが子供らしくて大好きでしたが、どんどん成長していく息子の姿はとても誇らしいです。毎日、「人間ってこういうふうに成長していくんだ」という興味深い気持ちで眺めています。

好きなものを一緒に取り組む時間

子供がプラレールで遊んでいる

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息子は乗り物が大好きです。保育園で「〇〇君は乗り物がとっても好きみたいですね」となぜか他の保護者に言われるくらい乗り物好きで有名です。(保育園にある線路の前から動かなくて他のお友達が譲ってくれているみたいです。それ、大丈夫なのか。)特にお気に入りは新幹線と機関車で、朝から晩まで、放っておいたら、ずっとプラレールで遊んでいます。「ママ、線路作って」「橋を作ってよ」というのは彼の口癖で、私は日夜、線路作り職人へと化しています。線路を作ること自体は大人も集中しながら楽しめるのですが、出来上がった線路の上で一緒に機関車を動かさないといけないのが、苦痛。「これ、いつ終わるの?永遠に続くの?」と絶望的な気持ちになってきます。そうっとその場を離れてみても、すぐに息子に気付かれ連れ戻されるのです。ああ、もともとプラレールは、一人遊びしてくれるかも、という期待も込めて買ったのに。

「怒らない育児」のコツ

子供がスーパーにいる

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そういえば2歳といえば、イヤイヤ期です。一歳半くらいから「あれ、これイヤイヤ期かな」と思われるような行動が増えました。気に入らないことがあると、地面に突っ伏して大泣きして抗議。服を脱がせたり着せようとすると、嫌がって大騒ぎするなど、一つ一つの行動に時間がかかって、それなりに大変だった気がします。あるとき、「これなに?」と私に絵札を見せてきたので「りんごだね」と言うと、顔をくしゃくしゃにして怒りながら、「ちがう!ちがう!」泣き叫び始めたことがあります。「いや、聞いてきたから答えたんですけどー。」と私が呆然としていると、その後も泣きながら「これなに?」と何度も聞いてくるのです。あれ、もしかして。今度は私のほうから「これなに?」と聞いてみると、「リンゴだよ」と答え、ようやく息子は落ち着きました。そうか、自分で答えたかったんだ。イヤイヤ期は、自分の思いがうまく伝わらずイライラする時期でもあるのかもしれないな、とその時実感しました。

最近はそのイヤイヤ期も少し落ち着いてきたかもしれません。嫌がりがちな歯磨きも、「歯磨きするよー」と声をかけたあと、彼がそのときしている遊びに一区切りつくまで辛抱強く待っていると、何かの拍子で気が向く瞬間があるようで、「しょうがねえな」と言わんばかりに私の膝にごろんと寝転んで磨かせてくれます。いちいち怒って急かすのはこちらが疲れるので、「大人のタイミングではなく、彼の気が向くまで待つ」のが平和に日々を過ごすコツなのだと感じています。そのためには時間が必要なので、忙しい時はそうはいってられませんが。はやくしてほしいときは、「トーマス(の動画)見せてあげる」、「お菓子あげる」とモノで釣ります。元々私は怒るという労力をかけるのが嫌いな人間なので、いかに怒らず育児に取り組めるかということを大事にしています。夫も息子にはとても甘いので、私以上に怒りません。

先日、二人で息子を寝かしつけているときに、息子がなかなか寝ないでふざけているので、私が「もうねんねの時間だよ!」と怒ってみると(このやり方は意外と効くので頼りがちでした)、息子が「悲しい………」としくしく泣き出しました。その様子を見て、夫が「大人だって眠れないときは眠れないし、怒るのはかわいそうだよ。悲しい気持ちで寝付いてほしくない。優しく見守ってあげよう」と言っていました。まあ確かに。少し反省しましたが、怒らない両親に育てられている息子の行く末がちょっと心配です。

「一家の王様」、お兄ちゃんになります

子供と寝転んでいる

一家の王様として、どでーんと成長している息子ですが、もしかしたらそんな息子にとって試練となるかもしれないことがあります。現在、私は第二子を妊娠中で、息子はお兄ちゃんになるのです。これからは自分一人で家族の注目を集めることはなくなってしまいます。これを機にたくましくなってくれ、息子。最近は胎動も感じられるようになってきました。私はつわりがひどくないので、妊娠期はハッピー期でもあります。普段は「もっとお仕事で結果残さなきゃ」と焦燥感を抱きながら過ごしているタイプの人間なのですが、妊娠中は「まあ妊娠しているし仕方ないか」とある程度自分を許せて、それが精神衛生上いいのかもしれません。今一番心配しているのは、二人の子供を抱えながら、このお仕事がどれだけできるのか。家族と仕事を両立させて、どちらも充実させていくのが、今後の目標です!

タレント

竹内由恵

1986年、東京都生まれ。子ども時代に父の仕事でアメリカやスイスで海外生活を5年経験後、高校は日本の進学校で学び、慶應義塾大学に入学。2008年にテレビ朝日アナウンス部に入社。同年『ミュージックステーション』のサブ司会に抜擢され、『やべっちFC』や『世界水泳2011』などスポーツ番組のキャスターを経て、『スーパーJチャンネル』や『報道ステーション』などのニュース番組のキャスターとして活躍。33歳で結婚を機に退社し、夫の勤務地である静岡での暮らしをスタート。35歳で長男を出産。妊娠中からインスタグラムでマタニティライフや静岡での暮らしをイラストエッセイとして発信。その率直でユニークな内容が注目を集めている。趣味はカフェ巡り。大好きなコーヒーについて学ぶため、昨年UCCドリップマスター資格も取得。
インスタグラム:https://www.instagram.com/yoshie0takeuchi/

竹内由恵

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