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LIFESTYLE 産後

2022.01.27

「母乳の神秘・その2」【竹内由恵連載vol.5】

 

タレント・竹内由恵さんによる、「はじめまして」に囲まれた日々を綴るエッセイ。今回は、前回多くのお母さんから共感を呼んだ「母乳エピソード」の続きです。いよいよ卒乳、その心境はいかに。

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赤さん「卒乳いたしました」というお話。

みなさん、こんにちは。竹内由恵です。さて、今回も我が家の赤さんにまつわるお話を。子育てとともに始まった「授乳」、その後のエピソードです。

終わったら終わったでとても切なく恋しい授乳タイム

以前母乳育児についてのエッセイを書きましたが、時がたち、実はもうすでに一歳になる手前での卒乳に成功いたしました。卒乳はとっても大変というお話をよく聞いていたので、覚悟していたのですが、徐々に授乳回数を減らしていったら、ものの一週間で、ほとんど抵抗されることなく卒乳することができました。カウントダウンにむけて、「赤さん、もうすぐママのおっぱい出なくなっちゃうんだよー」「悲しい?」「もうあと二回くらいで最後だよー」なんて語り掛けながら、おっぱいをあげていた私のほうが未練たらたら。一日中あげなくてもちゃんと眠りについた日は、これで念願だったビールが飲める!万歳!と思った半面、ビールを飲めなくてもいいからもっと授乳していたかったな、とも思ってしまいました。

赤さんは、その後もおっぱいを欲しがる様子もなく、3回の離乳食をバクバク食べ、朝と夜は粉ミルクをゴクゴク飲み、順調な日々を送っています。唇をくちばしのように尖らせて一生懸命吸ってくれていた赤さんはもう見られないのか、と他のお母さんが授乳している様子を見て、切ない気持ちになることもあります。

竹内由恵▲今ではすっかり離乳食の虜となった息子です

「ボクは母乳しかイヤだ!」って言ってたあなたが卒乳するなんて

赤さんは忘れてしまったかもしれませんが、離乳食が始まる前は、「ボクは母乳しか受け付けません!粉ミルク断固拒否!」なんて時期もあったんです。哺乳瓶を口元にもっていってもそっぽをむき、無理やりスプーンでミルクをあげようとしても吐き出して、どんなにお腹がすいていても飲もうとしないのです。私が仕事で6時間くらい親に赤さんを預けたときも、「絶対にお腹すいてるのに、頑として粉ミルクは飲まなかったよ」と言われ、とても心配したものです。その時は、私と離れたらこの子は餓死してしまう!という大きな責任感のもと、日々生きていました。

仕事の日もなるべく赤さんと離れないようにと、楽屋に連れ込んで、2、3時間に一回は時間を作って授乳していましたっけ。静岡から東京に移動する新幹線に乗る直前に授乳、楽屋についてすぐ授乳、その後メイクやら着替えやらして再び授乳、収録中はベビーシッターさんに預けて、収録が終わって楽屋に帰ってからすぐ授乳、というスケジュールで動いていました。このとおりにいってくれたらいいのですが、赤さんのご機嫌や体調により思うように飲んでくれないことももちろんあり、プチパニックを起こすこともしばしば。

竹内由恵▲外食先ではお弁当持参して一緒に食べられるように!(お店には離乳食持ち込みを許可していただいてます)

すべての安心を詰め込んだような授乳後の表情が大好きでした

そういえば、仕事が重なったり、カロリー高めな仕事があったりすると、不思議と母乳が出なくなることもありました。そのような兆候を感じたら、すかさずおっぱいマッサージに駆け込み、夜中は定期的に起きて母乳をあげるようにしていました。夜あげることが、母乳の出を保つ上で大切なようです。はたまたおっぱいが突然張ってしまい、これは赤さんがあまり飲んでないからでは、と勘繰り、もっと飲んで!とおっぱいを強引にくわえさせ、あまりのしつこさに大泣きされたこともありました。物言わぬ赤ん坊がお腹を空かしていないか、いつも不安でした。そして授乳できることは私自身にとって最高に幸せな時間でもありました。

私の膝に乗り、一生懸命おっぱいを飲み、次第に気持ちよくなってゆっくりと目を閉じ、そのまま眠りにつくときの赤さんは、この世のすべての安心を詰め込んだような表情をしていたもんです。授乳直後の赤さんの寝顔を何度写メしたことか。今は夜になると粉ミルクを求めてぐずり始めるようになり、すっかり母乳から粉ミルクへと移行した赤さんですが、あのときの表情は粉ミルクには引き出せていないぞ、とひそかにライバル視しています。

竹内由恵▲授乳後すぐに爆睡する息子。ああ、かわいい

粉ミルクになってとてもよかったこと、それは…

あ、夫はようやく自分も授乳できると嬉しそうです。赤さんが夜中泣き出すと、むくっと起き上がり、いそいそとキッチンに向かい、せっせと粉ミルクを作ってあげています。きっと私が赤さんに母乳をあげていた頃は、「二人だけにして!部屋から出ていっておくれ!」と言われ、さみしい思いをしていたのでしょう。彼が授乳の喜びを体験できていることは、粉ミルクになってよかったことだな、と思っています。

タレント

竹内由恵

1986年、東京都生まれ。子ども時代に父の仕事でアメリカやスイスで海外生活を5年経験後、高校は日本の進学校で学び、慶應義塾大学に入学。2008年にテレビ朝日アナウンス部に入社。同年『ミュージックステーション』のサブ司会に抜擢され、『やべっちFC』や『世界水泳2011』などスポーツ番組のキャスターを経て、『スーパーJチャンネル』や『報道ステーション』などのニュース番組のキャスターとして活躍。33歳で結婚を機に退社し、夫の勤務地である静岡での暮らしをスタート。35歳で長男を出産。妊娠中からインスタグラムでマタニティライフや静岡での暮らしをイラストエッセイとして発信。その率直でユニークな内容が注目を集めている。趣味はカフェ巡り。大好きなコーヒーについて学ぶため、昨年UCCドリップマスター資格も取得。
インスタグラム:https://www.instagram.com/yoshie0takeuchi/

竹内由恵

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