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2023.06.26

「寝たきりの壮絶な日々」山本未奈子さん【私の更年期体験vol.2】自分を取り戻すためにやめたこと

 

更年期うつと診断され、半年の休職や2ヵ月近くの寝たきり生活までも余儀なくされた美容家・山本未奈子さんにインタビュー。第2回目は、更年期を克服されるまでの間、ご自身の体とどのように向き合い、どのようなことを実際にされたのかを伺いました。

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心と体を整えるために、人付き合いや食事など身近なことから少しずつ見直しました

▶︎〈第1回〉美容家・山本未奈子さんを襲った過酷な更年期障害
▶︎〈第2回〉山本未奈子さんが“私”を取り戻すために始めたこと・やめたこと ←今ココ
▶︎〈第3回〉山本未奈子さんが考える“更年期対策”とは… 

美容誌や女性誌など様々なメディアで美容家として活躍する傍ら、自らプロデュースするウェルネスブランド「SIMPLISSE/シンプリス」や超吸収型サニタリーショーツブランド「Bé-A〈ベア〉」などを手がけている山本未奈子さん。ある日突然、無気力になり、約2ヵ月の寝たきり生活になるほどひどい更年期障害を経験されたときの様子、そこからどのように生活を変えていったのかについて伺いました。

更年期障害で休職された最初の2ヵ月は、“ほとんど寝たきり状態”とのことですが、家事などはどうされていましたか?

「家のことはちょっとずつしていましたが、それもいよいよ難しくなってしまった時は母がサポートしてくれました。毎日来て洗濯したり、ご飯を作ったり、動けない私の代わりに家のことを引き受けてくれました。母も更年期症状を経験していたので辛さをわかってくれて…本当にありがたかったです。子どもたちにも不安にさせないため、更年期であることは伝えていて『ママは今、更年期っていう時期であんまり動けないかもしれないけど、ごめんね』と。下の子どもたちは10歳と11歳ですが、なんとなく理解してくれてできることは自分でやってくれましたし、お友達を家に連れてきた時も『ママは今、更年期だからお部屋から出てこれないけど気にしなくていいよ』って(笑)」

抗うつ剤などを服用されて徐々に回復されたそうですが、生活面ではどんなことを見直されましたか?

「そうですね…色々ありますが、“自分一人で過ごす時間”を持つようにしました。一人で散歩したり、好きなアロマを焚いてヨガをしたり。今までは一人で過ごすことが苦手だったんです。さみしいし、何か楽しいことを見逃しているじゃないかって。SNSなどが盛り上がってると、自分だけ置いていかれるような気持ちになることもありました。だけど、休職して一人で過ごすことが増えると“自分自身を大切にできる”と気づけて、一人の時間を持つととてもリラックスできるんです。友人から夜ごはんのお誘いもありましたが、体調がすぐれない時はお断りして家族で過ごしたり、『朝食やランチにしない?』と提案したり。夜のお誘いはやっぱりお酒を飲むことが多いですし、お酒を飲むと眠りが浅くなるので控えるようにしています。

ヨガをしている写真

ヨガは2〜3年前からしていて、寝たきり状態の時はお休みしていましたが、動けるようになってから週2回のペースで再開しました。更年期と自律神経の乱れは関係が深いといわれますが、ヨガで呼吸を深くする習慣がつくと体が整いますし、自分自身に集中できる気がします。40代以降は筋肉量が減ってきて、それとともに代謝や免疫力も下がってしまうので最近は筋肉トレーニングができる運動も取り入れていこうかなって思っています。

ヨガをする時もそうですが、精油の香りでリラックスしたり、リフレッシュをしていました。ベッドルームで過ごす時、リビングで過ごす時、入浴する時、とシーンや場所、気分に合わせて色々と使い分けました。

アロマオイルとバスソルトの写真

ニールズヤード レメディーズのエッセンシャルオイル(写真・左の2つ)は加湿器に入れ、部屋を香りで満たします。朝は温かみのあるシトラスの香りの「エナジー」、リフレッシュしたいときはレモングラスなどのすっきりした香りの「ハーバルフレッシュナー」が多いですが、それもルールは決めずに気分で選びます。ドクター・ティールズの入浴剤(写真・右)は、ユーカリとスペアミントの爽やかな香りで気分がすっきりしますし、エプソムソルトなので発汗効果も。適度に運動をしたり、好きな香りや心地よい香りで心を落ち着つかせたり、入浴でしっかり発汗したり、基本的なことですがこの生活を続けてからはよく眠れるようになりました。

体のためには食事も大切ですが、山本さんはどうされていましたか?

「栄養のバランスが偏らないようにはしていましたが、大きく変わったことといえば“お腹が空いてない時は食べない”です。以前は意識的に朝・昼・夜の3食をきちんと食べるようにしていましたし、寝たきり状態の時はほとんど動いてないのに甘いものがとまらなくて! 『生理前にチョコレートなどの甘いものを食べたくなる』ことってあると思いますが、その10倍くらいの“甘いもの欲求”がありました。そうしてるとお腹が空く時間がまちまちになってきて、そんなに食べなくなったんです。甘いもの欲求が落ち着いて間食をしなくなっても”お腹が空いたら食べる”という習慣は続いてて、午前10時半頃に軽く食べたら15時頃にお腹が空くので遅めのお昼をしっかり食べます。すると夕食時はあまりお腹が空かないので私はスープとサラダくらいに。夜を軽めにすると翌朝すごく調子がいいんですよ。夜しっかり食べていた頃は、消化にかなりエネルギーを使っていたのだと気づかされました。無理して食べることをやめると疲労感が変わりますし、何よりカロリーオーバーになりません。気になる栄養はサプリメントで補うので不足していると感じることもないです。

山本未奈子さん 肩から上

生活を見直したおかげで体の基盤がしっかりして、抗うつ剤やホルモン剤に頼らなくても過ごせるようになりましたし、仕事や美容への意欲も湧いてきて“不調になる前の私”に戻ったようです。更年期障害の状態は、よく蛹(さなぎ)の時期に例えられるんですが、まさにそうだなって実感しました。幼虫が蛹になって蝶に変わるまでの間、蛹の殻のなかで一旦、体をドロドロに溶かすんです。それで蝶になって飛び立つという話を聞いた時に、まさに私の状態みたいだなって。ドロドロの時は本当に辛かったけれど、飛び立つまでの転換期と思って諦めずにいたことで無事に飛び立つことができました」

次回は、山本未奈子さんが考える更年期対策についてを伺います。

撮影/田中麻以 ヘア&メイク/堀 絋輔(+nine) 構成/片山幸代
※衣装は山本さんの私物

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