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2024.01.22

【ご時世とは】意味や使い方、「時勢」との違いを紹介! 英語表現も

「このようなご時世だから」というフレーズがありますが、「ご時世」の意味を知っていますか? 最近では会話で登場することもあるので、正しい意味や使い方を把握しておきたいですね。本記事では英語表現も紹介します。

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「ご時世」は時代を意味する言葉

日常会話などで、「このご時世だからね」というように使う「ご時世」。この言葉の意味を明確に説明できる人は少ないかもしれません。意味はもちろん、「ご時世」という言葉を使う際の注意点も把握しておきたいですね。

また同じ読み方をする「ご時勢」との違いも見ていきましょう。まずは意味を紹介します。

意味

ご時世」は「ごじせい」と読み、時とともに移り変わる世の中や、時代そのものを意味する言葉です。時代という意味を持つ「時世」に、接頭語である「ご」をつけて表すのが一般的。「時世」のみでも意味は伝わりますが、「ご時世」という表現で使うことが多いでしょう。

また「時世」は「ときよ」とも読み、この場合は「その時の世の中」や「その時代の風潮」を表します。

砂時計

(c)Adobe Stock

「ご時世」の使い方を紹介

「ご時世」という言葉の使い方を見ていきましょう。例文を紹介しますので、参考にしてくださいね。

《例文》このご時世、言葉選びは十分に注意すべきだ

世の中の風潮や状況、価値基準は時間とともに変化するもの。昔と今では大きく様変わりしたことも多いですよね。昔は問題なく使っていた言葉なのに、今の状況や価値観にそぐわなくなり、使用できないというのはめずらしくありません。

例文は「ご時世」を鑑み、選ぶ言葉を注意しなければならないという意味。言葉選びがその時代の特徴を表しているとも言えます。

《例文》このご時世だからボーナスはあてにしない方がいい

その時の経済状況や、世界情勢などを表す際も「ご時世」を使うことが多いでしょう。例文では、不安定な経済状況を考えると、ボーナスをあてにするのは得策とは言えないということを表現しています。

《例文》このようなご時世だからこそ、お互いに思いやり行動したいですね

今の状況や時代などを条件に、ポジティブな行動や事柄につなげていこうという場合にも用いられることが多いかもしれません。あまり良くない状況にあるからこそ、いい方向に向かうには意欲や意識が大切です。

パソコンとロケット

(c)Adobe Stock

「ご時世」を使う場合に注意したいこと

「ご時世」という言葉を使う際の注意点を見ていきましょう。

「ご時世柄」はNG

「ご時世柄」と使われることがありますが、これは誤用。このような表現はないと考えてください。「時節柄」という似たイメージの表現があるため、それと混同しやすいのかもしれませんね。

また「ご時世」は「良いご時世」のように使うことはほとんどありません。「ご時世」はその時の世の中の様子を指す言葉であり、その状況を踏まえて何かしらの判断や選択、話を進める場合に使います。「一人一台パソコンを持つ良いご時世だ」のようには表現しませんので、その点も意識するといいでしょう。

「時勢」との違いは

「ご時世」の「時世」と同じ読みをする言葉に、「時勢」があります。2つの言葉の違いを見て行きましょう。

「時勢」の意味

「時勢」は、移り変わる時代の様子や、世の中の成り行きを意味します。

2つの言葉の違い

同じ読み方をすることや漢字表記が似ていることもあり、同義と思われがちですが、そうではありません。また「時勢」は「ご」をつけずに、「時勢」のみで使うのが一般的です。

「ご時世」は、世の中そのものを表すため、「時勢」にある「成り行き」という意味は含みません。この点が異なりますので、文字変換する際や書くときは混同しないようにしてくださいね。

「ご時世」と似た言葉

ここからは「ご時世」と似た言葉を見ていきましょう。例文とあわせて紹介します。

職場

(c)Adobe Stock

「時代」「時代性」

ある目安により区分された期間を表す「時代」は、「ご時世」とほぼ同じ意味だと考えてください。もう一つの「時代性」とは、その時代の性質や、その時代らしさをという意味を持つ言葉。「ご時世」を言い換えたい場合は、「時代」「時代性」を使うと、正しく意味が伝わるでしょう。

《例文》
・このような時代だからこそ、他者とのつながりを大切にする方がいい
・時代性により判断の基準は変わるため、一概に良いとは言えないだろう

「風潮」

「風潮」は、時代の推移に伴い、変わる世の中の有り様を指します。「時代の」「世の中の」のような言葉を前につけて使うことが多いでしょう。

《例文》
・時代の風潮に逆らうことは、大変な労力と気力を要する
・本当はその意見に反対だが、世の中の風潮もあり言及できないと考えている

「世情」

「世情」は、社会や世の中の有り様を意味する言葉。一般的には、「せじょう」と読むことが多いでしょう。「世情に通じている」や「世情に明るい」と表現する場合は、社会や世の中の有り様をよく知っているという意味になります。世の中の有り様をよく知らないということを表す場合は「世情に疎い」を使うことが多いでしょう。

《例文》
・彼は世情に通じているため、多角的に判断できる
・私は世情に疎いので、重要なニュースを見逃しがちだ

「時節」

「時節」は、その時の世の中の情勢や、移り変わりにより感じられる時分を表します。読み方は「じせつ」。何かをするのに良い時機という意味で使うこともあります。

《例文》
・あなたは時節をわきまえて言葉選びをする方がいい
・時節柄、くれぐれもお体を大切にと彼女にお伝えください

「ご時世」を英語で表す場合

「ご時世」を英語で表したい場合、どのような表現を使えばいいのか見ていきましょう。例文も紹介します。

「in this day and age」

このフレーズは、「このご時世」「今のご時世」という意味を表します。直訳すると「この日とこの時代」という意味になりますが、「今のご時世」を表す際に使えると考えていいでしょう。

《例文》
I can’t believe that in this day and age it’s still an issue.
(今のご時世にそれがまだ問題になっているなんて信じられません)

In this day and age, it is impossible to stay away from computers.
(このご時世、コンピュータから離れることは不可能だ)

最後に

「ご時世」は「時代」「世の中」などの意味を持ちます。「時世」に接頭語の「ご」をつけて使うのが一般的ですが「時世」のみで使っても問題ありません。読み方が同じ「時勢」とは意味が異なりますので、その点は注意が必要だとわかりましたね。

「ご時世」はその時の世の中の様子を指す言葉ですから、「良いご時世」のようには使いません。その点も把握しておきたいですね。

TOP 画像/(c)Adobe Stock

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