明晰
「明瞭」は「めいりょう」と読みます。はっきりしていることや、その様子を指す言葉です。「老人の言葉は、非常Sに明瞭だった」といった使われ方をします。
[名・形動]
1 明らかではっきりしていること。また、そのさま。「―な文章」
2 論理学で、概念の外延が明確で他とはっきり区別できること。明白。→判明
(小学館〈デジタル大辞泉〉より)
明白
「明白(めいはく)」は、物事や説明がはっきりしていることを指す言葉です。しかし疑いの余地がないことやその様子を意味するケースもあります。例えば「明白な根拠を示してください」といった表現の場合、誰の目からもわかりやすい根拠を提示することが求められています。白黒はっきりしていることを「明白」と表現します。
[名・形動]《古くは「めいばく」とも》
1 あきらかで疑う余地のないこと。また、そのさま。「明白な証拠」
2→明晰2
(小学館〈デジタル大辞泉〉より)
単刀直入
「単刀直入」は「たんとうちょくにゅう」と読む四字熟語です。直接的に要点を突くことや、すぐさま本題に入ることを表した表現です。遠回しな言い方をせず、物事の本質をストレートに伝えている場合、単刀直入と表現されます。また「単刀直入にお聞きします」といった表現の場合、不要な前置きなどはなく、直球で聞きたいことを聞く様を表現しています。
[名・形動]《一人で刀を持って敵に切り込む意から》直接に要点を突くこと。遠回しでなく、すぐに本題に入ること。また、そのさま。「単刀直入な言い方」
(小学館〈デジタル大辞泉〉より)
「端的」の対義語
「端的」の対義語として、本章では「冗長」「婉曲」「遠回し」の3つを解説します。いずれも不要な説明が混ざっている・言いたいことがストレートに伝わっていないことを表現しています。「端的」という言葉をより深く理解するためには、対義語についても把握しておくと良いでしょう。それぞれの対義語が「端的」とどのように対をなすのかチェックしてください。
冗長
「冗長(じょうちょう)」は、余計な部分が多いことから、文章や説明がくどく、長々としていることやその様子を表す言葉です。使い方としては「彼の説明は冗長的でわかりにくい」「冗長的な演説は内容が薄くて退屈だ」などが例として挙げられます。同様に「冗漫(じょうまん)」という言葉もあります。こちらも言葉が長々しくて余計な部分が多いことを指す言葉です。
[名・形動]文章・話などが、むだが多くて長いこと。また、そのさま。「話が冗長に流れる」「冗長な論文」
(小学館〈デジタル大辞泉〉より)
婉曲
「婉曲(えんきょく)」は、表現が穏やかで直接的ではない様子を表した言葉です。どちらかと言えば、あえて露骨な表現を避けているといったニュアンスで用いられます。例文としては、以下の2つを参考にしてください。
・相手との関係を良好に保つために、誘いを婉曲に断ることは多い
・クレームを言うときは、婉曲な表現を心がけると良いだろう
それとなく、おだやかにいう。
(小学館〈デジタル大辞泉〉より)
似た読み方をする「歪曲(わいきょく)」は、意図的に事実を歪めることを表しています。婉曲は事実を歪めるといった意味は含まれておらず、両者は異なる意味をもつ表現です。
遠回し
「遠回し」は、直接的ではなく、間接的に自分の意見を伝えることを表した言葉です。それとなく意見を伝えることやその様子を表しています。例えば「上司のミスを、遠回しに指摘する」「相手の短所を遠回しに伝える」といった形で使われます。
[名・形動]直接的な表現を避けて、それとなく言うこと。また、そのさま。「遠回しに注意する」
(小学館〈デジタル大辞泉〉より)
「端的」を正しく使おう!
「端的」は「はっきりと明確な様子」や「要点だけを素早く伝える様子」などの意味をもつ言葉です。特に「要点だけを手っ取り早く把握する様子」は、ビジネスの場面で頻繁に求められます。また端的に話すことで、自分の考えや主張の要点を簡潔かつ明確に相手に伝えられます。「端的」という言葉は、日常会話の中で使われるケースは少ないものの、その考え方は日常の中でも大いに役立つでしょう。
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