ここでは、それぞれの意味や使い方をご紹介します。
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徹底的
徹底的とは、どこまでも一貫して行うという意味です。行動や態度などが中途半端でなく、すみずみまで行きわたることを指します。「徹底」には底まで到達するという意味があり、仏教の三獣渡河（さんじゅうとが）という故事に由来する言葉です。
うさぎ・馬・象という三獣のうち、足をしっかり水底につけてわたる象は、より深い修行の段階にあるという話です。徹底という言葉は、この象のように底にしっかりと足をつけて歩み、物事の内面まで貫き通すという意味があります。
徹底的の「余すところなくどこまでも十分に行う」という意味は、問題を根本から解決しようとする抜本的に通じるものがあるといえるでしょう。
（例文）
・この問題は非常に複雑であり、徹底的な分析と検証で原因を突き止めなければならない
・新しい商品開発のため、消費者や市場動向を徹底的に調査しなければならない
・その新薬は年月をかけて徹底的な臨床実験が行われ、ようやく承認された
ドラスティック
ドラスティックとは、英語で「drastic」と書き、「急激な」「思い切った」「徹底的な」という意味です。和製英語として定着しています。抜本的を英語にするときは、drasticと訳されることもあります。
「drastic」の語源は、「効果的な」「激しい」という意味があるギリシャ語の「drastikos」です。
ドラスティックは、これまでの行動や状況をすべてひっくり返すほどの大きな変化や劇的な影響が発生したときに使われます。抜本的は根本からの解決や是正を指しますが、ドラスティックは、より大きな変化を伴うニュアンスがあるといえるでしょう。
ビジネスシーンで使われるドラスティックは、方法や手段などを根本的に変えることを意味します。ドラスティックが表す変化には、進歩や成長、進化といった前向きなニュアンスが含まれています。
（例文）
・彼が市長になってからは数々の施策が実施され、街は数年でドラスティックに変化した
・会社経営を立て直すためには、ドラスティックな対策が不可欠だ
・ドラスティックな変革は、国民にとって大きな負担になる側面もある
抜本的を英語で表すと？
抜本的は、英語で「profound」「fundamental」「radical」「drastic」と訳されます。
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抜本的を使った英文をいくつかみてみましょう。
・It is radical revisionism that we need now.
われわれに必要なのは、抜本的な改革だ
・They proposed drastic measures.
抜本的な対策を打ち出した
・There will be no fundamental reform if the status quo continues.
現状のままでは抜本的な改革にはならない
・The country’s social welfare system needs fundamental reform.
その国の社会福祉制度は抜本的な改革が必要だ
・ We have to take drastic measures to improve the situation.
事態を改善するため、抜本的な対策を講じなければならない
・Such palliative measures cannot provide a fundamental solution.
そんな姑息な手段では抜本的な解決はできない
抜本的と根本的の違いを把握しよう
抜本的とは、問題や状況を根本から解決しようとする様子を表します。これに対し、「根本的」は物事の重要な基幹の部分のことで、抜本的のような解決や是正をするという意味はありません。
抜本的には、徹底的やドラスティックという類義語があります。変化を与えるという意味合いは同じですが、状況を表すニュアンスは異なります。シーンに応じて、使い分けるとよいでしょう。
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