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2024.06.30

フードデザイナーとして働くママ・和田彩加さんのキャリア事情【働くママのお仕事インタビュー】

働くママのキャリアをインタビュー。今回は、フードデザイナーとして多方面で活躍しているワーキングマザー・和田彩加さんのお仕事と子育て事情を深掘りします。

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産後は食の業界へ! 異業種転職をした起業ママ

これまでの職歴を教えてください

「新卒で企画会社に入社してファッション部のMDとして働いていました。その後結婚を機に退職。出産して娘が1歳くらいの時に飲食系の会社に就職して、フードデザイナーとして6年ほど勤務しました。退職後にレストラン事業の会社を設立し、レストランのオーナーとして店舗での接客やマネージメント業務を担当。2020年には食関連のプロデュースや器事業を手がけるフードデザイナーの会社を立ち上げ、今はレストラン事業とフードデザイナー事業の2つの会社を経営しています」(和田さん)

現在の仕事内容を教えてください

「レストラン2店舗のオーナー以外に、企業とシェフのコラボ企画を考えたり、メニュー監修の仲介といった食のマネージメント業務、カード会社のレストランコンテンツのアドバイザーもやっています。器事業に関しては買い付けも販売も担当。日本の骨董と現代作家の器の展示販売会をニューヨークで年に1〜2回、東京では年3〜4回程度開催しています。

そして、2年前くらいからおうちごはん好きが高じて、自宅に人を招いたときのようなおもてなしがしたくて、私がオーナーを務めるお店で『おばんざいナイト』を始めました。料理はすべて私の手料理。カウンターだけ開けてワイワイ楽しくやっています」(和田さん)

おばんざいナイトの様子

おばんざいナイトの様子▲月1の頻度で開催しているおばんざいナイト。「知り合いだけのスタートから口コミで広がって今に至ります」(和田さん)

「食」の仕事に転職したきっかけは?

「就活でファッションか食関連かを悩むほど、昔から食べることが大好きで興味がありました。結婚前に仕事を辞めた後、知人から『フードプロデュースの会社で働いてみないか』と声をかけてもらったんです。その時は迷って、やってみようかなと思っていた矢先に妊娠が発覚。なので、その時は入社しませんでしたが、産後娘が1歳くらいになったタイミングでまた『そろそろ落ち着きましたか?』と声をかけてもらって。『じゃあやってみようかな』と入社を決めたのが食の仕事をスタートしたきっかけです」(和田さん)

独立を考えたのはなぜ?

「食のことをある程度勉強した後、親と共通の仕事がしたいなと思ったんです。もともと親族が経営しているお店があったので、レストラン事業の会社を設立することは割と自然な流れでした」(和田さん)

器事業を立ち上げたきっかけは?

「娘が8歳くらいの時から毎年夏休みにニューヨークのサマーキャンプに参加していて、私も付き添いで行っていたんです。ニューヨークには友達もたくさんいるし、遊びながら待っていようというくらいの気持ちでしたが、毎年行っているうちにせっかくなら何かおもしろいことができたらいいなと思って始めたのがきっかけです。

コロナ禍でレストランが開けられなかった間、ビジネスパートナーと器の販売をしていたら、ニューヨークで出会った知人の一人から『ぜひニューヨークでもやってほしい』と言われ事業としてスタート。そこから器のことを勉強し始めたらすごくおもしろかったんです。器の世界は本当に奥が深く、売りながら実践的に学んでいきました。最初は作家さんもわからなかったのですが、いろいろな方からお話をうかがったりしていくなかで知識をつけていき、買い付けやセレクトも自分でするようになりました」(和田さん)

ニューヨークの器展▲ニューヨークのマンハッタンで開催している「Utsuwa market」。「骨董はニューヨークでとっても人気! 日本の素晴らしい文化を世界に伝えていきたいです」(和田さん)

平日の和田さんのスケジュール

6時 起床
7時 朝食
9時 デスクワーク
12時 昼休憩
13時 店舗や業者との打ち合わせ
16時 自由時間&家事
18時 会食など
21時 帰宅
0時 就寝

「午前中はデスクワーク、午後は店舗で試食会をしたり、業者さんと打ち合わせをしたり外出することが多いです。娘がイギリスに行ってからは会食やおばんざいナイトなどで夜外出する機会が増えたので、夕方一度帰宅してフリーな時間を設けるのが最近のルーティーン。残っている家事をこなしたり、一息ついたり、夜仕事で出る前は夕方1〜2時間ゆっくり過ごします」(和田さん)

和田さんの通勤コーデはこちら!

和田彩加さん/シャツとワイドパンツの通勤コーデ▲シャツ・靴:セリーヌ パンツ:ロエベ バッグ:ディオール 

「接客時は黒コーデばかりですが、商談や打ち合わせなど誰かとお会いする時は、堅くなりず好印象な着こなしを心がけています。この日は、ネイビーのパンツに淡いピンクのシャツで爽やかにまとめたのがこだわり。〝ディオール〟のバッグは無地が多い私のワードローブには合わせやすくて、たっぷりの収納力と個性派デザインがタイプです!」(和田さん)

高校生の女の子を育てるママとして

子育てで大切にしてきたことや意識していることはありますか?

「小さい時はどちらかと言うとレールの上を歩かせていたタイプ。お教室に通わせたり、サマーキャンプに行かせたり、礼儀作法とか、教育に関しては厳しくしてきた方だと思います。小学校受験に向けて3歳頃からお稽古に通って幼稚園受験も経験しました。その分、今はのびのびさせているかもしれません。

チャレンジさせることは好きですね。みんながこうだからこうする、というよりは、誰もいないところに行ってみたら? とか提案しちゃいます。サマーキャンプも昔は仲良しママたちとハワイへ行ったり、なんて時期もありましたが、それじゃあまり意味がないなと。お金がかかるだけじゃん、と思って、誰もいないニューヨークに行っちゃえ!と挑戦。最初は泣いていましたが、現地で初めてのアジア人、日本人になったらいいじゃない、サバイブして来て♡ という気持ちで行かせていたんです。その代わり、いつでも迎えに行けるように現地で待機していました」(和田さん)

▲ニューヨークのサマーキャンプに初めて参加した時の様子。「初めてのキャンプは不安で寂しくて泣いていましたが、帰る頃にはたくさん友達ができて、帰りたくない!と泣いていたほど」(和田さん)

▲こちらは美術館を訪れた際のひとコマ。「ニューヨークでは娘とたくさん美術館に行って一緒にアートを楽しみました」(和田さん)

教育に関してのこだわりや意識していたことはありますか?

「英語教育には力を入れてましたね。とにかく英語だけは話せるようになってほしいと思っていて、言葉がわかるようになった頃から学習させていました。私自身も小さい頃から英語教育を受けてきて、日常会話には困らない程度に話せますが、ビジネスとなるとやっぱり難しくて。英語が話せるだけで世界が広がるし、勉強ができなくても英語が話せればなんとかなる!って思いながら育ててました。

そのおかげでニューヨークのサマーキャンプに行っても困らなかったし、英語が話せたから現地初の日本人でも楽しめたんだと思います。そのキャンプの経験から、親元を離れて生活することに慣れていたことでボーディングスクールにも行けたと思うし、チャレンジさせてきたことがすべて矢印で繋がったかなって。結果論ですが、自然と矢印を繋げるような教育をしてきたのかもしれません」(和田さん)

▲娘さんのサマーキャンプのため、毎年親子で訪れているニューヨーク。「夏のニューヨークでは毎年娘の成長を実感できます!」(和田さん)

娘さんのイギリス留学のきっかけは?

「年長さんの歳でインターナショナルスクールに編入して、高校卒業まで行かせるつもりでしたが、娘の友達がどんどん辞めてしまって。インターなので国に帰ったり、ボーディングスクールに行ったり、仲良しグループの中で娘だけが残っちゃったんですよね。それを聞いて、私が『将来海外に行きたいと思う? 海外の学校受けてみたい?』と聞いたら娘が『やりたい』って言ったんです。

そこから色々調べ始めて、留学先はイギリスかアメリカの2択に。保護者を絶対に付けなければならないので、イギリスで暮らしている妹夫婦にお願いしよう、とイギリスに決めました。ボーディングの場合は、年齢的に区切りがいいのが13歳だと知ってバタバタと動き出したのが去年の4月頃。そこから日本でいうセンター試験のような模試を受けたら推薦枠で入れるかもしれないと言われて、あれよあれよという間に合格して決まってしまいました。本当に全くの想定外! 6月のサマーキャンプはもう予約済みだったので、私はアメリカからインターに『辞めます』と連絡したんです。娘は8週間キャンプに参加して、8月の終わりにそのままイギリスに飛びました。

でも実際のところ、親の心の準備は何もできないままでした。でも受かっちゃったし、このチャンスを逃すのはもったいないし、何より娘が『行きたい! そのために勉強もしたい』と言ったので親も決心するしかない。本当に嵐のような1、2ヶ月で、決まっちゃったから行かせた、という感じでしたね。気づいたら子育て終わっちゃって、もぬけの殻になってしまったこともあり、このままじゃダメだ!と思い、器の事業やアドバイザーの仕事をもっと頑張ろうという思考にシフトしました」(和田さん)

▲娘さんがイギリスの学校に入寮する前に撮った親子写真。「娘の学校の街をふたりでぷらぷらお散歩。大きくなったし、たくましくなりました!」(和田さん)

和田さんの休日コーデはこちら!

ん/和田彩加白ワンピースの休日コーデ▲ワンピース:ジマーマン バッグ:シャネル 靴:エルメス 

「カジュアルな格好が多いですが、今日みたく甘いムードでまとめたり、ALLブラックでキリッと辛口にしたり、休日は仕事ではできないスタイルを満喫します! ショッピングも好きなので、たくさん歩く日は疲れ知らずのプラットフォームサンダルが相棒です」(和田さん)

撮影/黒石あみ ヘア&メイク/山口奈々(sui) 構成/村井 絢

※この記事のアイテムはすべて本人私物です。今シーズンのアイテムでないものもあります。メーカー・ブランドへのお問い合わせはご遠慮ください

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Domani Labメンバー

和田 彩加

大学卒業後、企画会社に入社しファッション部のMDに。出産後は食への関心が高まりフードデザイナーに転身。その後レストラン事業の会社を設立し、現在は器事業の会社経営も行う食の総合プロデューサー。食育インストラクターの資格を持ち、SNSで発信しているおうちごはんのレシピ紹介も人気。
IG:https://www.instagram.com/saya1121

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