「お世話になりました」を正しく使えてる？ 例文や言い換え表現を解説

「お世話になりました」の意味とは？

日常やビジネスシーンでよく使う「お世話になりました」というフレーズ。主に感謝の気持ちを伝える際に用いますが、意味や使い方をあらためて調べたことがない人もいるでしょう。よく使うフレーズだけに、適切に使えるようにしておきたいですね。

意味

まず「お世話になりました」の軸となる言葉、「世話になる」の意味を見ていきましょう。「世話になる」とは、人の援助を受けることや、人に面倒を見てもらうことを指します。

世話せわにな・る
人のやっかいになる。人の援助を受ける。「友人の―・る」
小学館『デジタル大辞泉』より引用

このことから、「お世話になりました」は、「これまで面倒を見ていただきありがとうございます」という意味で使われることが多いでしょう。

また、シチュエーションによっては、「間を取り持ってくれてありがとうございます」「手間のかかることをしてくれてありがとう」といった意味で使うことも。このニュアンスの違いは、状況や会話の流れ、話の前後で判断する必要があります。

共通しているのは、相手の行いに対して感謝を伝えるフレーズであるという点です。

ビジネス等で使うときの注意点

上司や目上の人にも使える？

「お世話になりました」は、礼儀正しいフレーズですので、上司や目上の人に対して使うのもOK。業務のサポートや、何かしらの手助けをしてもらった場合に用いるといいですね。

より丁寧に伝えたい場合は、「大変」「長きにわたり」などを前につけるのがおすすめ。より丁寧に謝意を伝えることができるでしょう。

初対面の場合

「お世話になりました」は、相手の行いに対する感謝を伝えるフレーズです。そのため、初対面の人に使うのはNGです。初めて会ったり、初めて関わりを持つのに、「お世話になりました」と伝えるのはおかしいですよね。相手も違和感を覚えるはずです。

たとえば、初めてメールを送る際は、「初めてご連絡を差し上げます」のようなフレーズが適しています。ビジネスでは、シチュエーションに適した表現を選びたいものですね。

【Domani編集部の体験談】ビジネスシーンでの適切な使い方

実際のビジネスシーンで「お世話になりました」を使用する場合、どのような点に注意すればよいのでしょうか。Domaniの編集者たちの「お世話になりました」にまつわる成功・失敗談を踏まえつつ、使用法を見ていきましょう。

【episode1】未来に繋がる言葉を添えると、より効果的

Domani編集部 T氏（30）

若手時代、私はプロジェクト完了の報告メールで「お世話になりました」と締めくくっていました。すると、上司から「それでも感謝の気持ちは伝わるけれど、『お世話になりました』だけでなく、次に繋がる言葉を添えるとより良い」とアドバイスされました。たとえば「この度はお世話になりました。貴社との今後の展開を楽しみにしております」とすれば、u003cstrongu003e未来への展望や再会への期待を付け加えることで、単なる感謝だけでなく、継続的な関係性を築こうとする意図が伝わるu003c/strongu003eと教えてもらったのです。それ以来、状況に応じて一言添えるように心がけています。

【episode2】声掛けだけではなく、姿勢が伴っているかが大切

Domani編集部 T氏（35）

私が担当していたクライアントは、非常に細やかな気配りをされる方でした。打ち合わせの終了後、帰り際に「本日は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。大変お世話になりました」と深々と頭を下げてくださったのです。この時、「お世話になりました」という言葉に、u003cstrongu003e単なる感謝以上の、相手への敬意と感謝の念が込められているのを感じました。u003c/strongu003e私たちも、そのお客様との関係を大切にしたいと強く再認識した瞬間でした。

使い方を例文でチェック

ここからはビジネスシーンに絞り、「お世話になりました」の使い方を見ていきましょう。シチュエーションごとに、例文を用いて紹介します。

退職の挨拶

退職の挨拶で「お世話になりました」を使う場合は、具体的なエピソードを添えましょう。感謝の気持ちがより伝わるはずです。

なお、メールで退職の挨拶をする際は、次の一言を添えるのがおすすめです。

異動の挨拶

異動の挨拶での使い方の例は以下のとおり。おすすめは、異動先での抱負を添えることです。

ちなみに、メールで異動の挨拶をする場合は、件名に【異動のご挨拶】と記載しましょう。

転職の挨拶

転職の挨拶にも「お世話になりました」を使います。

一時的なプロジェクトの終了時

何かしらのプロジェクトが終わったときの挨拶でも、「お世話になりました」を使って感謝の気持ちを伝えるといいですね。

年末年始の挨拶

年末年始の挨拶でも「お世話になりました」が使えます。年末と年始、それぞれの例文を紹介します。

言い換え表現にはどのようなものがある？

「お世話になりました」は便利なフレーズですが、多用して軽い印象になるのは避けたいものです。言い換えに使える別のフレーズをチェックしておきましょう。

「お力添えをいただき、ありがとうございました」

「力添え」とは、力を貸すことを意味する言葉。「お力添えいただき、ありがとうございました」は、「力を貸してくださって、ありがとうございました」という意味を表します。丁寧さを感じさせるフレーズのため、目上の人に対して用いることが多いでしょう。

「ご高配を賜り、ありがとうございます」

「高配」とは、他人を敬い、心配りに感謝を示す言葉。「ご高配を賜り、ありがとうございます」は、日頃からお世話になっている相手に対して使うことが多い一文です。「平素は〜」「日頃から〜」といった言葉を文頭につけて、メールなどで使うこともあります。

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「ご愛顧を賜り、感謝申し上げます」

「愛顧」とはひいきにし、引き立てることを指します。「ご愛顧賜り大変感謝申し上げます」は、信頼関係が構築できている取引先や顧客などに対して用いることが多いでしょう。

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