Q.結婚したくないけど、子どもは育てたい。これって身勝手なのかな…。
バツイチ子なしで、この先も結婚する気はなし。最近、割り切った関係でつき合っている彼の子どもを妊娠し、せっかく授かった命だから産み育てたいと考えています。彼の認知もいらないし、経済的にも不安はないけれど、未婚の母になることは身勝手でしょうか。(38歳・自営業・独身)
A.迷っているということは、自分でも「身勝手だ」って薄々気づいているのでは?
編集部:今回は「未婚の母」がテーマですけど、これはさまざまな意見があって難しい問題ですよね。
登坂さん:本当に難しいと思います。でもこの方、「未婚の母になるのは身勝手かな?」って言っているじゃないですか。それってきっと自分でも頭のどこかで身勝手だって思っているんですよね。だからこの相談者からの「身勝手ですか?」という問いには、僕は「身勝手です」と答えます。
編集部:人に聞いてくる時点でまだ迷いがあるんでしょうね。
登坂さん:割り切った関係とかそんなのは別にいいんですけど、きちんと相手の男性に話したのかな? とかも考えちゃいますね。子どもを産むことは素晴らしいことだと思うんですけど、いざ産んで育てていく中で、子どもにいろいろな思いをさせずに育てていくという覚悟を、今の時点でちゃんともてているかどうかですよね。「身勝手だとは思うけど、私ひとりでも絶対立派に育ててみせる」っていうくらいの気持ちと覚悟があるならいいと思いますよ。
編集部:まだまだ覚悟が足りない。
登坂さん:〝人に言われたからそうした〟だと、後で絶対「やっぱり私、〇×△で、□△×だから…」って言い訳することになっちゃいますよ。それで悲しむのは子どもですから。だから、本気で産み育てることを考えるなら、男性に話してみるのも必要なんじゃないかな。割り切った関係かもしれないけど、話すことで割り切れない関係になるかもしれないじゃないですか。そうやってあらゆることをちゃんとやったうえで選択するのであれば、それはその方の人生だと思うので何も言うことはないですけどね。
編集部:この方、パートナーに話していなさそうですよね。登坂さんが彼の立場だったらどうしますか? 「あなたは責任取らなくてもいいから」って言われたら。
登坂さん:そんなの、もう用なしって言われているようなものですよね。それこそすごく身勝手だなって思いますよ。その人が子どもを欲しいかどうかにもよりますけど、男性だって子どもや命に対して、もっと執着すると思いますけどね。
取材・文/佐々木 恵(スタッフ・オン)
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フリーアナウンサー
登坂淳一
1971年生まれ。NHK入局後、和歌山放送局を経て2003年に東京放送局へ異動。「おはよう日本」や正午のニュースなどを担当した。2018年にNHKを退局後は、フリーアナウンサーとしてTOKYO MX「TOKYO LOVE SPORTS」、BSフジ「BSフジニュース」などを担当するほか、バラエティ番組でも活躍中。