Q:子どもが病気がちです。休みの理由、会社にどこまで打ち明けるべき?
答える人/細川モモ(予防医療/栄養コンサルタント)
A:状況は正確に伝え、「お互い様」の気持ちをもって
子どもが病気をして会社を休むことは不可抗力です。あなたのせいではないので、正直に伝えることをオススメします。実際には「また!?」という顔をされてしまい、萎縮してしまうこともあるでしょう。心苦しく思うのは、どのママでも経験することだと思います。ただ、ずっとその状況が続くわけではありません。『年齢別保育園児の月当たり平均休園日数』(富山市内調べ)によれば、0歳児の1か月あたりの欠席日数は平均2.52日、1歳で1.77日ですが、2歳以降はぐんと減っていきます。
ふたりめ、3人めが生まれた場合はさらにその状況が続くので、大変だとは思いますが、周囲に「ずっとこの状況が続くわけではない」ことを伝えるのは、大切なことだと思います。助ける側にも見通しは必要です。
私の会社では現在、0~3歳児のママが9人いて、妊婦もいます。経営者としての意見ですが、会社は業務遂行がミッションですから、報告は「子どもが急病なので休みます」だけではなく、どういう病気でどれくらいの休みが必要なのか、正確な情報をもとに伝えられるとよいと思います。経験では、年間の感染症カレンダーは役立ちました。
例えば、インフルエンザは子どもの症状の軽度重度に限らず、解熱後3日間は休まねばならず、短くとも4~6日は休まねばなりません。このように、どれくらいの期間休むのかと、もしリモートワークが可能な職場であれば少しでも仕事ができることを伝えておくだけでも違うと思います(看病も大変なので無理のない範囲で)。
また、急な病欠は避けられないことなので、日頃からひとりで仕事を抱え込まず、同僚や部署仲間とバディを組み、臨時対応をお願いできる環境をつくることは、会社にとっても大切なリスクマネジメントになります。
子育てだけでなく、親の介護で同じように時間を割かれる人も多いでしょうから、職場の仲間たちとは“お互い様”という関係を築くことが、長く働き続けられるコツにもなってくるのではないでしょうか。育休や時短などの制度はおおいに活用すべきですが、“当然”という態度や、子どものことに気をとられて仕事に集中していない様子には周囲は敏感に気づきます。低姿勢になる必要はないですが、理解ある職場や同僚に感謝を伝えることが潤滑油になると思います。
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予防医療/栄養コンサルタント
細川モモ(ほそかわ もも)
社団法人ラブテリ トーキョー&ニューヨーク代表理事、元ミス・ユニバース・ジャパン オフィシャルトレーナー。親のガン闘病をきっかけに予防医学に関心をもち、米国にて栄養疫学に出会う。米国認定資格を取得後、2009年に日米の専門家を集めて母子健康増進PJ「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足し、共同研究を複数手がける。2014年に三菱地所(株)とともに働く女性のための「まるのうち保健室」をオープンし、「働き女子1,000名白書」を発表。連載/日経WOMAN Online・日経DUAL他。著書「成功する子は食べ物が9割」(主婦の友社)が7万部突破中。Instagramで食生活(献立)を公開中! AGEsが測れる初の妊活講座を開催するなどの活動も。
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