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2019.09.21

「生活費渡さないぞ!」経済的DVの夫、子どもがまだ小さいけど離婚した方がいい?【教えて!離婚駆け込み寺】

「離婚したいけど、お金や離婚後の生活のことを考えると動けない。誰に相談すればいいかわからない」―そんなお悩みに弁護士の中川裕一郎先生が答える、ワーママの離婚駆け込み相談室。今回は、経済的DVに関する相談をご紹介します。

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夫が生活費を渡してくれないけど離婚すべき?

Q.出産してから専業主婦になり、2歳の子供を育てています。夫がモラハラ気味で、私のやることが気に入らなかったりすると、「そんな態度なら生活費は渡さないぞ」と脅して来て、生活費を渡してくれない月があり、仕方なく私の働いていたときの貯金を切り崩して生活費に充てている状態です。これっていわゆる経済的DVですよね? 離婚したい気持ちはありますが、子どもが小さいため、すぐに職をみつけられる自信もなく、不安です。(専業主婦・神奈川県在住・2歳のママ)

A.「結婚している夫婦においては、妻が被扶養者である場合、夫は生活費などにかかる『婚姻費用』を支払う義務があります。

今回のケースのようにお子さんが小さくてまだ離婚に踏み切れないとか、お金のことはキツいけれどお子さんが夫に懐いている…などの理由で離婚するかどうか迷っているのなら、まずは家庭裁判所に婚姻費用の支払いを求める「婚姻費用分担調停」を申し立ててはいかがでしょうか。当面の生活費を確保することが可能になります。

この申し立てで認められる金額は、基本的には夫と妻の収入額によって算出される『婚費の算定表』に基づいて決まります。調停の際に給与明細を提出する必要があるので、可能なら事前に入手しておいてください。

なお、婚姻費用分担調停はあくまで夫婦双方で婚姻費用の額等について折り合いがつかなかった場合の次の手段です。まずは支払いを不合理に拒絶する夫に対して、扶養義務があり、婚費を支払う必要があることをきちんと説明して理解を促すことが重要です。

場合によっては、独自の見解を主張する夫に対して「だったらそれが正しいのかどうか、一緒に弁護士に相談しに行こう」と誘ってみてはいかがでしょうか。

ご相談者様の場合、この申し立てをして最低限の経済的保証は確保した上で、お子さんがもう少し大きくなってから離婚を考えてみても良いかもしれませんね」(中川裕一郎先生)

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お悩みに回答してくれたのは・・・

中川裕一郎先生

弁護士。東京中川法律事務所経営。https://tokyo-nakagawa.com
商社勤務時代にバックパッカーとして世界に飛び出し、地球を一周回ってみつけた社会的正義を実現するという生涯の目標のため弁護士に。紛争を未然に防止し、目の前の依頼者を笑顔にすべく日々奮闘中。親身になってアドバイスをくれる人情派弁護士として、依頼者たちからの信頼も厚い。フルマラソン、3時間切りのランナーでもある。

インタビュー・文

さかいもゆる

出版社勤務を経て、フリーランスライターに転身。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛ける。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。Web Domaniの人気連載「バツイチわらしべ長者」で様々なバツイチたちの人生を紹介している。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」では、アラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。

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