Summary
- 「根性がある人」には「責任感が強い」「簡単にあきらめない」といった特徴がある
- 「根性がある人」になるには「明確な目標設定」「生活習慣の見直し」「あきらめない習慣作り」が重要
根性とは
仕事・勉強・スポーツでは「根性が大切」といわれることがあります。そもそも根性とは、どのような精神なのでしょうか?
「物事をやり通す精神」
「根性」は「物事を最後までやり抜く精神」を意味する言葉です。困難にもめげない、たくましい精神を持った人を「見上げた根性の持ち主だ」と表現する場合もあります。
とりわけスポーツ界においては、競技者の強靭な精神を称賛する言葉として定着し、教育現場や仕事現場の人材育成においても重要な役割を果たしています。
「根性があればどんな困難にも打ち勝てる」とし、何事にもめげない精神力と努力の大切さを説く考えを一般的に「根性論」と呼びます。
「本来の性質」という意味でも使われる
根性は本来、仏教用語の機根(きこん)に由来する言葉です。
機根とは、仏の教えを聞いて修行し得る能力や、仏の教えを理解する度量のことで、転じて「人間が持って生まれた能力」や「本来の性質」を意味するようになりました。
根性は、戦前から戦後初期にかけては「先天的な人の気質」として、ネガティブな意味にとられるケースが大半でした。
例えば、閉鎖的で視野が狭い島国特有の気質を「島国根性」、私利私欲に走る気質を「商人根性」、人の言いなりになる気質を「奴隷根性」などと呼んでいたのです。
現代における根性は、このような先天的な性質というよりも、「本人の生き方や努力によって後天的に身に付く精神」というイメージが強くなっています。
根性論のメリットや注意点
現代社会では、根性だけでは乗り切れないという考え方が台頭していますが、限界を突破するには根性論が役に立つ場合もあります。根性論は物事にチャレンジする際の武器になるのです。
壁を取り払う武器になる
慣れ親しんだ仕事や長年の人間関係に「このままでいいのだろうか…」と悩んだ経験はありませんか?
未知の世界に飛び出し、自分の視野や可能性を広げたいと思っても、リスクや失敗に対する恐れが勝り、現状からなかなか抜け出せない人は少なくありません。
決断や選択を迫られたときこそ「根性」と「気合」を入れることが大切です。「失敗するかも」「ダメかも」と余計なことを考えずに、思い切って飛び込むべきときがあるものです。
現状突破を望む人にとって根性は、壁を取り払う際の強力な武器になり得ます。
具体的な方法も必要
根性論が美徳とされたのは、戦後の喪失から復興を遂げる1960年代頃です。がむしゃらに頑張るしかない時代だったため「頑張れば報われる」というのが人々の合言葉になっていました。
しかし、高度経済成長以降は「頑張っても報われない時代」が到来し、根性と気合だけで乗り切る根性論は「意味がない」と考える人が増えています。
根性論に加えて必要なのは「具体的な解決策や道筋」です。仕事で「根性で頑張ります」と言う人がいますが、これは「具体的な解決方法はない」と宣言しているのとあまり変わりません。
根性を語る前に、どう問題を解決していくのか、どう強くなっていくのか、具体策を考えましょう。根性だけで乗り切ろうとすると、無駄な体力・精神力を消費してしまう可能性があります。
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根性がある人の特徴
根性論だけで乗り切るのは今の時代に合いませんが、根性があることは仕事やスポーツなどのあらゆる面においてプラスの作用をもたらします。「根性がある人」にはどんな特徴があるのでしょうか?