Q:管理職になったけれど、叱るのが苦手で、後輩育成が難しい…
答える人/田中茉里栄(心療内科医)
A:まずは部下の言い分をじっくり聞くことから
ひと昔前と違って、今はパワハラ等の意識が高まっているため、叱り方や注意の仕方についても留意しなければいけない時代。自分の若手のころと違うと、戸惑ってしまう新・管理職の方も多いかもしれません。そもそも叱ったからといって次が改善できるわけではない、と私は感じています。
そこで、部下に改善を促すときは、何が間違っていたのかよりも、「次はどうすればいいのか」を簡潔に伝えるのがいいでしょう。感情的になってしまう、うまく会話の中で伝える自信がないようであれば、メールしてもいいですし、お話しする際には、ふたりきりでまずは相手の言い分から聞くことを心がけましょう。私は伝えることを明確にしたいという意図もあり、書面で渡す、メールで残すことも多いです。
指示が漠然としていて、結局何をしたらいいかわからないといった後輩も多いようです。普段から進捗状況などを随時報告してもらう、指示はできるだけ具体的にするといったことを心がけると、部下との認識のズレや食い違いについてもダメージが最小限に抑えられるかと思います。
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心療内科医
田中茉里栄(たなか まりえ)
日本精神神経学会正会員、日本医師会認定産業医
2016年信州大学医学部卒。都内大学病院勤務を経て、現在ゆうメンタルクリニック非常勤医師として0歳児を育てつつ勤務している。
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