【目次】
・SNSでも話題の「オキシ漬け」とは
・オキシ漬けのポイント
・場所別オキシ漬けの方法
・オキシ漬けをする際の注意点
SNSでも話題の「オキシ漬け」とは
「オキシ漬け」は家中の汚れに使える、SNSでも話題の掃除方法です。オキシ漬けの概要と落としやすい汚れについて解説します。
<酸素系漂白剤を使った漬け置き洗い>
オキシ漬けとは酸素系漂白剤「オキシクリーン」を活用した漬け置き洗いのことです。オキシクリーンはアメリカ生まれの衣料用漂白剤です。しかし現在では、掃除にもオキシクリーンが使われています。
オキシ漬けの方法はとても簡単で、手軽に始められるというのも人気の理由です。
<どんな汚れに効果があるの?>
一般的に、酸性の汚れにはアルカリ性洗剤を、アルカリ性の汚れには酸性洗剤を使います。オキシクリーンは弱アルカリ性のため、酸性の汚れに効果を発揮します。
油汚れが酸性の汚れの代表例です。オキシクリーンの主成分である過炭酸ナトリウムには油汚れを分解する作用があり、キッチン周りの油汚れを落とします。
オキシクリーンは食器のくすみや茶渋とりにも使うことができます。その活用の幅広さで愛用につながる人も多いようです。
オキシ漬けのポイント
漬け置きするだけのオキシ漬けには、汚れ落ちを高めるためにいくつかポイントがあります。オキシ漬けを試す前にポイントを押さえて、しっかり汚れを落としましょう。
<お湯の温度は40℃以上>
オキシ漬けで使う溶液は、お湯にオキシクリーンを溶かして作ります。お湯の適温は40~60℃。オキシクリーンとお湯の比率は、お湯4lに対して付属スプーン1杯(約28g)を目安としましょう。
溶液を作る手順は簡単です。あらかじめ少量のお湯で溶かしておいたオキシクリーンを、大量のお湯に加えてよく混ぜるだけです。溶かし終わったら汚れを落としたい物を入れましょう。衣類や布製品を漬ける場合は、洗濯表示を確認しておくのがポイントです。
お湯の温度が高過ぎると、洗濯表示の上限温度を超える可能性やヤケドの危険性があります。効果的に汚れを落とすためにも、溶液の温度は洗濯表示にならいましょう。
<漬け置き時間は?>
漬け置きする時間は、20分~6時間が目安です。オキシクリーンが効果を発揮するのは最大約6時間まで。6時間以上オキシ漬けをしても、漬け置きの時間に見合った洗浄効果が得られないのです。長時間漬け置きすると、素材によっては傷む原因になります。
衣類を漬け置きする場合、1時間以上放置すると除菌効果を得られます。泥汚れなど落ちにくい汚れがあるものは、漬け置き時間を長めにするのがおすすめです。
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場所別オキシ漬けの方法
オキシ漬けは家中の掃除に役立ちます。汚れを落としたい場所別に、オキシ漬けの方法を確認しましょう。
・お風呂
家の中でも特に衛生面が気になるお風呂には、オキシ漬けがぴったりです。浴槽半分ほどのお湯にオキシクリーンを5~10杯溶かします。洗面器や椅子などを浴槽に入れ、放置してから洗い流せば完了です。
お風呂場の床や排水口などのヌルヌルした汚れにも、オキシ漬けがおすすめです。排水口をふさいでオキシクリーンの溶液をまき、1~2時間放置します。しっかり洗い流した後、ブラシやスポンジでこすればピカピカになります。
入浴剤を入れたお湯でオキシ漬けをすると、入浴剤の成分と混ざって十分な効果を発揮できない可能性があります。オキシ漬けには入浴剤を入れていないお湯を使いましょう。
・洗濯機
オキシクリーンは、洗濯機の掃除にも有効です。洗濯槽の奥まで自力で掃除するのは難しくても、オキシ漬けをすれば手軽に掃除できます。
洗濯機をオキシ漬けする前に、まず浮いてきた汚れが引っかからないようにホコリ取りネットを外します。お湯を洗濯槽の高水位までためてオキシクリーンを入れた後、5~10分洗濯機を回しましょう。洗濯機を止めたら約6時間放置します。
放置時間が過ぎたら、浮かんできた汚れを取り除き通常の「洗濯コース」で洗濯機を回します。洗濯機に「洗濯槽洗浄コース」が搭載されている場合は、そちらを選びましょう。汚れが浮いてこなくなるまで繰り返せば、洗濯槽がピカピカになります。
洗い終わったら、ゴムパッキンや扉に付いた汚れまでしっかり拭き取りましょう。普通のオキシクリーンでも効果がありますが、洗濯槽専用の「オキシクリーン洗濯槽クリーナー」も販売されています。
※洗濯機の説明書をご確認のうえ、ご使用ください。ステンレス槽の長時間にわたる漬けおきは、変色する可能性がありますのでご注意ください。
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・キッチン
調理器具の油汚れや食器の茶渋などがたまりやすいキッチンも、オキシ漬けできれいにできます。食器桶にお湯を張り、オキシクリーンを入れましょう。ポイントは「しっかりかき混ぜて泡立たせる」ことです。
茶渋の付いた湯飲みなど、汚れが気になる物をそのまま食器桶に入れましょう。汚れ落ちを確認しながら数時間放置し、しっかりすすげば終了です。
オキシ漬けをする際の注意点
誰でも簡単に取り入れられるオキシ漬けには、注意点もあります。オキシクリーンを安全に使い、素材や肌を守りながら家中の汚れを落としましょう。
・ゴム手袋を着用する
オキシクリーンを使えば、漬け置きだけで頑固な汚れを落とせます。しかし強い洗浄力は、肌を傷めてしまう原因にもなるのです。オキシ漬けをするときは必ずゴム手袋を着用しましょう。
頑固な油汚れをも落とすオキシクリーンは、皮ふに触れると肌の油分も落とします。油分が必要以上に落ちると皮ふが乾燥し、肌荒れの原因に。万が一肌にオキシクリーンが触れた場合は、すぐに水で洗い流しましょう。
オキシ漬けをするときは換気も重要です。キッチンやお風呂場では換気扇を回す、トイレや洗面所ではドアや窓を開けるなど工夫をして、空気のめぐりがよい環境で行いましょう。
・使える素材か確認する
弱アルカリ性の酸素系漂白剤であるオキシクリーンには、使えない素材があります。適さない素材のものをオキシ漬けすると、素材が傷む原因になります。
事前にオキシ漬けしたい対象の「注意事項」や「衣類の洗濯表示」をよく見て、オキシクリーンの使用が可能なのかの確認が必須です。また、商品に記載の使用上の注意を必ず読み、使用する素材・器具・設備等の取扱説明書、洗剤・漂白剤使用に関する注意事項もあわせて確認することを忘れずに行いましょう。
ウールやシルク、革などの天然素材は、基本的にオキシクリーンとの相性がよくありません。天然木や畳もオキシ漬けには不向きで、ステンレスは精錬方法によっては変色します。食器類など漬け置きするときは、必ず素材を確認しましょう。
・密閉保存や作り置きは厳禁
オキシ漬けをする場合、密閉保存や作り置きは厳禁です。その理由は、オキシクリーンの主成分・過炭酸ナトリウムにあります。
水に溶かさなくても過炭酸ナトリウムは空気中の水分と反応し、過酸化水素を発生させています。密閉された容器内で過酸化水素が増え続けると、容器が破損するため危険です。
また漂白効果の持続時間は最長で約6時間です。一度に大量のオキシクリーンの溶液を作って保存しても、6時間以上経って使うときには効果が発揮されません。オキシクリーンの溶液は、1回で使い切れる分だけ作りましょう。