「幻滅」の意味と類語
幻滅は、期待と現実のギャップにがっかりする気持ちを表す言葉です。「幻滅した」「幻滅する」といった形で用いられます。類語も同様に、期待や希望を失ったことを表す言葉が並びます。
言葉を正しく使用するためには、正確な意味を理解する必要があります。まずは「幻滅」の意味と合わせ、類語や言い換え表現を確認していきましょう。
■幻滅の意味はがっかりすること
幻滅の「幻(ゲン)」には「まぼろし」「まどわす」という意味があります。実在しないのに、まるであるかのように見えるものを表す言葉です。「滅(メツ)」には「ほろぼす」という意味があり、物事が消えることを意味します。
ふたつの漢字によって成り立つ幻滅は、期待と現実が異なることを知り、がっかりすることを表す言葉です。「まぼろし」という字が使われることからも、人や物に対する想いは現実ではなく、自分が描いた理想や期待だといえるでしょう。
■「幻滅する」の類語と言い換え表現
幻滅は「幻滅する」「幻滅した」という形で使用します。「幻滅する」の類語には、以下のようなものがあります。いずれも期待や希望を失ったことを表す言葉です。
・絶望する
・期待がしぼむ
・失意に陥る
また、相手の言動に強い失望や不快感を抱いたときには、以下のような類語を用います。
・百年の恋も冷める
・夢から覚める
好意を抱く相手には、自分の望むような幻想を抱きがちです。幻滅は、その幻想や空想が現実と異なるだけに、大きな失望感を感じたことを表しています。
幻滅するのはこんなとき!3つのシーン
人は、相手への期待を裏切られたり、思いもよらない悪い一面が見えたときに幻滅の感情を抱きます。また、相手の態度や言葉遣いに不快感を覚えたときも「幻滅した」と言い表すことができるでしょう。
自分では気付かぬうちに、態度やマナーが周囲を幻滅させているかもしれません。ここでは、人がどのようなシーンで相手に幻滅するのか詳しく掘り下げていきましょう。
相手への期待を裏切られたとき
人は自分が抱いていた期待を裏切られると、相手に対して幻滅の感情を抱きます。ビジネスでは、相手の仕事ぶりに期待していたのに、思ったほど成果が得られなかったときに「幻滅した」と言い表すことがあるでしょう。
相手に対し好意を寄せていると、無意識のうちに期待も大きくなります。そのため「もっと上品に行動してほしい」「もっとリードしてほしい」など、相手に対して過度な期待を寄せているときも、現実とのギャップに裏切られた気持ちになってしまうでしょう。
思いもよらない悪い一面が見えたとき
「まさかそんな行動をとるなんて」と思いもよらない悪い一面が見えると、人は相手に対して幻滅してしまいます。自分が相手に寄せる期待や空想が大きいほど、そのギャップにがっかりしてしまうでしょう。
例えば、普段はおとなしい人がお酒の席で乱暴になると、人はその行動に驚くとともに幻滅の感情を抱いてしまいます。相手の悪い部分に嫌悪感を覚え、イメージを崩されたような気持ちになってしまうのです。