仕事や日常生活では、バランスを取る力が求められる場面が多いものです。仕事と家庭の両立や予算と品質の調整、上司や同僚との意見の調整など、選択肢や状況がぶつかり合う場面で「兼ね合い」という言葉が役立ちます。この言葉を使いこなせば、ただ「バランスを取る」以上に、状況に応じた適切な表現ができるようになるでしょう。
そこで、本記事では「兼ね合い」の意味や使い方を、すぐに使える具体例とともにお届けします。この記事を読めば、あなたもきっと「兼ね合い」を上手に使いこなせるようになるでしょう。
「兼ね合い」の意味や読み方とは?
「兼ね合い」はビジネス文書や会話などで多く使われる言葉です。ビジネスシーンで正しく使うために、意味や語源、使う際の注意点をチェックしていきましょう。
読み方と意味
「兼ね合い」は「かねあい」と読み、「二つのものがうまく釣り合いを保つこと」という意味です。例えば「コストと品質の兼ね合い」や「仕事と家庭の兼ね合い」といった状況で使うと、「どちらか一方に偏らず両立を目指している」という意図が伝わります。仕事と家庭、予算と成果のように両立させたいものがあるとき、ぜひこの言葉を活用してみましょう。
このほか、「よい程合」という意味もあります。
「兼ね合い」と「折り合い」の違いとは?
「兼ね合い」とよく似た表現に「折り合い」という言葉があります。どちらも調整や解決のために使われますが、ニュアンスは少し異なります。
「兼ね合い」は二つの要素をバランスよく保つことを指し、ビジネスでは「予算と品質の兼ね合いを図る」のように、どちらも重視する場面で使います。一方、「折り合い」は、意見の違いを調整して解決する場面で使われる表現で、お互いが少し譲ることで合意点に達する意味があります。例えば「両者の意見に折り合いをつける」とは、お互いの妥協を含む合意に至ることを示します。
ビジネス等で使う時の注意点
「兼ね合い」は、二つの要素が比較され、バランスを取る必要があるときに使う表現です。片方の選択肢が明確に優先される場合には、この言葉は適していません。例えば、選択肢に迷うことなく一方を選ぶ場面では「兼ね合い」を使うのは避けましょう。状況や条件に応じて両方の要素の調整が求められるときにこそ、使うことで適切なニュアンスが伝わります。
「兼ね合い」を「よい程合」という意味で使うときも注意が必要です。例えば、プロジェクトで目標やリソース、スケジュールが関係する場面では、状況に応じた最適なバランスが求められます。この場合、ぼんやりとしたバランスではなく、具体的な目標や条件に合わせた「兼ね合い」を意識し、きちんと調整する姿勢が大切です。こうすることで、信頼性のある言葉の使い方となります。
「兼ね合い」の使い方を例文でチェック
「兼ね合い」はビジネスシーンで特に役立つ言葉です。ここでは、実際に使える例文を通じて、その表現のポイントを見ていきます。
「日程は先方との兼ね合いをみて決定する」
「兼ね合いをみる」は、バランスや調和が取れているかを確認する意味です。この場合、双方のスケジュールに配慮しながら、調整を進めて決定するニュアンスが伝わります。