「時間との兼ね合いを考慮して、会議の内容を絞る」
この表現は、会議の時間に制限があるため、議題や内容を絞ることで時間と内容のバランスを取ろうとしていることを示します。時間を意識しつつ効率的に進行したいという意図も伝わるでしょう。ビジネス上、限られた時間で効率よく進める工夫を求められる場面に適した表現です。
「デザインと機能の兼ね合いを考慮し、シンプルで使いやすい製品を目指しています」
この例文では、製品の見た目と機能の「よい程合」を考慮したことを意味しています。デザインにこだわりすぎると機能性が損なわれ、機能を重視しすぎるとデザイン性が犠牲になる…。両方の要素を程よく取り入れる必要がある場面で「兼ね合い」を使うことで、調整に対する意識が伝わります。
類語や言い換え表現にはどのようなものがある?
「兼ね合い」を使い分けることで、場面に応じた適切なニュアンスを伝えやすくなります。以下に、「兼ね合い」と似た意味を持つ言い換え表現をご紹介します。
「均衡」
「均衡(きんこう)」は、複数の物事の間で力や重さのバランスが取れていることを指します。特に数値や計画のバランスが求められる場面で使われ、安定感を重視する場面に適しているでしょう。
「釣り合い」
「釣り合い」は、日常会話でもよく使われ、シンプルにバランスや調和を意味します。たとえば「力の釣り合い」や「釣り合いのとれた体つき」など、物理的だったり、感覚的なバランスを表す際に便利です。
「バランス」
「バランス」は、カジュアルで幅広い場面に適した言葉です。身体のバランスや精神面の安定、仕事とプライベートの調和など、多くのシーンで使われます。英語の「balance」に由来し、日常会話からビジネスまで幅広く活用できる表現です。
「調和」
「調和」は、異なる要素がバランスよくまとまっていることを指します。特に、意見や価値観が一致している状態を表す際に使われ、チーム内の意見をまとめたり、異なる立場の人々の考えを調整したりする場面で効果的です。
「均整」
「均整」は、見た目や物事が整っていることを表します。特にデザインやレイアウトなどで視覚的な美しさと調和を求められるシーンに適しており、「均整の取れたデザイン」などの表現に使われます。
「整合」
「整合」は、異なる要素や条件を一貫させたり、調和を取ったりすることを指します。計画やプロジェクトの実行段階で、要素を整えて一致させる際に用いられ、管理や組織運営で頻繁に使われる表現です。
「兼ね合い」の英語表現は?
「兼ね合い」を英語で表す場合、「均衡」や「釣り合い」という意味の「balance」を使って表すことができます。
“balance between A and B ”
2つの物事の兼ね合いを表現したい場合は、“balance between A and B ”(AとBとの兼ね合い)とします。
例:balance between work and family(仕事と家庭との兼ね合い)
“find a good balance ”
“find a good balance”は「兼ね合いをとる」というニュアンスを表します。
例:find a good balance between income and expenditure(収入と支出の兼ね合いを取る)
最後に
仕事の場面でも人間関係でも、バランス感覚は大切なスキルです。「兼ね合い」という言葉をマスターすることで、会話の中で自然に状況を伝えやすくなり、相手に好印象を与えることができます。この「兼ね合い」という表現を会話に取り入れて、周囲とのコミュニケーションをよりスムーズにしてみてください。
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