フライパンが焦げる原因
フライパンは、なぜ焦げてしまうのでしょうか。以下では、主な原因を紹介しています。
自分が使っているフライパンにも思い当たる点があるかもしれません。焦げ付き対策をするヒントにしましょう。
火加減や油の量
フライパンには、あらかじめ焦げにくい「フッ素樹脂加工」がされているものがあります。しかしこのタイプでも、あまりに強い火力で使い続けると焦げ付いてしまいます。
また、フライパンを使うときには、油の量にも要注意です。使う量が少な過ぎると食材がくっつきやすくなり、フライパンの焦げ付きにつながるのです。
フライパンを使う際には、事前に十分に予熱をして表面を均等に熱しておきましょう。熱が均等に行き渡っていれば、過度に強い火力は不要なので焦げ付きの心配もありません。また、余分な油を使わずにサッと料理することもできます。
長期使用による劣化
焦げ付きの原因としては、長期使用による劣化も考えられます。
手持ちのフライパンは、何年くらい使用しているか覚えていますか?長く使っていると、焦げ付き防止のコーティングが剥がれてしまいます。快適に使うためには、1~3年を目安に買い換えましょう。
また、長年使い続けていてフライパンの表面に傷が付くと、これも焦げ付きの原因となります。10年スパンの長期に渡って同じフライパンを使い続けたい場合には、鉄・銅・ステンレスなどを選ぶのがおすすめです。
フライパンの焦げを落とす方法
フライパンの焦げを落とす方法を、素材別に紹介します。素材ごとに有効な方法は異なります。焦げを落とす家庭でフライパンを傷つけないために、注意点もしっかりと押さえましょう。
フッ素樹脂加工のフライパン
フッ素樹脂加工が施されているフライパンの焦げ取り方法はとても簡単です。
1.フライパンの中に水を入れ、中火で10分ほど沸騰させる
2.そのまま一晩置いておく
3.洗剤を付けたスポンジで洗う
一晩置いておくことで、力を入れなくても焦げがボロボロと落ちてくるはずです。
早く落としたいからといって、タワシなどの堅いものでゴシゴシとこすると、コーティング加工されている部分が剥がれてしまうため、注意しましょう。
鉄のフライパン
鉄のフライパンは頑固な焦げが付きやすい素材です。焦げが気になったら、炭にしてから落としていきます。
1.20分ほど空焚きする
2.煙が出てきたら火を止め、冷ます
3.冷めたら金属製のヘラを使って、焦げをこそぎ落とす
空焚きの際は、目を離さないように注意しましょう。ヘラだけでは落とせない場合は、クレンザーを加えると落としやすくなります。
ステンレスのフライパン
ステンレス製フライパンの焦げには「重曹」が有効です。
1.フライパンに焦げが隠れる程度の水を入れて、大さじ1杯ほどの重曹を加える
2.そのまま火にかけ、沸騰から約10分後に火を止め、一晩ほど置いておく
3.焦げが浮いてきたら、スポンジとお湯で落としていく
重曹の量はあくまでも目安なので、フライパンの大きさに合わせて適量を調整します。
ステンレスには、サビにくいですが焦げやすいという特徴があります。焦げた状態で放置せずに、こまめに落としながら使うのがおすすめです。
アルミのフライパン
アルミのフライパンの場合には「お酢」を使って焦げを落としましょう。
1.フライパンに焦げが隠れる程度の水を入れ、「中性洗剤」と「お酢」を加えて混ぜる
2.そのまま火にかけ、熱くなってきたら火を止める
3.冷めるまで放置し、中身を捨てたら天日干しする
4.乾いたら、フキンなどで拭き取る
熱くなるまで熱すればOKで、沸騰させる必要はありません。布巾などで拭くとスッと取れてくれるはずです。もしも取れない場合は、洗剤とスポンジなどでサッと磨いてみましょう。
フライパンの焦げを予防するコツ
フライパンの焦げ予防は、素材ごとに対策が異なります。手持ちのフライパンに合わせて実践しましょう。便利なツールも紹介します。
ダメージを与えない使い方をする
フライパンの素材ごとにダメージを受けやすい使い方があります。以下、チェックして使い方に注意していきましょう。
≪フッ素樹脂加工≫
フライパンの表面のコーティングが取れると焦げ付きやすくなるので、強火やステンレスの調理具はなるべく避けるのがポイント。洗うときにも、タワシでゴシゴシこするのはNG
≪鉄≫
使用前に油をしっかりとなじませておくのがポイント。使用後は洗剤でゴシゴシ洗わずに、お湯でさらりと洗う。残った油をキッチンペーパーなどを使って全体にのばし、油のコーティングをしておくとベスト
≪ステンレス≫
焦げやすいので、調理をする際に油を多めに使うのがポイント。強めの火力で調理し続けるのはNG。調理後は、洗剤とスポンジでよく洗って乾かす。仕上げに、キッチンペーパーに油を含ませて全体をコーティングしておくのがおすすめ
≪アルミ≫
とにかく焦げやすいので、焦がさないのがポイント。強火は避け、中火までの火力で調理する
クッキングシートを使う
フライパンに「クッキングシート」を敷いて調理する方法もおすすめです。
クッキングシートには、250℃以上の耐熱性がある製品が多いので、購入時に確認してみましょう。耐熱温度が十分にあれば、フライパンの調理にも使うことが可能です。
フライパンに使いやすい丸形シートや、繰り返し使えるエコなシートなど、クッキングシートにもさまざまな種類があります。使い勝手に応じて選ぶとよいでしょう。
アイキャッチ画像/(C)Shutterstock.com
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