「こちらこそよろしくお願いします」の意味
「こちらこそよろしくお願いします」は馴染み深い言葉だからこそ、正しい意味の確認を怠りがちです。一緒に見ていきましょう!
意味
「こちらこそ」は、「こちら」と「こそ」の2つで成り立っています。「こちら」は話し手である自分や自分側の人たちを指す代名詞、「こそ」は前の言葉を強調する係助詞です。相手からの言葉に対して、「むしろ自分の方がそう思っています」という気持ちを伝える言葉になります。
したがって、「こちらこそよろしくお願いします」は、相手から「よろしくお願いします」と言われた際、「むしろ私の方こそよろしくお願いします」という謙虚な姿勢を示すフレーズです。初対面の挨拶や新しい仕事のスタートなど様々な場面で活躍しますよ。
ビジネスシーンで使う時の注意点
日常会話では「よろしくお願いします」を省略して、「こちらこそ」と使うこともありますよね。しかし、「こちらこそ」は敬語ではないので、目上の人に対して「こちらこそ」とだけ言うのはNG。
また、「こっちこそ」や「こっちの方こそ」はビジネスメールでは好ましくない表現です。「こっち」ではなく「こちら」を使いましょう。
使い方を例文でチェック
「こちらこそよろしくお願いします」は一文で完成されているため、使い方が単調になりがち。しかし、場面に合わせた使い方を意識することで、自分の気持ちがさらに伝わる表現になりますよ。
「こちらこそ今後ともよろしくお願いいたします」
「これからもずっと」や「その次も同様に」といった意味を持つ「今後とも」を組み合わせた使い方です。「これからもずっと関係性を築いていきたい」という想いが伝わる、温かい表現ですね。
「とんでもございません。こちらこそよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします」は、「相手からよろしくお願いされることが当たり前だと思っている」と捉えられることがあります。相手の「よろしくお願いします」を否定する言葉を入れることで、相手を立てることができますよ。
「このような機会をいただき嬉しいです。こちらこそよろしくお願いします」
自分の気持ちや感謝を伝える一言を添えることで、より丁寧で気持ちのこもった文章になります。相手と良い関係性を築いていく上でも、嬉しい気持ちや感謝を伝えることはとても大切ですよ。