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2021.11.01

ビジネスでも使う〝人海戦術〟ってどういう意味?

〝人海戦術〟とは、戦略や人材の質よりも大多数の人員を動員し、成功を勝ち取ろうとする方法を言います。昔はよく使用されていた戦法ですが、現代では古臭い戦法だと言われることも。今回は「人海戦術」について徹底解説します。

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「人海戦術」の意味や読み方とは?

まずは「人海戦術」の意味や由来などを知り、理解を深めていきましょう。

人海戦術

「人海戦術」の読み方と意味

「人海戦術」は「じんかいせんじゅつ」と読みます。意味は、以下の通りです。

多くの兵員で、損害をかえりみず数の力で敵軍を押しきろうとする戦術。転じて、大人数で物事に対処すること。(<小学館 デジタル大辞泉>より)

つまり、「質より量」ということ。戦略や人材の質よりも大多数の人員を動員し、成功を勝ち取ろうとする方法をいいます。「人海戦術」は「人海」と「戦術」とで成り立つ言葉。「人海」は「多くの人が集まることを海にたとえた語」。「戦術」は「勝負に勝つための具体的な方法」や「目標達成のための手段」という意味です。

「人海戦術」の由来とは?

「人海戦術」は「戦術」というように、本来は「軍用語」。「立地や武力で不利であることを、圧倒的な人数で臨む」という戦い方が元になった言葉なんてす。「人海戦術」では攻撃をする側に犠牲が伴うことは想定内。兵員を大量に投入し、何波にもわたって攻撃を仕掛けることで勝利をつかもうとする作戦です。

実際に「人海戦術」が用いられた戦い

「人海戦術」は、中国人民解放軍が抗日戦や朝鮮戦争で用いた戦術として広く知られています。また、日露戦争の旅順攻防戦において、日本軍も「人海戦術」をもって敵陣の制圧に成功しています。

「人海戦術」の対義語は「少数精鋭」「一騎当千」

「少数精鋭(しょうすうせいえい)」

人数は少ないが、すぐれた者だけをそろえること。(<小学館 デジタル大辞泉>より)

「少数」は「数が少ないこと」、「精鋭」とは「勢いがあり、強く鋭いこと」なので、「少数精鋭」は、「よりすぐった、もっとも優れた人」という意味です。「少数精鋭」もビジネスで多く使われる言葉ですね。「質より量」である「人海戦術」は、投入される人員の能力は問われません。一方で、能力が優れた人をよりすぐる「少数精鋭」は「量より質」。よって「人海戦術」の対局にある言葉だと言えます。

(例)この部隊はよりすぐりの強者ばかりが集まる少数精鋭部隊だ。

「一騎当千(いっきとうせん)

「一騎当千」は傑出した勇士のたとえ。また、卓越した才能をもっていることをいう表現です。「一騎」は「一人の騎馬兵」のこと、「当千」は「千人に匹敵する価値」があること、つまり「一人で千人の敵にあたること」をいいます。よって、「一騎当千」とは、「一人で千人と戦うことができるくらい圧倒的に強いこと」をいい、ビジネスシーンでは並外れた能力や豊富な経験を持つ人材を表す言葉です。

(例)A社の営業部は一騎当千の強者揃いだ。

「人海戦術」と「ローラー作戦」の違いとは?

「ローラー作戦」の意味は以下のとおりです。

「調査などの際に、ローラーをかけるようにしらみつぶしに当たるやり方」(<小学館 デジタル大辞泉>より)

「ローラー作戦」は事件捜査の際、警察官を多数動員し、しらみつぶしに捜査する、という捜査手法として知られていますよね。「多数の人員」ということを強調した「人海戦術」に対して、「ローラー作戦」は「徹底的にやる」や「片っ端からやっつける」というニュアンスの言葉です。

「人海戦術」のメリットとは?

ビジネスシーンにおいて「人海戦術」を取り入れるメリットとして、挙げられるのは、一人当たりの負担を軽減することができること。人員を多数動員することで、仕事量を分散することが可能になります。そして、営業人数が多ければ、その分売り上げにつながる可能性は高まります。しかし、一方で人員を抱えると人件費が嵩むというデメリットも。

人海戦術

「人海戦術」の使い方を例文でチェック

「人海戦術」は実際どのように使うのか例文をみていきましょう。

人海戦術

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