「誕生秘話」には100%肯定的な気持ちで
学校で二分の一成人式や、家庭科・総合の時間に、自分の誕生や幼少の頃について調べる授業があります。この際、親は何の気なしに生まれた時の話をすると思うのですが、実は注意が必要なんです。
つい口から出てしまった愚痴にも聞こえる思い出話は、今に繋げてフォロー!
子どもが生まれた瞬間から、親は24時間休む暇もなく子育てに励みます。授乳や夜泣き、寝かしつけ、お風呂など、どれひとつとっても大変で、自分のことは後回しにして過ごしてきたかもしれません。一番手のかかる乳幼児期から徐々に負担が減るにつれ、大変だった記憶も曖昧になっていくものです。
誕生から10年前後、つまり子どもが10歳くらいになると、学校で自分の誕生や幼少の頃について調べる宿題が出ます。10年も経つと親の記憶も定かではなく、大変だったことだけ伝えがちになります。例えば、「なかなか寝てくれなくて寝かしつけが大変だった」「イヤイヤ期がひどくてすごく悩んだことがあった」など、つい本音をポロリと言ってしまうことも。
本音を受け取った子どもは「親を困らせてる」と誤った解釈をしてしまうことも。本音が出てしまうのは致し方ないことですが、これだけで終わらないで欲しいのです。「その甲斐あって、今のあなたがこんなに元気で健やかに育った」「大変だったけど、いつも笑顔に癒されていた」などと付け加えてえてください。大変だった過去があって、今がこんなに幸せだと繋げて欲しいのです。
学校の課題は、自分を知る・親の苦労を知ると言った目的があるようですが、この時期はちょうど思春期に突入する時期でもあります。親子関係が揺らがぬよう、〝生まれてきてくれたことを喜んだ〟〝生まれてきてくれてありがとう〟の気持ちを忘れずに伝えてください。
画像/(C)Shutterstock.com
取材・文/福島孝代
あわせて読みたい
▶︎落ち込んでダンマリな子どもに対してどう接するのがベスト?
▶︎ブラジャー、ニキビ、ムダ毛。小学生女子のパーソナルなお悩みにどう答える?