写真集『〝Unknown〟Emotional-Time』も好評発売中! ゲストは声優・七海ひろきさん
仕事に、家事に、育児に…毎日頑張っているワーキングウーマンを癒すご褒美を…! そんな想いをベースに始まった、WEB Domaniによる人気声優の皆さんへのインタビュー連載『女は耳から恋をする』。通称〝耳恋〟は、女性誌『Oggi』とコラボしてさらにパワーアップ! 撮り下ろしポートレートやインタビューを、WEB DomaniとOggi本誌の両媒体で展開しています。
今回のゲスト声優は、現在発売中のOggi3月号にもご登場いただいた七海ひろきさん。先日発売された写真集『〝Unknown〟Emotional-Time』について掘り下げたvol.01、声優の仕事への想いを熱く語っていただいたvol.02に続き、今回は〝ちょっと気になるアレコレ〟を質問していきます。
「切り替えの意識を超えて、そのときそのときの一番いい自分を出し切る」
俳優として舞台の上で役を生き、声優として声でキャラクターに命を吹き込み、またアーティストとしても自らに挑戦しながら音楽を届ける。これらの活動に付随する山のような取材や撮影もこなしつつ、それでいて大切なファンの皆さんに向けたSNSの更新や配信イベントも欠かさない。
とにかく多忙なのに、見た目も言動もいつもスマート(そしてときどきお茶目)。穏やかで包容力にあふれる〝素敵な大人〟なイメージが強い七海さん。素朴な疑問を抱かずにはいられません——「七海さんの毎日って、一体どうなっているんですか…?」と。
多彩な顔を持ち、ゆえにとても忙しい毎日を送る七海さんですが、ひとつひとつの物事に対して自分をどう切り替えながら対処されているのでしょうか。副業も盛んな今、七海さんの〝切り替え術〟を聞いてみたい!
と問いかけてみると「う〜ん…切り替えをしている意識が今はあまりないかも…」と一言。
▲【WEB Domaniだけの限定カットを公開!】撮影終盤、サプライズブーケで写真集出版をお祝い。ということで、お花を使いながらの撮影も!
「宝塚を退団してすぐの頃は、上手く切り替えながらやっていかなくては! と思ってみてもなかなかできなくて。『どうしよう!大変だ!』って自分の中でちっちゃな自分が混乱している感じでした(苦笑)。右往左往しながらもがいていましたね」
と新たなスタートを切った頃の自分を振り返ります。2019年3月24日に宝塚歌劇団を退団し、もうすぐ3年。さまざまな経験を積みながら至った新たな境地とは…
「切り替えの意識を超えて、そのときそのときの一番いい自分を出し切る。今はそう考えているんです」
その思考はいたってシンプル。とても真っ直ぐな想いです。
「アーティストとしての収録であれば、そのとき一番いい自分の歌を。声優としてのアフレコであれば、そのとき一番いい自分の演技を。俳優として舞台に立つときは、そのとき一番いい自分の演技を……って、すみません、ずっと同じこと言ってる(笑)」
と優しく笑いながら続けます。
「今日はこの仕事だからこういう自分になる、とかそういうことは考えていなくて。全部に真っ直ぐ向かう! そんな気持ちで毎日を過ごしています。ひとつのことしかできない、不器用な性格だから」
取り繕うことなく、ありのままの自分で真摯に〝今〟と向き合う——七海さんが真っ正面から受け止める〝今〟とは、目の前にある仕事とそれに立ち向かう自分自身の姿。一瞬一瞬の自分の到達地点をしっかり受け止め、努力を重ねているからこそ、活躍のフィールドがどんどん広がっていく…めざましい進化の理由の一端を垣間見た気がします。
「大きな山を乗り越えたことで自分の経験値が上がった気がする」
※この章は、ぜひインタビューと同時に公開したイラストルポvol.03と合わせてお楽しみください!
とはいえ、あまりに多くの仕事が重なったときは「さすがに焦る」とも本音を漏らします。
「去年の初夏あたりかな。俳優、アーティスト、そして声優…その仕事が一気に重なった時期があったんです。舞台があって、ニューアルバムの発売があって、そのライブがあって、同時進行でアニメのアフレコがあって…しかもアニメ作品内の曲録りもあったりして」
目が回るような当時の忙しさを「正直もうよく覚えてないくらい(笑)」と語る七海さん。そんなときはどう乗り越えていたのか尋ねると…
「スケジュールが重なることはわかっていたから、前々から順序立ててやろう! と思ってはいたんです。でもいざ突入すると『うわぁ〜!』と焦ってしまって。毎日の予定をこなしながら、同時にスケジュールと睨めっこして先々の予定のために必要な〝仕込み〟をする…そんな毎日。でも自分にできることは限られているし、たくさんのことを同時にこなす器用さを持ち合わせてもいない。だから、優先順位をつけて進めていくしかないんですよね。どれを一番にするかを決めるのも得意なわけじゃないんですけど(苦笑)」
と、いつだってスタイリッシュな七海さんの〝裏側〟が透けて見えてきます。
「顔が止まってたときもあったと思います。虚空を見つめる〝無の七海ひろき〟になる瞬間が(笑)」
今だから笑って話せる、そんな打ち明け話。
▲【WEB Domaniだけの限定カットを公開!】サプライズブーケを受け取って、そのまま流れでコメント動画を撮って…そんな様子を写真におさめようとしていたカメラマンを見つけてすかさずピース!
「そうして1分くらい止まって、『よしやるか!』ってまた気合いを入れ直して…って感じでした(笑)。でも、あの大きな山を乗り越えたことで自分の経験値が上がった気がします。少し忙しくても『まだまだ自分はできるぞ!』と思えるようになった。そうやって少しずつ強くなって成長していくのかな」
ハードな瞬間すら前向きに、真っ直ぐに突き進んでいく…そんなところも七海さんの魅力。
「そのときはそのときで、忙しさを楽しんでいたようにも思いますし(笑)。あまりに忙しいと何かが憑依するというか、いわゆる〝ゾーン〟に入る瞬間があるじゃないですか。あの火事場の馬鹿力的な感覚もそういう状況じゃないと味わえないから、ありがたい話ですよね!」
では少し話題を変えて、これまた少し気になることを質問。忙しさすら逆手にとって楽しんでしまう七海さんが、「癒されたい!」と思うときにすることって、何でしょう?
「う〜ん。ついいろいろなことを考えてしまうから、それこそ無になってぼーーーーーっとするとか?(笑)」
そう答えが導き出されたかと思いきや「でも、なんだかんだ動いちゃうんだよなぁ」と訂正が入ります。
「時間ができると、片付けをし始めるんですよ。忙しい時期って、ほら、どうしても部屋が…こう……ね(苦笑)。だから、『よし!時間ができたぞ!』というときは片付けをして、掃除機とかかけて。そうすると自然と気持ちがスッキリする。きれいになった部屋で、美味しいコーヒーや紅茶を飲んだり、ご褒美に買っておいたチョコを食べたり。それが癒しになっている気がします」
と、最終的には甘いもの好きな七海さんらしいアンサーに。
「食べ物に楽しみを見出すようになりましたね。意外かもしれないけど、昔はそんなことなかったんですよ。頑張ったあとに美味しいものを食べる! このセットの楽しさがだんだんわかってきました」
七海さんから働く女性のみなさんへ…応援メッセージ!
さて、大ボリュームでお届けしたOggi&WEB Domaniのインタビューもこれにて終了。最後に、働く女性に向けた応援メッセージをいただきました。可能な限り七海さんの言葉そのままにお伝えますので、ぜひ七海さんの声を想像しながらお読みください!
▲【WEB Domaniだけの限定カットを公開!】読者への応援メッセージを…とお願いすると、こんなとびきりの優しい笑顔でエールをおくってくださいました。
「ほんとうにお疲れさまです。よく頑張ってますよ、皆さん。すごい。ほんとに尊敬します。ほんとにえらいと思う。きっとね、みんないろんな想いを抱えて頑張ってるから、もうやってるだけで……(美しい手でおもむろに拍手をしながら)ブラボー。ブラボーですよ。自分、素晴らしい! と思ってほしい。できないことがあって怒られたり、しょげたり、いろいろなことがあると思うけど、でもやってるだけで万々歳。だから自分を褒めてあげてほしいし、落ち込まずに前に進んでもらいたい。私もね、みなさんと一緒に頑張ろうと思います。だからひとりじゃない。一緒に頑張っていきましょう!」
カメラの前では誰よりもスタイリッシュでかっこいい雰囲気をまとっているのに、インタビュー中はどこまでもほんわり穏やか。まわりを惹きつけてやまない七海さんの魅力は、現在発売中の写真集『〝Unknown〟 Emotional-Time』にもあふれています。ぜひチェックしてみてくださ…
「あっ!! このインタビューではじめて七海ひろきを知ったという方、もっと知りたいと思ってくださった方がいらっしゃったら、ぜひ写真集を見てください!そしてこんな人なんだと知ってもらえたら嬉しいです」
……はいっ! 七海さん、ありがとうございます! ぜひチェックしてみてくださいね。
『CanCam』での人気連載「Emotional-Time」が待望の写真集に! 紀伊國屋書店、HMV&BOOKSで購入すると、通常版フォトカードに加え、各書店限定の特典フォトカードがついてきます(※数量限定)。定価¥4,950(税込み/小学館)
声優
七海ひろき
ななみ・ひろき/2003年に宝塚歌劇団に入団。宙組を経て星組に組替え。スタイリッシュで色気のある男役スターとして絶大な人気を誇る。2019年に退団し、声優、俳優、アーティストとして幅広く活躍中。声優としての主な出演作に『かげきしょうじょ!!』里美 星役、『ヴィジュアルプリズン』イヴ・ルイーズ役など。
シャツ/参考商品(オンワード樫山〈JOSEPH〉) デニム¥25,300(GUEST LIST〈アッパーハイツ〉) メガネ¥29,700(アイヴァン 東京ギャラリー〈アイヴァン〉) イヤカフ¥15,950(ロードス〈ベベット〉)
撮影/三宮幹史(TRIVAL) スタイリスト/角田かおる ヘア/ハラタタケヒコ(Artsy Life) 構成/旧井菜月、福本絵里香