年相応の大人っぽさの中にかわいらしい雰囲気をのぞかせた「若見えできるヘア」
年齢を重ねるごとに、外見のエイジングサインが気になる場面が増えてきますが、“見た目が若く見えるように“と頑張りすぎると、むしろそれがイキイキとした印象とは遠ざかってしまうことも…。
特にヘアスタイル。「若い世代で流行っているから」「アイドルの○○さんの髪型がかわいいからマネしたい」とそのままのヘアスタイルにすると、アラサーやアラフォーだと残念ながら浮きがちです。肌のハリ感、フェイスラインのたるみ具合、目尻の垂れ感とのバランスがうまくいかないのが大きな理由。大人かわいいヘアスタイルにしたいなら、年齢にそぐう髪型にしつつカジュアルな若見えポイントを添える作り方がおすすめです。
今回はそんな「大人っぽくもかわいい」ヘアスタイルを長さ別に紹介します。
【フレッシュな垢抜け感! くびれをつけたメリハリボブ】
正統派ボブ=若見えするイメージがありますが、逆にカジュアルすぎて子供っぽい雰囲気になることも。ツヤは出ますが動きを表現しにくく、重めに見えてしまうのも課題です。そこで、レイヤーを上手に取り入れ、動きを感じるくびれシルエットにしたりふわっとエアリーな質感を加えたりして、大人っぽさとかわいらしさを兼ね備えたスタイルにアップデートを! レイヤーが入っていると、トップがペタンとしがちな場合でもスタイリングでふんわり感が作りやすくなるのもうれしい。ギリギリ結べる長さをキープしているため、おしゃれしたいけれど多忙なワーママにもぴったりです。
カット
ベースは鎖骨ラインのボブ。ハチ上の表面にレイヤーを入れ、ふんわり感とくびれを出しやすくする。注意したいのは、裾の重みは残したいので必ず“表面のみ”にレイヤーを入れること。前髪は、あご下からレイヤーでサイドにつなげて。
カラー
ツヤと柔らかさを重視したシフォンブラウンカラー。ダークトーンで落ち着いた雰囲気に。
スタイリング
まず、38mmのマジックカーラーで前髪を後ろに向けて巻いておく。32mmのカールアイロンを使い、裾はすべて外ハネに。こめかみから上の表面の髪の毛先は内巻きにすると、ちょうどいいくびれができる。マジックカーラーを外し、毛流れが自然になるように整えながら手ぐしでバームをなじませる。
このモデルの顔型や髪質
※丸顔の場合、レイヤー位置をやや低めに。面長は、前髪の長さをもう少し短めにするとバランス良し。毛量が少ない人や細毛の人は、レイヤーを入れすぎないように注意を。
【軽やかな空気感をまとったナチュラルレイヤーセミディ】
人気の高い長さのミディアム〜セミロング。いいところ取りと思いきや、裏を返すと中途半端で老けて見えてしまうこともあります。コンサバに見えがちなところもちょっとネック。かと言って、若い世代にはスタンダードな切りっぱなしラインやデザインカラーなどを取り入れても、大人にはなかなかしっくりこない。そんな場合、やっぱり味方はレイヤー。やわらかく品のある雰囲気と軽やかな質感が加わり、大人っぽさもかわいらしさもちょうどいいところに落ち着きます。
カット
鎖骨下数cmの長さにカット。前髪は深い位置からやや薄めに作り、サイドに流しやすいようにする。モデルの顔型はベース型のため、頬骨からレイヤーを入れエラを周りにポイントを置くようにすると、エラ張りがカムフラージュされる。
カラー
髪がしっとりと見えるショコラブラウンカラー。赤みがなくツヤを引き出してくれるアッシュブラウン系の色味。
パーマ
26mmロッドで毛先ワンカールのパーマをかけるとやわらかく見せることができる。
スタイリング
32mmのカールアイロンで毛先をすべて平巻き(床と並行の巻き方)の内巻きに。つむじ周りのトップの毛束は、上に持ち上げてから巻くとふんわり仕上がる。全体をほぐしてからオイルをなじませ束感を出す。
このモデルの顔型や髪質
※顔型によってレイヤーを入れる位置を変えること。面長や逆三角形の場合は、リップラインより下に入れるのがおすすめ。
【透けた前髪で抜け感を出す波打ちロング】
大きくうねるカールを合わせた波ウエーブを今っぽく見せる秘訣は、波打つ幅を抑えめにして落ち感を作ること。動きが出るようなカットを施すことで、トップにはボリュームが出て全体は軽く柔らかな印象に。エレガントさと甘さが軽減し、さらに前髪は薄くして肌をチラッと見せることで抜け感が加わります。カジュアルでありながらも品よく見える、洒落た雰囲気の巻き髪ロングを楽しみたい人は、ぜひお試しを。
カット
全体はバストラインの長さでカット。表面に鎖骨下までのレイヤーを入れる。前髪は骨格に合わせて眉下に設定。サイドバング(前髪からサイドへのつながりの部分)を作っているため、髪をまとめた時でもおしゃれに骨格カバーができる。
カラー
やや明るめのシフォンベージュ。柔らかさとツヤがしっかり出るように、ベージュにパープル(もしくはピンク)をブレンドする。
パーマ
大きめのカールが重なり、ウエーブになるようなパーマをかける。
スタイリング
パーマがかかっているため、ラフに仕上げたい場合は髪をねじりながら乾かして最後にフォームをもみ込めばOK。キレイな波ウエーブにしたい場合はやや太め(34〜36mm)のカールアイロンを使って、毛先は外ハネのワンカール、表面と耳前の髪はリバース(後ろ方向への巻き方)に巻いてから、ざっくりとほぐし、オイルをよく手に広げてから巻いた部分になじませる。
このモデルの顔型や髪質
※多毛の場合はレイヤーの位置をやや低めにすると、髪のふくらみが軽減される。
◆すべてのスタイルを担当したのは
K-two GINZA
スタイリスト 三浦来夢さん
構成・文/斉藤裕子
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