結婚7年目で新婚当時より年収「3割減」の夫には理由があった
36歳の亜由美さん(仮名)は、1歳年上の夫と結婚7年目を迎え、2人の子どもにも恵まれました。しかし亜由美さん曰く、夫は「何をしても中途半端な人」だそうで、ついには新婚当時と比較して年収が3割も減少する事態に…。
「3割って、かなりですよね。子どもにもこれからどんどんお金がかかるっていうときに、まさか夫の年収がここまで下がるとは思ってもいませんでした。世の中の景気が悪いというのも理由かもしれませんが、夫を近くで見ている私としては、夫が“何に対しても中途半端な人”だからこういうことが起こっていると思っています」
結婚当時は会社に勤めていた夫は、結婚3年目にフリーランスとして独立。その後、仕事が順調に進めば法人を設立する予定だったものの、当初の見込み通りには進まず現在もフリーランスとして働いているそうです。
「しかも、“あなたは何屋さんなの?”って嫌味を言いたくなるくらい、夫の仕事って全部が中途半端なんですよ。WEB関連の仕事をしていたかと思ったら、人材育成のコンサルタントみたいなことにも手を出すし、さらにECサイトで物品販売も始めて…。それぞれが形になっていればいいんですけど、どれも結果が伴わず、時間と経費ばかり使って馬鹿みたいなんです」
妻の収入に依存…このまま夫婦を続ける価値があるのか
「そんな夫に『収入を上げるために、もう少し地に足をつけて仕事をしてもらいたい』と話したところ『こういう不器用な男性も可愛いでしょ?』って言い出して、呆れました。さらには『君が稼いでいるから、その分僕は安心していろんなことができている』って真顔で言うんです。それってつまり私の収入に依存しているってことじゃないですか」
この会話をきっかけに、夫への愛情も信頼も急速に冷めてしまったと話す亜由美さん。夫の価値観がそうである以上は、一緒にいても苦労させられるのではないか…という思いが日増しに強まっていると言います。
「離婚なんて自分とは無縁だと思っていましたが、夫がこういうことを言い出してからというもの、私の頭の中に“離婚”の文字が常に浮かぶようになりました。子どもたちをひとりで育てていけるかという不安はありますが、周囲のシングルマザーたちを見ていると“なんとかなるかな”って気もするんですよね。
無責任なことを言って妻の収入をあてにする夫のために働くほうが、私にとってはモチベーションが下がる話です。ただ、そういう夫を見捨てるように離婚を切り出すのもどうなんだろう…というのがあるので、夫婦を続ける価値を見出せなくなってきた夫を、いつどうやって見限ればいいのか…、悩んでいます」
結婚後になって、夫婦間で根本的な価値観の違いが露呈することも多々あります。互いに譲歩し折り合いがつけばベストですが、そうならない場合には離婚が視野に入ってくるのも仕方ないのかもしれません。「いつ、どうやって離婚をすべきか」に、ベストの答えは見つからないのがほとんどでしょう。ご縁あって一緒になった仲なのですから、離婚せずに添い遂げられるのが好ましいものの、自分が疲弊しきって取り返しがつかなくなる前に、冷静に判断をすることも大切なのではないでしょうか。
取材・文/並木まき