「多様な価値観やライフスタイルをもつ働く女性を応援するサービスをカタチにして届けることの難しさを感じています。 何がベストなのか、迷いもありますが日々前進することを試みています」そう語る石橋さんの思いとは…。
今月の女:石橋摩衣子さん
株式会社ジュピターテレコム(J:COM) 商品企画本部 放送事業部
アシスタントマネージャー・39歳

こうありたい自分〟探しを卒業、 目の前の仕事と真摯に向き合う日々
〝どんな業務においても、日々楽しむ心を忘れない〟。石橋さんが仕事をするうえで大切にしているモットーだ。ケーブルテレビ事業を始め多彩なサービスを提供する放送・通信会社で、商品企画を担当している。チャンネル会社の折衝ほか、多様なデバイスで楽しめるオンデマンドサービス普及のためのコンテンツ調達や、新商品の企画などが主な業務だ。「今、働く女性の暮らしを楽にするような商品を企画しています。たとえば忙しく働く母親世代が子供に見せたくなるような番組を集めたパッケージ商品など。多様なライフスタイルや価値観をもつ、現代を生きる30代女性のニーズに応えるものを提供するべく、やりがいを感じながら取り組んでいます」
そんな彼女自身は、〝好きを仕事にしたい〟とただその一心で20代を駆け抜けた経験をもつ。〝自分にしかできない何か〟を求めて就職したものの、〝やってみたら何かが違った〟。 その後派遣社員として複数の職場を経験しつつも、どこか不安定さも感じていた。留学も経験したが30代を前に、生活基盤を自分で守れるような仕事選びに切り替えたのだ。
「与えられた仕事に真っ向から向き合わず、 成し遂げることができなかったことを後悔しています。続けることで好きになったり、工夫して仕事に付加価値を付けることもできる。今なら理解できますが、まだ甘かったんですね。ときには流れに乗って状況を見る柔軟性も大切だと思うように変わりました。それでも公私ともに悩ましい部分がないわけではありません。そんなときは〝将来はハワイ移住をしたい。でも、今はまだ頑張るしかない 〟と自分で自分を焚き付けたりしています(笑)」
いしばし・まいこ/1978年生まれ。奈良県出身。日本女子大学家政学部住居学科卒業後、新卒で 大手住宅会社に入社。仕事に対する期待と現実のギャップから1年で退職。海外インターンを思い立ち、商社での派遣社員を経験後、29歳で渡米。帰国後、30歳以降の安定した人生設計を築くべく模索し、現在の会社へ正社員入社。仕事柄、CSの海外ドラマや映画をよく視聴する。
Domani8月号 女[独身]、妻[既婚子供なし]、母[子供あり]」Catch!働くいい女の「火曜14時」より
本誌撮影時スタッフ:撮影/真板由起( NOSTY) ヘア&メーク/今関梨華( P-cott ) 構成/谷畑まゆみ