カーテンフックとは?
カーテンをカーテンレールに取り付ける際に必要なカーテンフック。普段何気なく使っているものの、カーテンを新調する際やフックが壊れたときに、どれを選べばよいのかわからない! と思ったことはありませんか?
そこで、おうちの快適空間をつくる街のリフォーム屋さん「アトリエボックス」で代表を務めている山田浩之さんに、カーテンフックについてお話をうかがいました。
カーテンフックとは、カーテンレールにカーテンを取り付けるための部品です。フックをカーテンのヒダ山の裏に引っ掛け、反対側をレールのランナーと呼ばれる輪っか状の金具にひっかけることでカーテンを設置することができます。
また、カーテンにヒダ山がないフラットカーテンは、多くの場合フックを差し込むためのポケットが付いています。カーテンフックの種類により、カーテンの見え方や見栄え、開け閉めのしやすさなどが変わるため、自宅のカーテンレールにあったものを選ぶことが大切です。
カーテンフックの素材
カーテンフックの素材は、プラスチック製と金属製の2種類があります。プラスチック製はアジャスター付きのものだと、一目盛0.5cmの調整が可能なので、丈は約1〜4cmほど高さを調整することができます。金属製は、生地の重みに強いことがメリットですが、調整ができない点がデメリットといえるでしょう。調整がしやすいプラスチック製を使うことが一般的です。
カーテンフックの種類
カーテンフックの種類は大きく分けて「Aフック」と「Bフック」があります。フックの選び方を間違えるとカーテンの開け閉めがしづらかったり、見栄えが悪いなどのデメリットがあるため、購入する前に把握しておきましょう。
Aフック
カーテンを吊るしたときに、カーテンレールが正面から見えるものがAフックです。Aフックを取り付けると、レールの下にカーテンが吊り下げられている状態になります。レールの種類関係なく取り付けることができるので、迷ったときはAタイプを選ぶとよいでしょう。
カーテンがレールに接触しないため、スムーズに開け閉めすることができます。AフックでもBフックでも仕上がりワイド寸法さえキチっと計算できたら、どちらもきれいにおさまります。
Bフック
カーテンを吊るしたときに、カーテンレールが正面から見て隠れるものが、Bフックです。レールよりも上の位置からカーテンがかけられているように見えることが特徴です。カーテンとレールの隙間が塞がるので、光漏れを軽減できる点がメリットといえるでしょう。しかし、場合によってはカーテンを開け閉めする際に上部の生地がもたついて、寄せるときにまとまりにくいことがあります。
ちなみに、Bフックの場合、フックをかける部分よりも上に生地が付け足されて、縫製されます。そのためカーテンの丈はAフックに比べて数cm長くなりますが、注文時の丈の長さは、レールのランナーに引っ掛けた部分から裾までの長さ(いわゆる「カン下寸法」)なため、Aフックの場合と変わりません。
カーテンフックの選び方
AフックとBフックは、好きな方を選べばよいというわけではありません。カーテンレールの種類や位置に合わせて適切なタイプを選ぶ必要があるのです。ここでは、カーテンレールの種類別に、ぴったりなフックを紹介します。自宅のカーテンレールはどのタイプに当てはまるのかチェックしてみましょう。
装飾レール
レール本体に装飾が施されている場合は、レールのデザインが見えるAフックがおすすめ。Bフックを使うこともできますが、せっかくの装飾が見えなくなってしまいます。さらに装飾部分とフックがぶつかって見栄えが悪くなり、折角の上部ヒダが折れ曲がってしまう可能性もあるので適切とはいえません。
正面付け機能レール
正面付け機能レールとは、カーテンレールが壁に対して垂直に設置されているものです。賃貸住宅など多くの部屋で見られる一般的なタイプで、AフックとBフックどちらでも使用できます。
もし、フック選びで迷ったときには、カーテンの質感で選んでみるとよいでしょう。たとえば、部屋内側にドレープカーテン、窓側にレースカーテンのダブルにする場合、厚地のドレープはレールを隠した方が見栄えがいいのでBフックがおすすめ。反対に薄地のレースカーテンはレールの金具が生地に触れるのを防ぐために、Aフックを選ぶとよいでしょう。
天井付け機能レール
天井付け機能レールは、天井に直接カーテンレールが設置されているタイプ。カーテンボックスや出窓の内部に設置されているタイプも含まれます。厚みのあるカーテンやレースカーテン、どちらの場合もAフックがおすすめです。
なぜなら、Bフックを取り付けると天井にカーテンが当たることで開け閉めがしにくくなってしまったり、先述したようにヒダが天井にあたり折れ曲がってこすれる形となり、生地を傷めてしまう恐れがあるからです。あまり見栄えもしないため、Aフックを選んだ方がよいでしょう。
正面付け機能レールと装飾レールのダブル
機能性レールと、装飾レールが両方使われているタイプもあります。この場合、窓側の機能レールにはレースカーテン。部屋側の装飾レールにはドレープカーテンを設置するのが一般的です。装飾レールにドレープカーテンをつける場合は、レールのデザインを見せるためにAフックを選ぶとよいでしょう。
レースカーテンは、万能なAフックの方が安心です。ちなみに、ダブルレールには段差が付いていることが多いため、カーテンの丈にも注意しましょう。
カーテンフックの取り付け方
カーテンフックの取り付け方はとても簡単です。まずはカーテンフックをカーテン上部の筒状になっている箇所に差し込みます。そして、カーテンレールに付いている輪っか状のランナーと呼ばれる金具に、一つひとつ通していきます。中央の金具(片方が磁石になっているマグネットランナー)には、穴が2つあることもありますが、どちらに設置しても問題ありません。真ん中の隙間を少なくしたい場合には、中央寄りの穴に通すとよいでしょう。
最後に
今回は、カーテンフックの種類や選び方のポイントについて紹介しました。カーテンフックにはAフックとBフックの2種類があり、選ぶフックによってカーテンの見え方や機能性が変わります。カーテンを新調する際には、自宅のレールの形状や本数と、可能ならば、フックをひっかけるランナーの数を確認しておきたいところ。ここで紹介したポイントを参考に、適切なカーテンフックを選んでみてはいかがでしょうか。
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