「わかりみが深い」とは?
「わかりみが深い」という表現は、2016〜2017年ごろから広まった新しい用語、いわゆる「若者言葉」です。主にSNS上でよく見られる表現ですが、普段の会話でも使われるケースがあります。本章では「わかりみが深い」の意味や使い方、表現の由来、類語などを解説します。若者を中心に、インターネットで流行している言葉の意味をチェックしましょう。
■「わかりみが深い」の意味と使い方
「わかりみが深い」の「わかりみ」とは、「理解(共感)できる」や「よくわかる」といった意味をもちます。この表現は、非常に深い共感や理解を示すものであり、「とってもよく理解している」というニュアンスが含まれています。使い方としては「それ、わかりみが深いね~」などが使用例です。
なお「わかる」と「わかりみ」には、大きな違いはなく、明確な使い分けも存在しません。若い世代の間で「面白い」「雰囲気が良い」という理由で広まった言葉です。
■「わかりみが深い」の由来
辞書で「み」を調べると、「感覚」や「程度(度合い)」を表す言葉と説明されています。例を挙げると、「このリンゴは、赤みが強い」と言えば「赤い印象が強い(濃い赤色である)」ということです。この用法が若者の間で広まり、辛い気持ちを指して「つらみ」といったり、深い理解を「わかりみ」と表現したりするようになりました。
■「わかりみが深い」の類語
「わかりみが深い」と同様に、強い共感・同意を示す表現は、他にもいくつかあります。例えば「わかりみしかない」や「わかりみがマリアナ海溝」などです。同じ意味をもつ類語であると同時に、派生語とも考えられます。
いずれも深く共感、理解していることを表す言葉です。なお「マリアナ海溝」とは、「わかりみ」の深さを、例えるために用いられた表現です。
「わかりみが深い」は死語?
若者の間で流行している表現は、日々進化しています。新しい言葉が続々と登場しており、「わかりみが深い」は、すでに新しい言葉とは言えないかもしれません。古い表現を「死語」と表しますが、「わかりみが深い」も含まれるのでしょうか。「死語であれば、使うのが恥ずかしい」と感じる方もいるかもしれません。そのため本章にて、「わかりみが深い」が死語か否か、解説します。
■死語とまでは言えない
「わかりみが深い」という表現は、SNS上で広く使用されるようになって以降、既に数年が経過しています。若者たちの言葉の世界は急激に変化するため、このフレーズも徐々に古く感じられることがあるでしょう。
しかし、SNS上では現在でも「#わかりみが深い」というハッシュタグが見受けられます。そのため「わかりみが深い」を死語とするのは、まだ時期尚早かもしれません。
■ネット上では定番化している!?
SNSを始めとしたインターネット上において、「わかりみが深い」は定番化しています。死語でもなく、新しい表現でもないという印象です。
ただし、注意が必要なのは「○○み」という表現に対して、「違和感がある」と感じる方もいるでしょう。インターネットではともかく、実生活での多用は禁物です。ストレートに「共感できる」「わかる」と表現した方が良い場合もあります。
「〇〇み」のバリエーション3つ
「〇〇み」と表現する言葉は、理解を示す言葉の他にも、いくつかあります。例えば「つらみ」や「やばみ」などです。ここでは「〇〇み」のバリエーションとして、3つの表現を紹介します。しんどいときや嬉しいときはもちろんのこと、「やばい」から派生した「やばみ」など、多くのシチュエーションで使用できる言葉もあります。