会議やプレゼン中に「時間が押しているので…」と耳にしたことがある人は多いでしょう。しかし、ビジネスの場ではどのように使うのが適切なのか、疑問に思うこともありますよね。そこで本記事では、「時間が押す」の意味やビジネスシーンでの適切な表現、言い換え、対義語まで解説していきます。
「時間が押す」とは? 意味を確認
会議やプレゼンの進行が予定より遅れる場面は珍しくありません。こうした状況を表現する際に「時間が押す」という言葉が使われることがあります。まずは、基本的な意味から確認していきましょう。

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「時間が押す」の基本的な意味
「時間が押す」という表現は、予定よりも進行が遅れている場面で使われることが多いでしょう。この言葉には、「スケジュールが後ろにずれ込む」「計画通りに進まない」といったニュアンスが含まれています。特に会議やイベントなど、時間が予定よりオーバーしている場面で耳にする機会が多いですね。
『デジタル大辞泉』(小学館)で「押す」の意味を確認すると、
テレビ・演劇などで、予定した時間よりも遅れる。「開始時間が10分―・す」⇔巻く。
一部引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
と書かれています。このことから、テレビ業界や演劇界などで主に使われていたことがうかがえますね。
ビジネスシーンでの適切な表現と注意点
「時間が押す」という表現は、ビジネスの場でもよく使われます。ただし、状況や相手に応じた伝え方を意識することで、より円滑なコミュニケーションにつながるでしょう。ここでは、ビジネスでの適切な表現や注意点を整理していきます。
上司・クライアントへの伝え方
仕事の場では、進行が予定より遅れている状況を伝える機会が少なくありません。その際、「時間が押しています」と伝えるよりも、相手に配慮した表現を選んだ方がいい場面があるでしょう。
例えば、会議の進行が長引いている場合、
「本日の進行は、予定より遅れております」
「会議の進行が長引いているため、時間の調整を検討しております」
といった伝え方が考えられます。どの表現を使うかは、状況や関係性によって適切に判断する必要がありますね。
時間が押しているときの対処法
進行が予定通りに進まないとき、どのように対応するかによって、全体の印象が変わることがあります。例えば、時間調整の工夫として、次のような方法を考えておくと、スムーズな進行につながるかもしれませんよ。
要点を整理する:話す内容を簡潔にし、時間内に収められるようにする。
発言時間を調整する:必要に応じて、発言時間を短縮する。
後日対応を検討する:その場での解決が難しい場合、次回の会議や個別対応に回す。
どの方法を選ぶかは、状況や優先度に応じて判断することが重要です。
「時間が押す」の言い換え表現は?
「時間が押す」という言葉は、状況によって異なる言い換えが可能です。ビジネスの場では、伝え方を工夫することで、よりスムーズなコミュニケーションにつながることもあります。ここでは、場面に応じた表現を整理していきましょう。

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フォーマルな場で使われる表現
進行の遅れを伝える際、「時間が押しています」と言うよりも、丁寧な言葉遣いが求められることもあるでしょう。そうした場面では、次のような表現が考えられます。
•「現在、予定時間を超過しております」
•「スケジュールに遅れが生じております」
•「会議の進行が、予定より長引いております」