「益々のご健勝」の意味と使い方
「益々のご健勝(ますますのごけんしょう)」とは、「前よりも一層、健康にすぐれて元気で健やかにいること」を意味します。つまり、相手の健康を気遣う言葉であると覚えておきましょう。
ビジネスで多用される「益々のご健勝」というフレーズは、取引先や目上の方に使うことが多いからこそ、その使い方には注意が必要です。
「ご健勝」は相手の健康を気遣うときに使う
「ご健勝」は、相手の健康を気遣ったり、健康に優れて健やかであることを願ったりして使われます。ビジネスでは、文書やメールの前文や末文で使われることが一般的です。また、結婚式や各種宴会で乾杯の挨拶をする際にも使われることが多いでしょう。
詳しくは例文でご紹介しますが、前文では「相手が健康で元気にしている」という意味で使い、末文や乾杯の挨拶では「相手の健康を願って」使います。
<注意点>
なお、「ご健勝」を使う際には次の2点に注意しましょう。
・健康でないことが明らかである場合は使用しない
・個人以外に対しては使用しない
相手が病を患っていることや怪我をしていることを知っているにもかかわらず、「ご健勝」を使うのは失礼にあたります。また、相手が高齢である場合にも使用は避ける方が無難と言えるでしょう。
また、「ご健勝」とは、個人に対してのみ使うことができる言葉です。したがって、企業や団体などの個人以外に対して使う場合は、「ご発展」と言い換えるようにしましょう。
「ご健勝」の5つの類語
「ご健勝」には、「ご多幸」「ご活躍」「ご発展」「ご清祥」「ご清栄」というように、代表的な類語が5つあります。同じ言葉の多用を避けるために他の言葉に置き換えたいときや、ニュアンスを変えたいときにも使用できるので、正しい使い方を覚えておきましょう。
「ご多幸」
「ご多幸」とは、文字通り「幸せが多くあること」を意味します。文書やメールの末文や乾杯の挨拶で、相手の幸せを願って使われます。「ご健勝」とセットで「ご健勝とご多幸をお祈り申し上げます」と使われることも多いでしょう。「ご健勝」と同様に、個人以外に使うことはできません。
「ご活躍」
「ご活躍」の意味は、「めざましい活動をして成果をあげること」です。相手を応援する気持ちを込めて、文書やメールの末文や乾杯の挨拶で使われることが多いでしょう。「ご健勝」と同じく個人に対してのみ使います。「ご健勝」や「ご多幸」とセットで使われることも多い言葉です。
「ご発展」
「ご発展」は、企業や団体などの個人以外に対して「さらなる繁栄を願う」という意味を込めて使われる言葉です。「ご健勝」「ご多幸」「ご活躍」を個人以外に使う場合に置き換えられる言葉としても覚えておきましょう。
「ご清祥」
「ご清祥」は、「健康かつ幸せである」ことを意味します。個人に対する文書やメールの前文で使用します。「ご健勝」と意味が近く、置き換えて使うことも可能です。
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「ご清栄」
「ご清栄」は、「健康で繁栄している」ことを祝う意味合いで使われます。個人に対しても使えますが、ビジネスにおいては企業や団体などに対して使う方が一般的です。
ビジネスシーン別!「益々のご健勝」の使い方
「益々のご健勝」というフレーズは、文書やメールの前文や末文、乾杯の挨拶で使われます。それぞれ使い方や文章構成が、少しずつ異なる点に注意が必要です。各シーンでどのように使われるのか、例文で確認しましょう。