洗濯の手順|洗濯機の適切な設定と洗い方
1. 洗剤を選ぶ
・ダウン専用洗剤(グリーンダウンウォッシュなど)を使用するのが理想的。
・中性洗剤(エマールなど)も可だが、界面活性剤が強すぎると羽毛の油分が失われやすいため注意が必要。
・柔軟剤は不要。
2. 洗濯機の設定を適切に調整する
・「ドライコース」または「手洗いコース」を選択。通常の洗濯モードでは水流が強すぎるため、中綿が偏るリスクがある。
・水温は30℃以下に設定。高温は羽毛を傷める原因になる。
3. 水量を「多め」に設定する
・水量が少ないとダウン全体に水が行き渡らず、ムラが生じるため「最大」にするのが理想的。
4. 脱水は短時間(30秒~1分程度)で調整
・長時間の脱水は厳禁! 短時間で軽く水を切る程度にし、脱水後は速やかに乾燥に移る。
ダウンの手洗い方法|洗濯機が不安な人向けの安心ケア
ここでは、ダウンを優しく手洗いするための適切な方法と注意点を解説します。
手洗いが必要なダウンとは? 洗濯機とどちらがいいか
ダウンを手洗いするべきか、洗濯機を使うべきかの判断は、以下のポイントで見極めることができます。
<手洗いを推奨するダウン>
・洗濯表示に「手洗い可」のマークがあるもの
・高級ダウン(グースダウンなど)や軽量ダウン
・撥水加工が施されているダウン(シームレスダウンなど)
・装飾が多いデザイン(ファー付き、レザー素材が含まれるものなど)
ダウンの正しい手洗い手順|必要な道具と洗い方
手洗いは、できるだけ優しく洗うことが重要です。以下の手順を参考にして、ダウンを傷めずに洗いましょう。
1. 洗剤を準備する
・ダウン専用洗剤または中性洗剤(エマールなど)を使用。
2. ぬるま湯(30℃以下)を使用する
・熱すぎるお湯はダウンの油分を落としすぎ、保温性が損なわれるため避ける。
・たっぷりの水を使用し、洗剤を溶かしておく。
3. ダウンを優しく押し洗いする
・こする・もみ洗いはNG。
・両手で軽く押して汚れを浮かせるように洗う。
4. 2~3回すすぎを行う
・洗剤が残らないよう、しっかりとすすぐ。
・水を変えながら、優しく押し洗いを繰り返す。
5. バスタオルで水気を取る
・絞らずに、タオルで包んで押しながら水分を吸収する。
・余分な水分がなくなったら、乾燥工程へ移る。

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ダウンの乾燥と仕上げ|ふんわり感を取り戻すコツ
ここでは、ダウンをふんわり仕上げるための最適な乾燥方法を解説します。
乾燥機を使う場合|最適な設定と注意点
乾燥機を使うことで、ダウンをふっくら仕上げることができます。ただし、高温設定や長時間乾燥は厳禁。ダウンが傷んだり、羽毛がダメージを受ける原因になります。
1. 乾燥機の温度設定は「低温」にする
・50℃以下の低温設定で乾燥させる。高温だと羽毛の油分が抜け、保温性が失われる。
・「弱」または「低温モード」がある場合は、それを選択。
2. 乾燥時間は30~40分を目安にする
・途中で一度取り出し、ダウン全体をほぐして空気を入れると、均等に乾燥できる。
3. テニスボールや乾燥用ボールを入れる
・テニスボールを2~3個入れると、中綿が偏るのを防ぎながら、自然なふんわり感を回復できる。
・乾燥機専用のランドリーボールも有効。
4. 完全に乾燥するまで繰り返す
・乾燥機だけで完全に乾くとは限らないため、一度取り出して中綿を手でほぐし、まだ湿っている場合は追加乾燥する。
自然乾燥の正しい方法|ふんわり仕上げるために
乾燥機がない場合、自然乾燥で仕上げることも可能ですが、間違った方法だとダウンがぺちゃんこのまま乾いてしまうため、工夫が必要です。
1. 平干しで形を整えながら乾燥させる
・ハンガー干しは厳禁! ダウンの重みで中綿が下に偏り、シルエットが崩れる原因になる。
・平干し用ネットを使い、風通しのよい日陰に干す。
・ダウンの形を整えながら乾かすことで、ボリュームを維持できる。
2. 扇風機やサーキュレーターを活用する
・ダウンの乾燥には時間がかかるため、風を当てて湿気を逃がすと効果的。
・風通しのよい場所に置き、時々向きを変えてまんべんなく乾燥させる。
3. 乾燥途中で中綿をほぐす
・乾燥が進んできたら、手で軽く叩くようにしてダウンの中綿をほぐす。
・これにより、空気が入り込み、ふっくらとした仕上がりになる。
最後に
ダウンジャケットは適切な方法で洗濯すれば、自宅でもふんわりと仕上げることができます。洗濯機を使う場合は、洗濯ネットや脱水時間を工夫し、手洗いの場合は優しく押し洗いするのがポイントです。
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