ソファーの掃除は表面のほこり除去と乾燥、汚れは中性洗剤でやさしく拭き取るのが基本。
Summary
- ソファーは日常的に汚れやすく、定期的なケアが◎。
- 汚れやシミが取れない場合は、クリーニング業者利用も有効。
- 日常の時短ケアやコスト節約テクで、無理なく清潔をキープできる。
Contents
ソファーは家族が集まりやすい場所であり、日々の暮らしの中で汚れやすい家具です。忙しい毎日でも、無理なく清潔を保ちたいと感じている方は多いのではないでしょうか? 自宅でできるソファーのお手入れや、クリーニング業者の選び方を知ることで、見た目も心もスッキリとした生活を目指せます。
そこで、この記事では、ソファーをきれいに保つための具体的な方法や、困った時に頼れる業者の比較ポイントなどを創業80余年の歴史を持つ京都発祥の染み抜き・お直し専門店である「きものトータルクリニック吉本」さんにお聞きしました。実生活ですぐに役立つ情報をお届けします。
ソファーケアの基本と自宅でできるコツ
日々忙しく過ごす中で、ソファーの清潔を保つための基本を知ることは、家族の健康や快適な暮らしにつながります。自宅で簡単にできる手入れ方法やポイントを紹介していきましょう。
ソファーの汚れやすい理由と清潔を保つ重要性
ソファーは、リビングで最もくつろげる場所の一つでしょう。しかし、家族が座るたび、衣服に付いたほこりや花粉、皮脂が少しずつ繊維にたまります。小さな子どもがいる家庭では、おやつの食べこぼしや飲み物のしみが目立ちやすいでしょう。ペットの毛やニオイが気になる場合もあります。
これらが長期間蓄積すると、見た目だけでなくアレルギーや衛生面にも影響が出ることがあるでしょう。清潔な状態を保つことは、快適な空間づくりや健康維持に役立ちます。定期的なケアを意識することが肝要です。

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家庭でできる日常的なソファーお手入れの流れ
ソファーの日常的なお手入れは、以下の手順で進めると無理なくきれいな状態を保ちやすくなります。
1.表面のごみやホコリを掃除機で吸い取る
ソファー全体を丁寧に掃除機で吸い取ります。細かなすき間や溝もノズルを使ってホコリを取り除きます。
2.目立つ汚れやしみをやさしくふき取る
極少量の中性洗剤をぬるま湯で薄め、やわらかい布をしぼって汚れ部分を軽くたたくようにふき取ります。強くこすると生地が傷みやすくなるため、力を入れすぎないことが肝要です。
3.洗剤が残らないよう水拭きで仕上げる
洗剤を使った部分は、きれいな布で水拭きをして残留成分を取り除きます。生地へのダメージを防ぐため、この工程は省かないようにしてください。
4.風通しのいい場所でしっかり乾燥させる
掃除後は、窓を開けて自然乾燥させるか、扇風機を活用します。湿気が残らないよう注意します。
この一連の流れを意識することで、日常の汚れをため込まず、清潔で心地いいソファーを保ちやすくなります。
自分でお手入れする際の大切なポイント
ソファーを自分でお手入れする場合は、次のポイントを押さえておくと失敗を防ぎやすくなりますよ。
1.洗剤やクリーナーは必ず目立たない部分で試す
素材や色によっては変色や色落ちが起こる場合があります。目立たない場所でテストすることが大切です。
2.水分を使いすぎないよう注意する
洗剤や水を多く使うと、ソファー内部まで湿ってしまい、カビやニオイの原因となることがあります。必要最小限の水分で作業しましょう。
3.汚れが取れないときは無理にこすらない
強くこすると、繊維が傷みやすくなります。落ちにくい汚れやしみは無理に取ろうとせず、早めに専門業者への相談を検討しましょう。
4.作業後はしっかり乾燥させる
掃除が終わったら、自然乾燥や扇風機を使ってしっかり乾かします。湿気が残るとカビや悪臭が発生しやすくなってしまうので、注意が必要です。
5.日頃から汚れたらすぐに対応する習慣を持つ
放置すると汚れは定着してしまいます。汚れを見つけたらすぐにふき取ることで、ソファーを長持ちさせやすくなります。

ソファーの素材別お手入れ方法と注意点
ソファーにはさまざまな素材があります。それぞれに合ったお手入れを知ることで、見た目も機能も長持ちします。素材ごとの洗い方や注意点を分かりやすく解説します。
ファブリック(布)ソファーのお手入れ方法
布製ソファーは、毎日使ううちに細かなほこりや食べこぼしが溜まりやすい特徴があります。掃除機をかける際は、ヘッド部分を布専用のものに交換すると繊維を傷めにくくなります。
クッションが取り外せる場合は、洗濯表示をよく確認し、家庭で洗えるタイプかどうかを判断します。中性洗剤をぬるま湯で薄め、やわらかい布でポンポンとたたくように部分洗いを行うと、生地への負担が少なくなります。
汚れが落ちにくい場合は、無理にこすらず、洗剤液を数分なじませてから再度やさしく拭き取る方法が有効です。乾燥時は陰干しでゆっくり乾かすと、生地の傷みや変色を防ぎやすくなります。
革・レザーソファーのお手入れと注意点
革やレザー製ソファーは、汚れやすさだけでなく、乾燥やひび割れにも注意が必要です。乾いた布で日常的にほこりを拭き取り、月に一度程度は革専用のクリーナーや保護クリームでケアしましょう。
液体汚れが付いた場合は、すぐに乾いた布で吸い取るように拭き取ります。水分が残るとシミや変色の原因となるため、なるべく早く処置しましょう。直射日光の当たる場所やエアコンの風が直接当たる場所では、革の乾燥が進みやすいです。普段の置き場所にも気を配ることで、長くいい状態を保ちやすくなります。

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ソファーカバーやクッション部分のお手入れ
カバーやクッションは、毎日触れる機会が多く、意外と汚れが目立ちやすい部分です。取り外せるカバーの場合、洗濯表示をよく確認して家庭で洗えるかどうかを判断しましょう。縮みや色落ちを防ぐため、水温や洗剤の種類にも注意します。
手洗いが推奨されている場合は、ぬるま湯と中性洗剤を使い、やさしく押し洗いをします。洗濯機を使用する場合はネットに入れ、弱水流で洗うと型崩れを軽減できます。クッション部分のほこりやダニが気になる場合は、天気のいい日に陰干しを行うと衛生的です。乾燥は自然乾燥が基本となりますが、湿気が多い日は扇風機や除湿機を使うと早く仕上がります。

素材ごとの適切な洗い方や注意点を守ることで、見た目と機能を長持ちさせやすくなります。
突発的なトラブル時のソファーお手入れガイド
突然の汚れやトラブルにも慌てず対応できると安心です。嘔吐や飲み物をこぼしてしまったり、シミができた時の対処法や便利なアイテムの使い方を紹介します。
嘔吐や飲み物のシミへの対応方法
子どもやペットがいる家庭では、嘔吐や飲み物をこぼしてしまうなど、思わぬトラブルが起こることがあります。こうした汚れが発生したら、まずは乾いたタオルやペーパーで水分や汚れを押さえて吸い取ります。この時、こすらず押し当てるようにすることで、汚れが広がるのを防ぎます。
次に、ぬるま湯に中性洗剤を少量混ぜ、やわらかい布でたたくように拭き取ります。特に嘔吐の場合、ニオイが残ることがあるため、家庭で洗える洗濯表示がある場合は消臭スプレーや重曹をふりかけて数分置いてから掃除機で吸い取る方法も役立ちます。ただし、使用できるかどうかを確認するために、まずは目立たない部分でテストしてから行いましょう。
応急処置後もニオイが残るときは、市販の消臭剤や専門クリーニングの利用を検討するのも手です。