アルミホイルの代用品を使う調理器具別に紹介。料理にもたらす効果を知って代用しよう

料理におけるアルミホイルの効果

料理の際などに「こういうときは使うものだから」と、何となくアルミホイルを使っていませんか。アルミホイルの性質や料理に使う効果を知っておくと、代用品選びもわかりやすくなりますよ。まずはアルミホイルの性質と効果について説明します。

調理器具が汚れるのを防ぐ

アルミホイルには、調理器具に食材やお菓子の生地がくっつくのを防ぐ効果があります。オーブンやフライパンに直接生地や食材を乗せて焼くと、くっついたり焦げ付いたりして後片付けが大変です。

たとえば何かを焼くレシピに「アルミホイルを敷く」という一文があった場合、ほとんどのケースでくっつきや焦げ付きを防止するのが目的でしょう。グリルなどに敷くと、下に油が垂れ落ちるのを防ぎ、汚れを軽減できるのもアルミホイルの効果といえます。

食材に熱を伝えやすくする

アルミホイルは溶かしたアルミニウムを型に入れ、ローラーで薄く延ばしたものです。アルミニウムは金属の中でも熱伝導率が高い部類なので、アルミホイルで食材を包めば、熱するときも冷やすときも短時間で済みます。

食材に熱が伝わりやすくなると、加熱ムラができる失敗も減るでしょう。缶ジュースなどの缶にアルミニウムが使われているのも、熱伝導率が高く、さびにくいためです。

水分や風味を閉じ込める

アルミホイルは、水分や気体を遮断する効果を持つアイテムです。料理では食材や料理そのものを覆ったり包んだりすることで、中身の水分が飛ばず、みずみずしさを保てます。

魚の包み焼きなどに使われるのは、アルミホイルで包むと食材の水分や風味を逃がさず蒸し焼きにできることが理由です。アルミホイルに包むことで火が通っても身がパサパサにならず、ジューシーなまま食べられます。

料理を保温する

アルミホイルは輻射熱（電磁波によって伝わる熱のこと）を反射する効果も持ち、包んだ料理の熱を閉じ込めてくれます。逆に、外部の熱を中身に伝えにくくする効果もあるため、冷たいものの保冷にも効果的です。

ただし、直接熱源に触れれば、アルミニウムの熱伝導率の高さからすぐに熱くなってしまいます。また、アルミホイルの断熱効果は限定的で温度を保てる時間も短いため、保温・保冷目的で使う場合はタオルや新聞紙などを併用するとよいでしょう。

アルミホイルの代用品

アルミホイルが料理にもたらす効果を知っていると、目的や用途によって代用すべきアイテムがわかりやすくなるはずです。使う調理器具ごとに、アルミホイルの代用品としておすすめのキッチングッズを紹介します。

クッキングシート【オーブン・フライパン】

アルミホイルの代用品としてまず挙げられるのが、クッキングシートです。薄く表面がツルツルした紙で、調理器具に食材が焦げ付いたり、くっついて汚れたりするのを防いでくれます。

オーブンやフライパンでの焼き料理にアルミホイルを使う場合は、クッキングシートで代用すれば焦げ付きやくっつき防止に効果的です。

食材を包んで焼けば、蒸し焼きにも使えます。とはいえ、アルミホイルに比べて水分・風味を閉じ込める効果が劣ることを前提として使いましょう。また、オーブンで使うときは燃えたり変形したりする可能性があるため、目を離さないよう注意が必要です。

耐熱皿や陶器の皿【オーブン・蒸し器】

高熱に耐えられる耐熱皿や陶器の皿は、オーブンや蒸し器での蒸し料理に使うアルミホイルの代用品として優秀です。水分を逃がさないようにしながら、熱を均等に行き渡らせるというアルミホイルの役割を果たしてくれます。

オーブンで蒸し料理を作るときは、耐熱皿や陶器の皿に食材を入れ、アルミホイルの代わりにふたとなるサイズの皿をかぶせて加熱すれば水分が逃げません。

グリルプレート【魚焼きグリル】

魚焼きグリルで食材を焼くとき、汁や油で受け皿が汚れないようアルミホイルを敷く家庭も多いのではないでしょうか。「グリルプレート」とは名前通りグリル用のプレートで、こちらを魚焼きグリルの網の上に乗せて使うことで、受け皿の汚れが防げます。

グリルプレートはアルミニウム製や鉄製・陶器製など、商品のバリエーションが豊富です。これから買う場合は、製品ごとの特徴をよく読んで欲しい機能があるものを選びましょう。

まとめ

アルミホイルは調理器具の汚れを防ぐだけでなく、食材に熱を伝えやすくする・水分や風味を閉じ込めるといった役割を持つものです。

アルミホイルがないときは、用途によってクッキングシートや耐熱皿・グリルプレートなどの身近なアイテムを使えます。代用するときは、何を目的として使うのかを考えて選ぶと失敗が減るはずです。

メイン・アイキャッチ画像／(c)Adobe Stock