門外不出の意味や読み方をチェック！例文や類語も紹介

門外不出（もんがいふしゅつ）の意味

貴重なものを誰にも見せたり貸したりせずに保管することを「門外不出」といいます。たとえば、価値の高い美術品や書籍などを外部に出さず大切に保管しておくことです。

もんがい‐ふしゅつ〔モングワイ‐〕【門外不出】
貴重な芸術品などで、めったに他人に見せたり貸したりせず秘蔵すること。また、その物。「門外不出の古文書」
引用：小学館 デジタル大辞泉

転じて、大切な知識や技術を外部の人に知らせないことも「門外不出」と表現します。門外不出を使った例文もチェックしましょう。

自宅に閉じこもることを表す用法も

「門外不出」が「自宅から一歩も外に出ない」という意味で使われることもあります。これは本来の意味から派生した俗な使い方で「外に出ず、誰にも会わないようにすること」を表す「蟄居（ちっきょ）」と近いニュアンスといえるでしょう。この意味で用いられる門外不出の例文を紹介します。

門外不出の類語・言い換え表現

「門外不出」には複数の類語や言い換え表現があります。それぞれの言葉の読み方や意味、例文をチェックしましょう。似た意味の言葉を複数知っておくことで、場面に合う適切な表現を選べるようになります。

一子相伝（いっしそうでん）

ある知識や技術において、最も大切な事柄である奥義を特定の一人にだけ伝えることを「一子相伝」といいます。美術品や書籍といった物には使えませんが、外部の人に知られないようにする点は「門外不出」と共通しているといえます。

【一子相伝】ってどんな意味？4つの類語も覚えておこう

奥義秘伝（おうぎひでん）

「奥義秘伝」とは、ある知識や技術について最も大切なことを示す「奥義」と、特定の人にだけ伝える大切な知識や技術を示す「秘伝」を組み合わせた表現です。

「奥義秘伝」は、知識や技術を限られた少数の人にだけ伝えることを意味します。大切なものを外部に漏らさないという点は「門外不出」と共通しているといえるでしょう。また、知識や技術を伝えるという点は「一子相伝」と同様ですが、「奥義秘伝」は一人ではなく少人数に伝える点が異なります。

【虎の巻】という言葉、どんなシーンで使うのが正解？

他言無用（たごんむよう）

「他言無用」とは、ある情報を外部へ漏らしてはいけないという意味の言葉です。「門外不出」が美術品などの物に使われることが多いのに対して、「他言無用」は情報そのものに対して使われる点が異なるといえます。

【他言無用】は目上の人に使ってもいい？例文や言い換え表現を解説

「箝口令」とは特定の事柄に関する発言を禁じること！ 使い方などを紹介

秘蔵（ひぞう）

最も大切な知識や技術をむやみに人に見せず、外部へ出さないことを「秘蔵」といいます。「門外不出」や「一子相伝」と近い意味合いで用いられる言葉です。

また、子どもや弟子などを自分のもとで特に大切に育てることを「秘蔵」という場合もあります。

所蔵（しょぞう）

「所蔵」とは、自分の所有物を保管して持っていることをいいます。「門外不出」と異なり、他人に見せたり貸したりしないという意味までは含まれていませんが、手元に保管している状態である点は共通しているといえるでしょう。

まとめ

門外不出は、貴重な美術品や書籍などを、誰にも見せずに保管するという意味の言葉です。外に出さないことから、自宅に閉じこもり誰にも会わないようにすることを門外不出と表現することもあります。
類語や意味・例文をチェックして、正しく使用しましょう。

メイン・アイキャッチ画像