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WOMENその後の女妻母たちアフターストーリー

2019.02.28

『40歳を前に異動を決断。もう一度フルパワーで働きたかったんです』女・妻・母〜働く女性の心のドラマ〜【小川真理子さん・前編】

あなたは3年前、何を思いどんな明日をめざしてましたか? 変化させたものと、ブレずに変えなかった自分の軸と。本誌連載に登場した働く女性たちの心のドラマを追跡取材でお届けします。大日本印刷勤務、小川真理子さんのお話。

Text:
谷畑まゆみ
Tags:

小川さんがDomaniに登場したのは2015年12月号。就職氷河期に大日本印刷株式会社へ総合職として新卒入社。営業部に配属され女性誌の制作進行を担当するうち、30代でふたりの娘をもつワーキングマザーに。取材当時は“入社10年を機に違う業務も経験したい”と新規事業の社内公募に手を挙げて、電子書籍の営業担当を始めたばかり。“いつか来る定年の日まで自分らしくがんばりたい”と話していた彼女に現在の様子を聞いてみると、今後のキャリアを見すえた新たな働き方をスタートさせていました。

Vol.5【母】小川真理子さん・39歳
大日本印刷(株) 研究開発センター 研究管理本部

▲当時の誌面(DOMANI2016年12月号より)

●「人生や生活面における変化」ベスト3

1:異動願いを出し、東京都勤務から通勤しやすい千葉県勤務に
2:会社の駅伝部に入部した
3:次女が小学校に入学、保育園の送迎がなくなった

●現在の仕事内容

研究開発における価値を最大化するための企画立案

●1日のスケジュールの変化

子どもたちの成長にともない、夜1時間くらいは自分の時間がもてるように

●今、自分を自分でほめたいこと、叱りたいこと

・ほめたいこと:古巣を去り、新たな働き方を求めて異動願いを出したこと
・叱りたいこと:もう少し娘たちと向き合って、成長を見守りたい

やっぱりフルパワーで働きたい。自分のキャリアはあきらめたくない

本誌の取材では “以前は仕事が人生の中心でしたが、今はいい感じに切り離されている気がします”と話されていました。その後、フルタイム勤務に戻るために異動願いを出したそうですが、再び仕事に重心を置いたいちばんの理由は何でしたか?

当時は「honto(ホント)」という電子書籍とリアル書店をつなぐ総合書店で、電子書籍の営業担当をしていました。ハードだった女性誌の製造管理時代よりも時間的には負荷が軽く、時短勤務で働けていたんですね。朝9時に出社したら部内会議に出席して、各出版社との打ち合わせに出た後に社へ戻って事務作業。夕方4時には退社してふたりの娘たちを学童と保育園にお迎えに行くという生活でした。

もちろん、充実感や手応えもありました。でも、やっぱりフルタイムで働ききることへの思いや、“もうちょっと時間があればもう少し仕事ができるのに”というジレンマもあったんですよね。ふと周囲を見まわすと自分はもう40が見える年齢になっているのに、若手がバリバリ働きどんどん上にあがっていく。娘ふたりがもう少し手がかからなくなるまであと4、5年かかるとして、そのころ自分は40代の折り返し。その間、後輩たちもどんどん成長していくだろうと考えると、私も負けてはいられないと思ったんです。

もし自宅の近くに会社の研究開発の部署がなければ、異動は考えなかったかもしれません。でもたまたま近くに自分の可能性を広げられる環境があった。ここならフルタイムで働いても仕事と子育てを両立できるんじゃないかと、そんなふうに考えたんです。

今後のキャリアと子育てとの両立を視野に入れての決断だったんですね。

そうなんです。女性誌の製造管理も電子書籍の営業もものすごく好きな仕事だったので、実はかなり悩みました。研究開発センターでの業務は技術部門のマネジメントや研究管理など自分にとっては未知の分野。本当にこれでいいのか、失敗したらどうしようと迷いましたし、周囲や夫にも相談しました。

でも、最終的には“不安はあるけれどとにかくやってみよう”と、途中から妙に吹っ切れて(笑)。決めてからは社内研修を受けたり自宅で勉強して急いで準備を進め、異動願いも受理されました。

これまで東京本社勤務時代は、通勤に片道1時間半かかっていました。今は朝8時から夕方17時までフルタイムで働けますし、少し残業しても会社から家まで車で10分の距離なので、次女の学童のお迎えもできるんです。去年から娘がふたりとも小学生になったことも大きいですね。お姉ちゃんが一緒に登校してくれて朝の送りがなくなったので、体がものすごく楽になりました。

社内の駅伝部にも入部されたそうですね。

もともと体を動かすことが好きなんです。“会社の駅伝部に入部したら新しいつながりがつくれるかも”という期待もあって、37歳から駅伝を始めました。毎年3月に会社の駅伝大会があるので、それを目指して練習してます。大会前は昼休みに近くの公園を1周4キロ、17〜18分くらいで走っています。

始めてみてわかったのですが、駅伝ってちょっと仕事に似てるんですよね。最初に自分は何分台で走るのか目標を設定。次にそれをクリアするには何をすればいいのか、対策や戦略を練る。クリアできたら次の目標値はどれくらい上げるのか、それを実現させるための手段は何かを考え、常にPDCAをぐるぐる回しているような感じなんです。今のところは男性部員の中の紅一点なので、駅伝部に女性社員を一生懸命勧誘中です(笑)。

▲「入部2年目の今年は駅伝のスタメンに入ることが目標です。アディダスのウエアで自主トレにはげんでいます」と小川さん。

本誌掲載:2015年Domani12月号「女の時間割。」
撮影時スタッフ:撮影/嶋野 旭 ヘア&メーク/菊地かずみ(P-cott) 構成/谷畑まゆみ

※記事の内容は小川さんが「研究開発センター 研究管理本部」在籍時のものです。

テキスト

谷畑まゆみ

フリーエディター・ライター。『Domani』連載「女の時間割。」、日本財団パラリンピックサポートセンターWEBマガジン連載「パラアスリートを支える女性たち」等、働く女性のライフストーリー・インタビュー企画を担当しています。

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