豆腐メンタルとは?
この言葉が誕生したきっかけは、世界的人気を誇るカードゲームのアニメです。豆腐のようにもろく崩壊していく登場人物のメンタル状態をあらわす言葉として、インターネットの掲示板で名付けられたとされています。日常で使うときは、傷ついた自分の気持ちを自虐的に言ったり、気落ちしている人を茶化して言うことが多いようです。
対義語はこんにゃくメンタル?
豆腐メンタルに対して、柔軟な思考と強い心をもつ人をあらわす「こんにゃくメンタル」という対義語も誕生しました。豆腐もこんにゃくもやわらかいイメージがありますが、豆腐は少しの力で崩れてしまうのに対し、こんにゃくは弾力があって簡単には崩れない、というわけです。さらに派生して、「杏仁豆腐ですみません」「せめてジーマミー豆腐になりたい」といったように、心の強さを豆腐のバリエーションで表現する人もいるそうです。
豆腐メンタルの人の特徴とは
「打たれ弱い」「凹みやすい」と言い換えることもできる「豆腐メンタル」の人物描写。実際に、ものすごく失敗が多い人なのかというと、そういうわけでもなく、どこか心のありように特徴がありそうです。
他人の顔色をうかがう
わかりやすいひとつの特徴が、「顔色をうかがう」タイプ。相手の反応が悪いだけで、「イヤな思いをさせてしまった」「怒らせてしまった」と思い悩んでしまうのもよくあるパターンです。「気にしすぎ」を治すのは少々時間がかかりそうですが、同時に周囲も「気にしすぎ」を排除していくと、誰にとっても仕事が進みやすくなるのは事実。たとえば、20代にして経営者となった古市優子さん(コムエクスポジアム・ジャパン 社長)の場合。職場に女性の中に男性がひとりだけ。何か気遣うべき?【働く女性の質問箱】 の記事の中で、こう話しています。
「私の会社は、9:1で圧倒的に女性が多いのが特徴です。<中略>会社での『働きやすさ』は考えますが、だからといって性別を意識することもありません。そして採用のときは、性別のことや男性への配慮を気にするのではなく、『結果を出すことで認められる』ことを伝えるべきです」(古市優子さん)
他人の顔色や言動を気にするより、「やるべきこと」を再確認すること。仕事上でのメンタルコントロールの、基本かもしれません。
ネガティブ思考
凹みやすい人に多いのが、ネガティブになりがちな自分の思考回路そのものから、否定してしまうこと。少し落ち込むことがあると、「こんな私って…」とどんどん深みにはまってしまいます。
「ネガティブにはネガティブさんなりに、慎重に、最悪のケースも想定しながら動くことができる良さがある」
とネガティブ思考の良い面を強調するのは、ワーママでありスタイリストの田沼智美さん。何かと気にしすぎたり、人に影響を受けやすい豆腐メンタルの人だって、その特徴を活かしていけば、人づきあいも前向きになれるというわけです。
「慎重派の良さで突き進みたいときは、自分と波長の会う(ネガティブ寄りの)人と一緒に過ごし、ポジティブ思考でいきたいときはホジティブな人と交わる。その空気にうまく影響されてみては、どうでしょう」(田沼智美さん)
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