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骨盤とダイエットの関係性とは
開いた骨盤はダイエットの大敵に
カイロプラクター 姿勢教育指導士、碓田紗由里さんによると、例えば産後などで骨盤が開いて歪み、それを放っておくと体型が戻らない大きな原因になってしまうんだそう。どれだけ体重を落としても、骨盤が開いたままでは元の体型に戻すことはできないのだそうです。
「産後は骨盤の下側が広がり、全体的に四角っぽい形になっています。出産が終わると、骨盤は元の状態に戻ろうとしますが、姿勢習慣が悪かったり、ゆがみによって戻れないことがあります。その場合、何もしなければ勝手に元に戻ることはありません。これを放っておくと、のっぺりとした四角いお尻、くびれのない寸胴なウエストになるなど、産後太りの原因になります。」(碓田さん)
骨盤の歪みをリセットすれば体型が戻り、むくみやぜい肉も自然と取れるそうですが、骨盤の歪みを自力で完全に戻すことはできないそう。
「今は骨盤調整の簡単な体操などもインターネットで見られますが、それは整えた骨盤を維持するためのサポート、と考えてください。残念ながら、ゆがんだ骨盤を自分で戻すことはできません。私自身も自分で自分の骨盤は治せません。なので、専門知識のある施術院などに行き、メンテナンスすることをおすすめします。産後1〜2ヶ月は関節が柔らかく、よい状態に骨盤が戻りやすい時期なので、産後2ヶ月以内に整えるのがベスト。この時期にきちんとケアすることで、妊娠前からのゆがみや腰痛、肩こり、下半身太りなど、過去の体の悩みも解消できます。しかし、それ以降でも問題はありません。あくまでもよい状態に戻りやすいのは2ヶ月以内で、より効果が得られやすい、という意味です」(碓田さん)
まずは専門知識のある施術院でメンテナンスしつつ、日々のケアも行っていくのが大切なのですね。
骨盤の後傾が運動不足につながる
光伸メディカルクリニック院長、中村光伸先生によれば、姿勢が崩れ骨盤が後傾すると、歩くときに脚を強く蹴り出すことができなくなり、歩幅の狭い弱々しい歩き方になってしまうのだそう。そんな生活が続くと、結果的に筋肉の量が落ちて太りやすくなり、体力が落ちて疲労も抜けにくい体になるのだとか。すると動く気力が低下してますます運動不足になってしまう悪循環に陥る恐れがあるそうです。
「まずは、1日の終わりにストレッチを取り入れて、コリやゆがみを翌日に持ち越さないようにしましょう。体がほぐれると血のめぐりがよくなるし、質のよい睡眠を得やすくなります。しっかりと心身の修復が行われ、翌日に疲労が残りにくいというメリットも。朝から元気で活動的に動ける、軽やかな体になれますよ」(中村先生)
骨盤を整える簡単ストレッチ
腸腰筋ストレッチ
碓田さん曰く、腸腰筋のストレッチは骨盤を整えるだけでなく、姿勢改善にも役立つのだとか。
まず片膝立ちをしたら、手を膝の上に置きます。
そのまま上半身をスライドさせるようにして前方に移動させ、後ろの脚の付け根からももの前を伸ばします。呼吸するたびに少しずつ深くストレッチし、15秒ほど伸ばしていきましょう。息を吐きながら最初の状態に戻したら、反対側の脚も同じようにしてストレッチします。
腰回りストレッチ
仰向けに寝た状態で両手両脚をまっすぐ伸ばし、手を頭上で交差させ腰を伸ばします。この状態のまま骨盤を上下に動かしましょう。まずはゆっくりと右足を足元方向に踏み出し、腰の右サイドを伸ばします。これを左右交互に10回ずつ行って。
両腕の力を抜いたら、肩や首がベッドから浮かないようにキープし、そのまま腰をねじってストレッチします。10秒間キープしたら逆側も同様に行いましょう。
寝ながらできる骨盤を安定させるエクササイズ
骨盤底筋トレーニング【あおむけカエルのポーズ】
骨盤底筋とは、骨盤の下側にあり内臓を支えているハンモックのような筋肉のこと。通常は締まった状態で、尿や便、経血を出す時はゆるむという「蛇口」のような役割があります。
骨盤底筋が弱くなってくると、蛇口がつねに開いた状態になるので尿もれしやすかったり、湯船から上がってしばらく経った後に、膣からお湯が出てきたり、膣に空気が入りやすくオナラのような音が出たりします。これらの悩みを解消するには、日頃から骨盤底筋をトレーニングすることが大切です。誰でも簡単にできるトレーニング方法を、骨盤矯正パーソナルトレーナー Naokoさんに教えてもらいました。
あおむけで開いた足を上下させると骨盤底筋に力がかかり、鍛えられます。足を上下させる動きは小さいけれど、効き目は抜群です。
まずはスタンバイ!
床にあおむけで寝て、ひざを左右に倒して股関節を広げます。このとき腰が浮かないようにしましょう。左右のかかとを合わせ、つま先は外に向けます。ひざは脱力させます。手は股関節に置き、軽くつかみます。
この1ポーズでトレーニング!
鼻から息を吸いながら、かかとを床から浮かせます。おしりから頭までは床につけたままで、腰が浮かないように注意。また、途中でひざが閉じないようにしましょう。口をすぼめた状態でゆっくり吐きながら床に下ろします。左右のかかとをしっかり押し合うようにして上げ下げを1分間繰り返します。