夫の家事は、妻からどう見られている?
20〜50代のワーママ計767人に40項目に渡りWebアンケート調査をした今回。まとまった数字になるとワーママ家庭の動向があれこれと見えてきます。
中でも今回非常に興味深かったのが「夫との家事の割合はどれくらい?」という項目。この項目のポイントはワーママが主観で答えるというところ。つまり”妻のフィルターを通して夫婦の家事分担率を判断する”わけです。ここには当然、客観的な事実でなく”妻側の気持ち”が思いっきり入っています。筆者も妻ですが、結果が非常に気になります。というわけで、このパンドラの箱を見てみましょう。
97%のワーママが「妻の家事負担が5〜10割」と回答!
一番多かったのは「妻が9割、夫が1割」の26%。次いで「妻8割、夫2割」と「妻7割、夫3割」が18%と続きます。このあたりは、「決して夫が家事の戦力になっていないわけではないけれど、家事も育児もほぼワンオペ」という妻の心の声が漏れ聞こえてくるようです。夫の家事担当はおそらくゴミ出し、お風呂掃除あたりでしょうか。
一方で「妻6割、夫4割」の11%、「妻5割、夫5割」の9%は夫婦で家事をほぼ半分ずつ担当していることに「妻も納得している」様子。妻が主観でこの数字をクリックしているのが証拠です。計20%と数字で見ると低いようですが、単純計算で夫100人中20人が「家事をほぼ半分担っている」と考えると、ひと昔前の「男子厨房に入るべからず」の時代からかなりの進化がうかがえます。おそらく食事や洗濯などメインの家事や、トイレットペーパーの補充など”名もなき家事”をしている夫も多いのではないでしょうか。世の夫の皆さま、あっぱれです!
とはいえ、共働きが多いこのご時世で衝撃的なのが、回答したワーママの97%が「妻の家事が5割以上」と答えているところ。「妻1割、夫9割」が1%いるのが救いですが、「妻2割、夫8割」「妻3割、夫7割」「夫10割」に関しては0%と誰も回答していません。実際には妻の家事負担がまだまだ多いこと、そして”夫は家事をやっているつもりでも、妻は満足していない”という夫婦間のコミュニケーション不足も影響しているかもしれません。事実、「言わないと気づいてくれないことがストレスで、結局自分でやっている」というワーママの嘆きが聞かれました。
夫婦で家事をしっかりとシェアしているワーママ家庭が着実に増えている一方で、まだまだ妻の負担が多いのが現状。またコロナ禍でリモートワークが増えている分、今までよりも家事が増えて泣きそうという声もあがりました。
夫婦生活が長くなり子育てに忙殺されていると、お互いへの感謝の気持ちを忘れがちに。夫の皆さんは妻がキリキリしていたらぜひ率先して家事のサポートを。そして妻の皆さんは夫の家事のやり方を批判せず、思いやりの気持ちを忘れずに。また「何もしてくれない」ではなく、妻が夫へ「やってもらいたいことを伝える」ことで少しずつお互いの意識の改革ができるのかもしれません。共働きがスタンダードになりつつある今、お互いに歩み寄って楽しく生活していきたいものですね!
データ:Domani2020年12/1月号「これが私たちの新生活様式白書」より
デザイン/hoop. 構成/松崎のぞみ
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調査概要
調査対象:Domani本誌読者・Domaniメルマガ会員・Domaniサポーターズなどのワーキングマザー
実施時期:2020年8月28日〜9月23日
有効回収数:767人
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