【目次】
・絵本を読み聞かせることのメリット
・子どもに伝わる読み聞かせのコツ
・1歳児の絵本選びのポイント
・1歳児におすすめの定番絵本
・親子でまねっこしながら読める絵本
・好奇心を刺激するしかけ絵本
・楽しく学べる知育系絵本
【目次】
絵本を読み聞かせることのメリット
数多く発行されている子ども向けの絵本。絵本の読み聞かせには、どのようなメリットがあるのでしょうか?

(C)Shutterstock.com
親子のコミュニケーションが深まる
絵本の読み聞かせによる大きなメリットは、親子のコミュニケーションが深まるという点です。絵本を読み聞かせる間、1つの絵本を見て過ごすことで親子の親密感が高まります。読み聞かせをするとき、子どもをひざの上に乗せたり、一緒に布団に入ったりすることで、スキンシップもにもなるのです。
親が絵本を読む声は、子どもに安心感を与え、リラックスした気持ちにさせるでしょう。絵本を読んでくれることや、そばにいてくれることに対して愛情を感じる可能性もあります。
忙しくてなかなか密なコミュニケーションが取れない場合、絵本の読み聞かせをきっかけに、1つのことに一緒に取り組む時間を持つのもおすすめです。
読み聞かせしながら涙腺崩壊!子どもと一緒に読みたい感動絵本3選
想像力と感情が豊かになる
絵本の読み聞かせは、子どもの想像力を養い、感情を豊かにしてくれるものです。
絵本を読み聞かせると、子どもは絵本の次の展開を想像します。どんな話になるのかと考えを巡らせながら話を聞くことで、子どもの想像力が養われます。想像力が豊かになると、成長したときに広い視野で物事を見られるようになるでしょう。
また、絵本の登場人物がいろいろな経験をして、さまざまな感情を抱く様子を聞きながら、子どもも感情移入していきます。登場人物と一緒に楽しんだり、悲しんだり、わくわくしたりすることで、感情が豊かになっていくのです。
今だからこそ読みたい、谷川俊太郎さんとNoritakeさんの絵本「へいわとせんそう」
集中力が身に付く
読み聞かせをすると、集中力が身に付くということも考えられます。
幼い子どもが集中できる時間は、それほど長くはありません。最初の頃は途中で飽きてしまい、絵本が終わるまで話を聞けないこともあるかもしれません。しかし、読み聞かせを習慣にすると徐々に集中力が付いてきます。繰り返し読み聞かせをすることで、次第に絵本の内容に興味を持つようになり、最後まで話を聞けるようになるのです。
最後まで聞かせようと無理強いすると、読み聞かせの楽しさよりも嫌な気持ちが大きくなってしまうかもしれません。最初のうちは短い絵本を選んだり、2回に分けて読んだりしてもよいでしょう。
これ100円でいいんですか…!?【ダイソー】の知育玩具&絵本のバリエーションがすごい
子どもに伝わる読み聞かせのコツ
絵本を読み聞かせるときには、読み方を工夫するとより子どもに興味を持ってもらえます。子どもに伝わる、読み聞かせのコツをご紹介します。

(C)Shutterstock.com
ゆったりした雰囲気を作る
絵本の読み聞かせをするには、ゆったりした雰囲気を作ることが大切です。周囲から他の音が聞こえていると絵本に集中できないため、テレビを消したり、スマホを見えない場所に置くなどして、集中できる環境を作りましょう。
お気に入りの椅子に座らせるなど、リラックスした状態で読み聞かせすると、子どもも話を聞きやすい状態になります。慌てて読むことがないよう、余裕を持って読み聞かせの時間を持つのがおすすめです。
子どもを楽しませるという気持ちだけでなく、親が一緒に楽しむのも重要なポイント。親がリラックスして楽しんでいる様子が伝われば、子どもも読み聞かせの時間が楽しくなり絵本に集中してくれるでしょう。
もうすぐ十五夜。お月見はお気に入りの絵本と共に♡ 【子どもと楽しむお月見】
子どものペースに合わせる
絵本を読むときには、子どものペースに合わせるのが大切です。大人のペースで読み進めてしまうと、子どもが付いてこられなくなる可能性があります。そのような状況が続くと、絵本への興味が薄れてしまうかもしれません。ただ文字を追っていくのではなく、読んでいるときに子どもがどんな反応をしているか、しっかりチェックしながら読むのがポイントです。
子どもによって理解の度合いや興味を持つ対象は異なるため、絵本に対する反応はさまざま。絵本の内容に付いてこられているかどうか、何に興味を示しているかを見てみましょう。絵に興味を持つページなどがあれば、そのページをゆっくりと眺めて、親子で会話するのもおすすめです。
絵本『このあと どうしちゃおう』に学ぶ「死」について話すということ
声や動きを工夫する
読み聞かせのときの声や動きを工夫すると、子どもが絵本に興味を持ちやすくなります。読み方に強弱をつけたり、感情に合わせた声色を出したりしてみましょう。子どもが笑ったり、興味を持ったりする場所があれば、その部分を繰り返すのもおすすめです。泣くシーンがあれば泣きまねをしたり、内容に合わせて絵本を動かすなど、動きを付けてもよいでしょう。
ただし、声や動きがあまりオーバーになり過ぎないようにすることも大切です。過剰に演出してしまうと、絵本の内容よりもその演出の方が頭に残ってしまいます。また、絵本を動かし過ぎると、子どもの集中力がそがれてしまう可能性もあります。動くのは、子どもの集中力を邪魔しない程度に抑えましょう。
あなたは“ミッフィー”派?“うさこちゃん”派? あの名作絵本の意外な秘密【ワーママのカルチャー部】
1歳児の絵本選びのポイント
子どもの絵本は、年齢に合ったものを選んであげたいものです。では、1歳児のための絵本を選ぶには、どのようなポイントに注意すればよいのでしょうか?

(C)Shutterstock.com
音やリズムが楽しめるもの
1歳児におすすめなのが、音やリズムが楽しい絵本です。例えば、「トントン」「ザーザー」「ワンワン」のようなオノマトペは1歳児でも覚えやすく、興味を引きます。オノマトペは文字から状況がイメージしやすく、言葉にリズム感があるため、子どもの印象に残りやすいです。また、子どもは繰り返しが好きな傾向があるため、同じ単語が繰り返し使われているような絵本もおすすめです。
成長には個人差がありますが、1歳頃になると徐々に言葉を覚え、発し始めます。この時期に音やリズムを楽しむ絵本を読み聞かせることで、子どもがまねをして、たくさんの言葉を覚えるきっかけになるでしょう。
見て、触って楽しめるもの
1歳児の頃はまだ、お話の内容を完全に理解するのは難しいです。しかし、絵に興味を持ってもらえれば、それだけでも絵本を楽しめます。この頃は色や形を認識できるようになってくる時期のため、見て、触って楽しむ絵本を選ぶのがおすすめです。
カラフルな色使いのものは目を引きますし、動物やキャラクターが出てくる絵本には、興味を持ってくれる可能性が高いです。宝探しのように隠れているキャラクターを見つけるなど、遊びの要素が入っている絵本も1歳児にぴったり。
また、ページに穴が開いていて、めくると新たな絵が出来上がるなど、しかけが付いた絵本を選んでも◎。布絵本など、違った素材が使われている絵本も、触って楽しむことができます。
日常生活を学べる知育系も人気
絵本は言葉や想像力を育むだけでなく、日常生活を学ぶこともできます。1歳頃はさまざまな習慣を身に付けていく時期のため、知育絵本を活用すると、生活習慣を楽しく身に付けられるのです。
例えば、「おはよう」「さようなら」といった、あいさつを学べる絵本もあります。歯磨きをテーマにした絵本では、子どもが嫌がりがちな歯磨きを、楽しいイメージに変えてくれるでしょう。知育絵本を上手に取り入れると、子どもに押し付けることなく、必要な生活習慣を伝えることができます。
1歳児におすすめの定番絵本
絵本は数多く出版されていますが、その中でも広く人気があり、定番といわれるものがあります。1歳児におすすめの、定番絵本3選をご紹介します。

(C)Shutterstock.com
隠れた金魚を見つける『きんぎょがにげた』
『きんぎょがにげた』は、金魚鉢から逃げ出した1匹の金魚を見つける絵本です。五味太郎の代表作ともされるこの絵本は、1982年に出版されて以降、多くの人から愛され続けています。
カーテンの模様や植木鉢など、さまざまな場所に隠れる金魚を探すことに、いつの間にか夢中になってしまうはず。子どもと一緒にページをめくりながら、金魚を探して楽しむ絵本です。
五味 太郎『きんぎょが にげた 』
購入はこちら
歩き始めた子にぴったり『どんどこ ももんちゃん』
『どんどこ ももんちゃん』は、2001年に発売された絵本です。ももんちゃんシリーズの代表作で、「第7回日本絵本賞」も受賞しています。
おむつ1枚でどんどこ前に進んでいくももんちゃんの物語は、歩き始めた子にぴったり。くまに通せんぼされたり、転んだりしても負けずに進んでいくももんちゃんからは、力強さが感じられるのではないでしょうか。、「どんどこどんどこ」という繰り返し言葉は、子どもの気持ちを引き付けます。また、ももんちゃんがたくましく進んでいく様子に、子どもを心配する親の気持ちも励まされるかもしれません。
とよた かずひこ『どんどこ ももんちゃん』(ももんちゃん あそぼう)
購入はこちら
あったかな気持ちになる『くっついた』
『くっついた』は、読み進めるうちにあったかい気持ちになれるような絵本です。ページをめくるたびに、さまざまな動物たちが「くっついた」姿が登場します。
絵が変わることに驚きや楽しさを覚え、動物たちがくっついている姿を見て子どももいろいろな反応を見せてくれるでしょう。読みながら、子どもと一緒に「くっついた」と、まねをしてみるのもおすすめです。
三浦 太郎『くっついた』
購入はこちら
親子でまねっこしながら読める絵本
ただ読むだけでなく、まねっこするのも絵本の楽しみ方の1つです。親子でまねっこしながら、楽しく読み進められる絵本をご紹介します。

(C)Shutterstock.com
思わず体が動く『ぺんぎんたいそう』
読んでいると思わず体が動いてしまうのが、『ぺんぎんたいそう』です。黄色い背景とシンプルなペンギンの絵は、子どもの興味を引き付けます。
大きさの違う2匹のペンギンが、ペンギンらしい動きで体操している姿がとてもユーモラス。絵本を読みながら体を動かしたり、読んだ後親子で体操したりしてみましょう。公式サイトには音源や動画もあるため、絵本だけでなく動画を見ながら体操することもできます。
齋藤 槙『ぺんぎんたいそう』(0.1.2.えほん)
購入はこちら
シンプルで分かりやすい『だるまさんが』
『だるまさんが』は、2008年に発売されて以来、多くの親子から人気を博している作品です。2008年「メリーゴーランドベスト絵本」第1位をはじめ、さまざまな賞を受賞しています。
右に左にゆらゆらしながら、「だ・る・ま・さ・ん・が」と書かれているページをめくると、だるまさんが転んだり、ぺちゃんこになったりしている姿が現れます。シンプルで分かりやすい面白さで、子どもが笑い転げる楽しさがある1冊です。この本が気に入ったら、だるまさんシリーズをそろえてみるのもおすすめです。
かがくい ひろし『だるまさんが』
購入はこちら
登場人物とにらめっこ『あっぷっぷ』
読みながら、本に登場するだるまさんや動物などのキャラクターとにらめっこ遊びができる絵本です。ページをめくると、思わず笑ってしまう子どもも多いのではないでしょうか。
シンプルで優しい絵柄は、楽しく、あたたかい気持ちにしてくれるはず。「あっぷっぷ」と言いながら、親子で一緒に変な顔をして楽しんでみてください。
中川 ひろたか・文/村上 康成・絵『あっぷっぷ』(あかちゃんあそぼ)
購入はこちら
好奇心を刺激するしかけ絵本
1歳くらいの子どもは、さまざまなことに好奇心を持ちます。そんな子どもの好奇心を刺激するのが、さまざまなしかけが施された絵本です。1歳児におすすめのしかけ絵本には、どのようなものがあるのでしょうか?

(C)Shutterstock.com
母犬が子犬を探す『コロちゃんはどこ?』
世界中で親しまれている、「コロちゃんのしかけ絵本シリーズ」の1作目。ごはんの時間なのにいなくなってしまった犬のコロちゃんを、ママが探しに出かけます。
ドアやピアノのふたを開けることができるようになっており、めくるとさまざまな動物が隠れているというしかけです。次はどんな動物が出てくるのか、わくわくしながらめくる楽しみがあります。何度もめくって楽しむうちに、物や動物の名前を覚えるくらいお気に入りの絵本になるかもしれません。
エリック・ヒル/まつかわ まゆみ・訳『コロちゃんはどこ?』(コロちゃんのびっくり箱)
購入はこちら
動物の赤ちゃんが生まれる『たまごのえほん』
たまごの殻をはがすように、上・右・下と三方に開いていくタイプのしかけ絵本です。たまごの中から、ひよこやカタツムリなどさまざまな動物の赤ちゃんが生まれます。
たまごの殻をめくる前に、「次はどんな動物の赤ちゃんが生まれるかな?」と、子どもと一緒に予想しながら読んでも面白いはず。ひよこが生まれるときには「ぴよぴよ」、うみがめが生まれるときには「ちゃぷちゃぷ」と書かれており、動物に合った音とリズムも楽しめます。
いしかわ こうじ『たまごのえほん』(いしかわこうじ しかけえほん)
購入はこちら
中身が見える『くだものどうぞ』
『くだものどうぞ』は、2018年に発行されたしかけ絵本。果物の皮がめくれるようになっており、めくると中身が見えるというしかけです。「リンゴをざくっ」「ミカンをぺりっ」など、楽しい音と共にさまざまな果物をむいていくことができます。
リンゴやミカン、イチゴ、パインなど、登場する果物は全部で9種類。同じシリーズには野菜を切っていく『おやさいどうぞ』もあるため、この本に興味が湧くようなら、続けて試してみるのもおすすめです。
きのした けい・作/阿部 真由美・絵『くだものどうぞ』(WORK×CREATEシリーズ)
購入はこちら
楽しく学べる知育系絵本
1歳児はまだ言葉はほとんど話せないものの、言葉を聞いて理解する力が徐々に付いてくる時期です。周囲で起こるさまざまなことに興味を持ち、吸収していく時期でもあります。
この時期に知育絵本を取り入れることで、生活習慣を楽しく学べるでしょう。1歳児におすすめの知育系絵本をご紹介します。

(C)Shutterstock.com
歯磨きがしたくなる『ノンタンはみがきはーみー』
何世代にも渡って人気がある、ノンタンシリーズの知育絵本です。ノンタンだけでなく、うさぎさん、くまさんなどたくさんの動物が歯を磨いてにこにこしている姿は、歯磨きの楽しさを教えてくれます。
乳歯が生えると歯磨きをするようになりますが、嫌がる子どもも少なくありません。しかし、大好きなノンタンが楽しく歯磨きをしている様子を見れば、自然に一緒にやりたいという気持ちになってくれるかもしれません。
キヨノ サチコ『ノンタンはみがきはーみー』(赤ちゃん版 ノンタン8)
購入はこちら
笑顔がいっぱい『おいし~い』
2014年に発行された『おいし~い』は、楽しく食べる様子が伝わる絵本です。おにぎりやカボチャ、スープなどを食べた赤ちゃんが、「おいしい」とにっこり笑う姿が描かれています。1歳頃は、徐々に食べる物の種類が増えてくる時期。食事の楽しさが伝われば、食に興味を持ってくれるかもしれません。赤ちゃんがおいしそうに食べる様子は、ママの気持ちも穏やかにしてくれるのではないでしょうか。
この本は「はじめてであうえほんシリーズ」の1冊で、1日の終わりにぴったりな『おやすみ~』や、赤ちゃんが笑顔になる様子を集めた『に~っこり』などもあります。
いしづ ちひろ・作/くわざわ ゆうこ・絵『おいし〜い』(はじめてであうえほんシリーズ)
購入はこちら
お風呂が好きになる『おふろだ、おふろだ!』
『おふろだ、おふろだ!』は、くまくんがお風呂に入る様子を描いた絵本です。お父さんと一緒にお風呂に入って体を洗い合い、お母さんに体を拭いてもらう、という内容で特別なことは起こりません。
しかし、楽しそうにお風呂に入っているくまくんの様子を見るだけで、お風呂の楽しさを感じることができます。お風呂が嫌いな子どももいますが、にこにこしながらお風呂に入る様子から、お風呂を楽しんでいることが伝わるのではないでしょうか。
渡辺 茂男・文/大友 康夫・絵『おふろだ、おふろだ!』(幼児絵本シリーズ)
購入はこちら
こちらの記事もたくさん読まれています
子どもがお風呂に入りたくなる【3COINS】のお風呂用クレヨン&シート
赤ちゃんの人見知りはいつから?パパやママはどうすればいい?