【目次】
CAになる前、とある機内にて…
台湾でCAになる前は、高校・大学とニュージーランドに留学していました。学校が長期休暇に入れば、毎回浦島太郎になっていないかドキドキしながら飛行機に飛び乗り日本に一時帰国。そのときはまさか、自分がその7年後にCAになろうとは夢にも思っていませんでした。
留学して初めて日本に戻るとき、機内でたまたま隣に座った台湾の人と仲良くなり、後日その人に手紙を書く機会がありました。
時は90年代後半、まだemailもインターネットも普及しておらず、それが私にとっての初めての中華圏への手紙。宛先の書き方もわからなかったので、「宛名はどう書けばよい?」と予め機内で彼に聞いておきました。すると「〇〇先生と書くんだよ」と教えてくれました。
中国語で「先生」は「〇〇様、〇〇さん」という意味
「こんなに若いのに先生なんだ。学校の先生? それともお医者様? まさか弁護士の先生?!」、そんなことを思った私でしたが、中国語で男性の呼び方は「〇〇先生」だということを知りました。
何度か手紙のやりとりをしたあと、その人との連絡は途絶えましたが、それ以降も台湾人の友達がたくさんでき、大学卒業後、台湾の航空会社に勤めることになりました。
中国語メモ:先生 (xiān sheng)=〇〇様 (男性)、〇〇さん
※ 教師、先生=老師 (Lǎoshī)
この「先生」は手紙で宛先として書く「〇〇様」以外にも、カジュアルに「〇〇さん」として話し言葉としても使い、機内で男性のお客様に話しかけるときも「先生 (xiān sheng)」と呼びます。ちなみに女性の場合は、「小姐」または「女士」。相手によって呼び方が変わるので、日本語の「お客様」という包括的な呼び方に比べると親しみがあっていいな〜と、当時は純粋にそういう印象を受けていました。
しかしあれから22年、いろんなことが多様化してきている今の世の中では、もしかしたら必ずしもそうとは限らないのかもしれません。
【続】
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美容ライター
有田 千幸
外資系航空会社のCA、建築設計事務所の秘書・広報を経て美容ライターに。ニュージーランド・台湾在住経験がある日・英・中の トリリンガル。環境を意識したシンプルな暮らしを心がけている。プライベートでは一児の母。ワインエキスパート。薬膳コーディネーター。