仕事で成功を収める人も多いですが、同僚や部下からは敬遠されることも多いようです。
そもそも自覚していない
態度を変える人のなかには、その自覚がない人も多く存在します。なぜなら、反射的に人を見極めて態度を変えているからです。 ですので、たとえ人から指摘されてもすぐに理解できないことも少なくありません。
人に優劣をつけている感覚は本人にまったくなく、当たり前のこととして態度を変えているのです。 本人に悪気はないので、何を考えているかわからない人と誤解されることもあります。

人によって態度を変える人と上手に付き合っていく方法
身近な人間のなかにも、相手によって態度を変える人はいるでしょう。そんな人と、どのように付き合えばいいかわからないという人も多いはず。そこで、人によって態度を変える人への対応法を紹介します。

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深い付き合いは避ける
もし身近にいて悪い影響を受けそうなら距離を置き、深く付き合わないことが望ましいでしょう。人によって態度を変える人はその場の状況に合わせて付き合い方を決めるので、その行動に振り回される可能性があります。
なかには「自分が何かしたかな」など、自分自身を責めてしまう人もいるはずです。このようなことが続くと平常心を保つのが難しくなり、精神的に疲弊するおそれもあります。そんなリスクを背負う前に、最初から距離を置くのがいちばんなのです。
しかし、会社のなかでは一切喋らないなど距離を置くのが難しいこともあるでしょう。そんなときは、できるだけ接する機会を減らして関わらないようにするべきです。
個性だと考えて割り切る
人によって態度を変えることを、個性だと考えるのもひとつの方法。「態度を変えるのはその人の個性だから仕方ない」と考えるのです。このように人間関係を割り切ることで、相手との付き合いも幾分か精神的に楽になるはず。
逆に態度を変えられたことに怒りを覚え、自分も同じように接しようとする人もいるでしょう。ただ、こちらが態度を変えてしまうと、よりあたりが強くなることも考えられます。
平穏に過ごすためにも、まずは相手をあまり刺激しないこと。自分はもちろん、他の人にも害がないなら気にしないのが得策です。個性だと考えて、その場を乗り切ることが望ましいでしょう。
被害を受けたら距離を置くのが吉
相手によって態度を変える人は頭の回転が早く、仕事ができることも多いのではないでしょうか。近くで一緒に仕事をすれば、学ぶこともあるかもしれません。そのため最初から距離を置くのではなく「被害を受けそうになったら離れる」というのもひとつの方法。
ただし、本心はあまり語らないほうがいいでしょう。こちらが本音をさらけ出すと、相手に足元を見られ、利用されてしまう可能性もあります。場合によっては立場を守るために、事実でないあなたの悪い噂を流されることもあるかもしれません。

相手によって態度を変える人と話をするときは、天気や季節など当たり障りのない話題を選ぶのがおすすめです。
人によって態度を変えるのは悪いこと?
そもそも、相手によって態度を変えることは悪いことなのでしょうか。実は、人は日常的に多かれ少なかれ相手に合わせて言葉や態度を変えている生き物なのです。

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態度を変えるのは人に備わった感情
「人によって態度を変える」というとネガティブな印象を抱かれることも多いですが、実は誰にでも備わっている感情です。特に、社会に出ると上司や部下といった上下関係が生まれるので、自然と上司には丁寧に接する人も多いのではないでしょうか。もうひとつ身近なところで例えると、利用するお店のスタッフや係員と会話するときにも気づかぬうちに「よそ行き」の自分になっていたりしますよね。
このように態度を変える、もしくは変わること自体は悪いことではないのです。ただし、自分の立場を維持するため、ほかの人へ攻撃的にマウンティングしても良いというわけではありません。

態度を変えるのは人に備わった感情であることを理解したうえで、適切な行動や態度を心がける必要があるでしょう。
一人ひとりに適切な言葉を選んでいる
人によって態度を変えるのは、一人ひとりに合わせて適切な言葉を選んでいる証拠でもあります。特に日本は目上の人には敬語を使う文化があるので、無意識のうちに立場が上の人と下の人で言葉を使い分けている方も多いでしょう。
改めて言いますが、人によって態度を変えることがすべて悪いわけではありません。相手を思いやったり平等に接しようとすると、態度や言葉づかいに違いが出ることは仕方のないことなのです。
【体験談】相手により態度を変える理由とは?
続いて、アンケートを実施し、相手により態度を変えている理由はなぜか? 女性約100人にリサーチしてみました。前述のように、上司や部下などの立場の違いで態度を変える人はもちろん、相手に対する苦手意識から態度を変えているという声も聞こえてきました。
【体験談】
・上司は敬わないといけないと思うから。同僚にはタメ口で話してます(40代・兵庫県)
・気を遣う相手には、あまり冗談なんかは言えない。それで相手を傷つけてしまう場合もあるので。でも冗談を言うのが好きなので、気を使わなくなったら言うようにしている(30代・静岡県)
・相手に合わせるという意で態度を変えます。態度が悪い人にはそのレベルに合わせた態度を取り、身を守ります。良い人には良くします(40代・群馬県)
・嫌いな人とは関わりたくないから。攻撃してくるような人にはやり返す…とまでは言わないが、それなりの態度をとる(30代・山梨県)
※アンケートは30~49歳の日本全国のワーキングマザーを対象にDomani編集部が質問。調査設問数10問、調査回収人数117名。
「人によって態度を変える」ことに関するよくある質問
「人によって態度を変える」ことに関して、よくある質問について解説します。
Q1. 人によって態度を変えるのは当たり前ですか?
「当たり前」と一概には言えません。人間関係において、相手との関係性や状況に応じてコミュニケーションの仕方を変えることは、ある程度自然なことです。たとえば親しい友人との話し方と、上司や初対面の人との話し方が異なるのは一般的でしょう。
しかし、ここで問題となるのは、相手の立場や権力によって極端かつ露骨に態度を変える場合です。たとえば、目上の人には媚びへつらい、立場が弱い人には横柄な態度を取るようなケース。これは周囲に不快感を与え、信頼を損なう可能性が高いため、「当たり前」とは言えません。

大切なのは、相手への敬意を払いながら、状況に応じて適切なコミュニケーションを取ることです。
Q2. 人によって態度を変える人の末路が気になります。どうなりますか?
露骨に人によって態度を変える人は、長期的には周囲からの信頼を失う可能性が高くなります。一貫性のない態度は周囲を混乱させ、不信感を招き、「あの人は立場によって言うことが違う」と思われて信用されなくなるでしょう。
また、誰に対しても誠実でない態度は反感を買い、特に〝見下された〟と感じた人は離れていくため人間関係が悪化し、孤立する可能性があります。なかでも、人の本質を見抜く力のある人からは決して信用されません。
周囲からの信頼がない状態は自己肯定感を低下させる可能性があり、表面的に取り繕っていても、内面的には満たされないことが多いでしょう。

必ずしも悲惨な「末路」を迎えるとは限りませんが、周囲の信頼を失い、良好な人間関係を築くことが困難になる可能性は高いといえます。
誰にでも「態度を変える」一面がある
- 人によって態度を変える人は、心の内は見せなかったり、好き嫌いが激しかったりする
- 馬鹿にされたくない気持ちが強い人などは、自分に利益があるのかを試すことが多い
- 人によって態度を変える人から被害を受けたなら、個性だと考えて割り切るのも一手
「人によって態度を変える」と聞くと、悪い印象を抱く人も多いことでしょう。ただ、相手によって態度を変えたり話し方が変わったりするのは、そもそも人間に備わった感情です。
周囲を不快にさせたり迷惑をかけたりするのは良いことではありませんが、誰にでも備わっている感情であることを理解できれば、相手によって態度を変える人ともうまく付き合えるのではないでしょうか。
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Domani編集部
Domaniは1997年に小学館から創刊された30代・40代キャリア女性に向けたファッション雑誌。タイトルはイタリア語で「明日」を意味し、同じくイタリア語で「今日」を表す姉妹誌『Oggi』とともに働く女性を応援するコンテンツを発信している。現在 Domaniはデジタルメディアに特化し、「働くママ」に向けた「明日」も楽しむライフスタイルをWEBサイトとSNSで展開。働く自分、家族と過ごす自分、その境目がないほどに忙しい毎日を送るワーキングマザーたちが、効率良くおしゃれも美容も仕事も楽しみ、子供との時間をハッピーに過ごすための多様な情報を、発信力のある個性豊かな人気ママモデルや読者モデル、ファッションのみならずライフスタイルやビジネス・デジタルスキルにも関心が高いエディターたちを通して発信中。https://domani.shogakukan.co.jp/
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